2019年01月11日

強迫性障害がよくなりました 地震でよけいにやる気がでました

昨年は6月 大阪北部地震 9月 台風21号と関西は大変な災害にあいました。今年は平穏な年になってほしいものです。
ただ困難の中で強くなる人もいます。地震の困難を経る中で かえって元気になった方もいらっしゃいました。その中から1人の30代の女性を紹介します。茨木市にお住まいだったので茨木さんとお呼びします。

※強迫性障害とは 厚生労働省のHPより

強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないといったことがあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html

◆アトピー性皮膚炎とひどい首のこり、そして強迫性障害

茨木さんの強迫性障害の症状は多彩でした。例えば過去の出来事を思い出して、何か人を傷つけてしまったのではと何十分も考え込み何もできなくなる。自分が頭の中で考えているのが人に聞こえているのではないかと心配になる。スマホを触っていなくても、誰かにメールや会話をしていないかと不安になり、大丈夫 スマホに触っていないと何回も言い聞かせる。コップをテーブルに置いても、落ちる所に置いていないか不安になり、何回も確認してしまう(茨木さんの手紙より)
夫も子供もいらっしゃるのですが、家事もできなくなり 実家のお母さんに同居して手伝ってもらっているという状態でした。夫に連れられて来院されました。

当院は恐怖や苦手を克服する「思考鍼」という治療をするのですが、それにとても興味を持たれていました。3年ほど「アトピー専門」を標ぼうする別の鍼灸院で治療されていたのですが変化はありません。何よりひどい肩こり、とくに首のこりに悩んでいらっしゃいました。腰痛もあり、アトピー性皮膚炎も結構ひどい状態です。
「まず ひどい首コリからとりましょう。アトピーもなんとかなるでしょう」といって治療を開始しました。

最初の一ヶ月は週2回の治療をして、その後は週一回でアンケートの回答をいただくまで約1年間 治療しました。
最初の一ヶ月で首のコリを軽くしました。2ヶ月でアトピー性皮膚炎が改善し、強迫性障害も「治療した日から2日ほどは普通に動ける」といった状態によくなりました。腰痛は治っています。
半年でお母さんの同居が不要となり、7ヶ月目に大阪北部地震にあいました。食器が全部壊れるような被害にあい「2〜3日は眠れなかった」のですが、その後は こちらが驚くような回復ぶりで、地震後の片付けに走り回っていました。1年後 転居される時にアンケートをいただきました。

◆アンケート回答

よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3であるという回答があり以下のようにコメントされました。

約1年前 私の強迫性障害の症状について 先生にお渡しさせていただいた手紙を今 読み 自分の今の状態と比べて時分の今の状態と比べて考えてみると1年前に見ていた世界とは別の明るい世界に今いるような気分です。
強迫性障害の1つ1つの症状は正直 今もあります。ですが1つ1つの症状が軽くなり小さな症状はなくなり、生活していく事に希望が持てるようになりました。強迫性障害で自分の中がいっぱいになって、毎日がその症状に苦しめられる日々でしたが今は家事や子供の学校行事、友達との交流、買い物、そして今は主人の転勤に伴う引越しの事まで、色々なことをできる日常を取り戻している感じです。
症状を楽にして頂いたのでこんなにも普通の日常を少しずつ送れるようになり、毎日が明るく感じ、主人、子ども、母親も喜んでくれています。この調子で鍼灸を続けながら、これからも症状が良くなっていくよう自分自身も前向きに、長かった強迫性障害のために不安で弱気になってしまう部分にも勇気を出して、日常生活を過ごしていきたいと思いますし、今は「そうして元気になっていけるんだなあ」と 自信が持てるようになりました。
結鍼灸院に出会わせて頂けた事に感謝しております。
本当にありがとうございます。

◆自筆のコメントはこちらから
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posted by ゆい at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ、パニック障害

2019年01月04日

明日1月5日は葬儀出席のために臨時休診させていただきます

私が世話人をしている関西中医鍼灸研究会の仲間、会計の和田絹代先生(絹鍼灸院 きぬしんきゅういん院長)が40代でくも膜下出血で急逝されました。明日5日は葬儀出席のために結鍼灸院は臨時休診させていただきます。写真は関西中医研で実技披露する和田先生です。
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2019年01月03日

中医臨床12月号に掲載されました

みなさま あけましておめでとうございます。結(ゆい)は明日1月4日より平常通り開けます。
第8回日本中医学会が9月 東京で開催されました。その報告記事が専門誌 中医臨床 2018年12月発行 通巻155号に掲載されました。私はシンポジウムB「中医心身医学の活用」で演者として「うつ病・パニック障害等の治療と大阪北部地震後の治療経験から〜督脉と奇経を組み合わせた治療」を講演したのですが、それも記事になっていました。
今号は金子朝彦先生や篠原昭二先生の記事もあり豊富な内容です。浅川要先生が「新版東洋医学概論」教科書検討小委員会に質問状を出されているのですが、その文章も掲載されています。治療家と学生のみなさまは ぜひお読みください。
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2018年12月29日

東京衛生学園専門学校校長の後藤先生 ご苦労様でした

後藤学園理事長 東京衛生学園専門学校校長の後藤修司先生の退任のあいさつの手紙が届きました。
後藤先生は日本鍼灸界に多大な貢献をされた先生です。日本に現代中医学を導入できたのは東京衛生学園専門学校の兵頭明先生の功績ですが、それを後ろで支えたのは後藤先生だったと思っています。
1980年代 私は四谷の東京医療専門学校(呉竹学園)の学生でしたが、中国から帰国したばかりの兵頭明先生の講座に出入りしていました。当時から後藤修司先生が理事長をされていました。
長い間 本当にご苦労さまでした。まだまだ鍼灸の世界で活躍されるのでしょうが、まずはひと区切りといったところでしょうか。東京衛生学園専門学校の校舎には「われわれの学ぶ技術は芸術であり科学であり職業でもある」という後藤先生の言葉が掲げられています。
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2018年12月18日

電子温灸器を比較してみました


電子温灸器を3種類 業者から借り受けて比較し、そのうち1つを購入しました。
セイリンのセラミック電気温灸器と株式会社チュウオーの一灸とHandyQです。

◆台座灸の感覚に近いのは株式会社チュウオーの一灸とHandyQ

台座灸の感覚に近いのは株式会社チュウオーの製品でした。お灸のできない環境で台座灸の温感を出したい治療家にはお勧めです。熱がゆっくり来てゆっくり去っていきます。顔のツボにも使えます。
先端が赤く光るのですが、目の近くで使うとまぶしくなります。「光はプロの治療家には必要ない。光を消すことはできませんか」と注文を出すと、光を消せるHandyQを試作品として送ってくださいました。すばやい対応、いいものをつくろうという開発陣の姿勢には頭が下がります。これなら晴明や攅竹にも使えます。お灸のできない環境でお灸を使いたい治療家には試作品のHandyQがお勧めです。「光らないHandyQ」と直接 株式会社チュウオーと交渉してください。

◆使い方をいろいろ工夫できるセイリン

セイリンはお灸というよりも熱源器です。棒灸のように使うこともできれば点灸のようにも使えます。三角形のセラミックの先端は手足の井穴を刺激するのにも使いやすくなっています。髪の毛の間にも入りやすく熱が簡単に伝わります。チュウオーは先が円柱状なので髪の毛の豊富な人はかき分けなければ、熱が伝わりにくいようです。
写真のようにセラミックの広い面を肌に押し当てて経絡にそって動かす、温通法ができます。棒灸を経絡にそって動かすのと同じような感覚を感じられます。

◆私が電子温灸器を買おうと思った理由

私は阪神大震災、東日本大震災、熊本地震、岡山県真備町の豪雨災害の被災地に入り被災者に鍼灸ボランティアを施術してきました。お灸が使える時もあれば、使えないときもありました。使えないときは無煙灸を使っていました。しかし火をつかうこと自体が制限される可能性があります。震災等の災害が起こったときに簡便に使えて温灸に代替できるものが欲しいというのが購入動機です。
災害時だけでなく日常の診療でも お灸とは別の使い方で使えたらいいなという希望もありました。

岡山県真備町では無煙棒灸を両手に持って督脉上を動かして通陽したところ患者さんには大好評でした。セイリンを督脉にそって動かせば、棒灸を手に持って動かした時と似た感覚を患者に与えることができることを発見しました。
足の井穴への点灸は通絡して足の冷えをとるのに効果があります。けれど痛い。効くには効くが痛い。セイリンは そこまで痛くなく、通絡の作用もほどほどにあります。痛みをこわがる患者さんには使いやすいでしょう(一灸とHandyQも井穴には同様に使えます)

そういう訳で私はセイリンのセラミック電気温灸器を購入しました。お灸に代えてというよりは、新しい熱源器として いろいろ工夫して使っていくつもりです。3ヶ月もすればもっと多彩な使い方をみなさんにお伝えできることでしょう。

写真の左がセイリン 右がHandyQです。
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セイリンを肌にそって動かし、通絡しているイメージです。
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2018年12月06日

とにかく寝不足はやめた方がいい 耳鳴 難聴 耳詰まり 不眠に寝汗 秋から冬に出てくる不調を防ぐには

11月の終わり頃から 新しく来院される患者さんの中に耳鳴 難聴 耳詰まりを訴える方が目立つようになってきました。寝汗がひどくなり不眠を訴える方もいらっしゃいます。

秋は収斂(しゅうれん)の季節です。五臓では「肺」と関係しています。呼吸器疾患は秋から冬にかけて増えますよね。
12月なのに秋かという声も聞こえてきそうですが、今年はなかなか気温が下がりませんでした。今は秋から冬への移行期です。
季節に伴う人間の生理的変化を、古代の中国人は理論化しました。人の身体は陰と陽のバランスの上に成り立っていますが、秋から冬にかけては 「陰」つまりは身体を落ち着かせる要素が不足しがちになります。「陰」が足りなくなる つまり陰虚になると耳鳴や不眠、寝汗に苦しむようになります。気持ちもそわそわと落ち着かなくなります。不安感にかられることもあります。今年は 季節はずれの暑い、あったかい日も続きました。これも陰虚が増える原因のひとつになります。
また冬は収蔵(しゅうぞう)の季節であり、五臓では「腎」と関係し、補腎、補気が重要となる季節です。伝統的中医学の「腎」は耳にも関係しています。耳鳴や耳の不調がおきやすいのです。

陰虚にならない一番いい方法は適切な睡眠時間を確保することです。睡眠が「陰」を養ってくれます。寝不足にならないよう生活に気をつけてください。
眠れない方、耳の不調が出てきた方は すぐに鍼灸院に行くのがお勧めです。
写真は梅田の地下街のクリスマスツリーです。
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