2013年03月01日

胃痛も針灸で治ります

胃の付近が痛いときはどうされますか。内科にかかったり、薬局で胃薬を買ったりでしょうか。結(ゆい)には「胃が痛くなった」「おなかが痛い」といって来院される患者さんがたくさんいらっしゃいます。

☆胃痛も針灸で治ります

篠原(仮名)さんは40代の女性です。首と肩が1ヶ月ほど痛いということで来院されました。首は「中にボールが入っている感じがする。」とのこと。右肩が痛く、上がりにくい。空腹時には胃が痛む、夜中に何度もおしっこに起きてしまうという症状も。
1回目で右肩はその場で上がるようになりました。2回治療すると、首の症状もとれました。一番、感謝されたのが胃痛がなくなったこと。ずいぶん長く苦しんでいらっしゃいました。
アンケートには
胃痛が生活の一部になっていましたので、それが普通でした。針をしていただくようになって、上をむいて寝れるようになりました(背中の痛みで上を向けなかった)呼吸も楽になり背中が痛くなったりかたくなっていたことがすっかりなくなりビックリです。おかげで冬眠するかのようによく眠れるようにもなりました。ありがとうございました。
以上
じつは篠原さんは胃痛については最初、言われませんでした。あきらめていたからです。
長年、胃痛に苦しまれているみなさん、針灸も是非お試しください。

 自筆のアンケートは以下から
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2013年01月17日

春に向けて気は動き始めた

遅ればせながらあけましておめでとうございます。今年はじめてのメルマガです。本日は阪神大震災から18年、震災ボランティアで訪れた西宮や神戸の惨状とその中で生き生きと働いていたボランティアの若者たちの姿は今も忘れることはありません。

◆春に向けて気は動き始めた

春に向けて植物も動物も変化していきます。雪の下で草木が芽吹く準備を始めるように人の気も動き始めます。最近、朝早く目が覚め始めた方は多いはず。こういうときはイライラしやすくなります。予定を詰め込みすぎず、ゆっくり暮らすことを心がけてください。また動き始めた気が寒さで滞ると、痛みになります。首や肩、腰の痛みが出てきた方も多いでしょう。のどがつまるような感じも増えてきます。
針灸できちんと気をめぐらすようにすると、早朝覚醒もさまざまな痛みも治ります。寒さの和らいでいる時間帯の戸外や暖かい室内で身体を動かすのもいいでしょう。寒いところで急に運動すると捻挫や肉離れなどのケガのもとです。お気をつけください。

※専門家、針灸学校学生の皆さんへ 関西中医針灸研究会のお知らせ
阪神大震災の針灸ボランティアのメンバーが中心になって結成された関西中医針灸研究会も18年目を迎えました。

◆1月の関西中医針灸研究会 事前申し込み不要です。
日時 1月19日土曜 18時〜21時 

講義 木下会員 口腔疾患の治し方 顎関節症 口内炎 舌痛症 実技あり
早川会員 中医学講義 「皮内鍼の使い方と取穴法」
《場所》大阪市立総合生涯学習センター  メディア研修室 (大阪駅前第2ビル
5F)
関西中医鍼灸研究会 のホームページは
 http://www001.upp.so-net.ne.jp/yuihari/top.htm
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2012年08月28日

月1回の片頭痛が治った

9月1日土曜は臨時休診です。ご注意ください。今回は頭痛が治った話です。

◆月1回の片頭痛が治った

持田(仮名)さんは30代の2人の子育て中のお母さんです。月に1度襲ってくるひどい片頭痛に悩まされていました。ふだんから肩こりもひどいのですが、片頭痛の時は突然のさむけから始まり、吐き気が出てきて実際にもどしたりもします。下痢にもなります。2回ほど治療したところ頭痛は出なくなり、肩こりもなくなりました。その後、軽い頭痛が一度出たものの治り、その後は1〜2週間に一度治療しながら快調に過ごされています。みなさま、どうぞ片頭痛をあきらめないでください。

持田さんの自筆のアンケートの写真はこちら
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※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆9月22日土曜は祝日ですが平常通り診療します。
◆専門家、鍼灸学校学生の皆さんへ 日本中医学会学術総会のお誘い

9月1〜2日、東京で第2回日本中医学会学術総会が開催されます。詳しくは以下をご覧ください。
日本中医学会  http://jtcma.org/
事前申し込みは終了しておりますが、当日受付を行いますので、直接会場へご来場ください。昨年の学術総会では特別講演をさせていただきました。今年は9月2日午前の部のパネル・ディスカッション「日本に根付いてきた中医鍼灸」でパネラーとして出席します。
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2012年05月28日

足首を治すために身体も治す、動きながら治す

結(ゆい)針灸院の藤井です。急に暑くなってきました。HPの「季節と養生のこと」のコーナーに「6月の養生法」について3件追加しました。どうぞご覧下さい。

☆足首を治すために身体も治す、動きながら治す

50代の女性が足首の捻挫の痛みがなんとかならないかと来院されました。階段を踏み外して傷めたが、1ヶ月たっても治らない、あと1ヶ月後にフラメンコの大会があるのに痛くて練習もできないという訴え。近所の整骨院で治療は受けられていました。
足を踏み鳴らして踊るフラメンコ、当然普通に歩くよりも足首に負荷はかかりますが、踊る時に痛まないようにしないと意味がありません。2回目の治療の時は、フラメンコ用の靴をはいてもらい、足を踏み鳴らして足首に負荷をかけながら、鍼治療をしました。動きながら治すやり方です。靴はタップの音を出すためにかかととつま先に鉄の鋲をうってあるハイヒール。結(ゆい)の木の床が軽やかに鳴りました。痛みはその場でとれ、その晩から練習が始まりました。練習の後、足首は多少重くなりましたがはげしい痛みは出ません。「1ヶ月も安静にしていたのですから、筋力も落ちます。練習を続けていれば筋力も回復し治りますよ。」と励ましながら治療を続け、無事大会を終わりました。
じつはこの女性、「肩がこっていない日はない。」「昼間はぼおっとしてなかなか仕事にかかれない。そのためついつい夜更かしして仕事を片付けてしまう。」といった状態だったのですが、肩こりもとれ、朝にちゃんと起床しすぐに仕事にとりかかれるようになりました。足首の捻挫といっしょに身体全体を治していったからです。じつを言うと身体全体の気のめぐりが悪い時に足首だけを治そうとしてもうまくいきません。身体全体の気がしっかりめぐれば早くきちんと治るのです。治療終了後のアンケートでは以下のようなコメントをいただきました。

的確な治療ありがとうございました。最近は以前のような極端な夜更かしはなくなり、1日のスタートも早くなりました。捻挫でいった針灸院ですが、これをきっかけに体調がよくなり、災い転じて福になったと思っております。
写真はフラメンコ用のハイヒール
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写真はコメントが書かれたアンケート
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ホームページは http://yuisuita.com
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2012年03月27日

針灸治療の治り方、「今日はこの後お仕事ですか、お休みですか」

ちまたでは花粉症が真っ盛りのようですが、結(ゆい)針灸院で治療している患者さんは楽に過ごされています。針灸治療は花粉症の症状を緩和するだけでなく、次の年も花粉症にかかりにくくする治療です。週1回の針灸治療と自宅でのお灸を組み合わせて治していきます。
結(ゆい)のHPに「痛み止めのやめ方」と「長引く咳の患者さんを抱えた家族の役割。ねぎらいの言葉が咳を楽にする?」を追加しました。

☆針灸治療の治り方、「今日はこの後お仕事ですか、お休みですか」

結(ゆい)にはうまくリラックスできない方がよく治療にみえられます。歯を食いしばりすぎて朝、あごが痛くなる患者さん。早朝に目が覚めてしまう患者さん等々。緊張がうまく緩和できない、交感神経がやや亢進気味の患者さんたちです。交感神経が亢進しすぎると細かな血管に血が回らなくなり、肩こりや手足の冷えの原因ともなります。気の滞りをとり、うまくリラックスできるように治療していくと、手足もあたたまり肩もこりにくくなっていきます。緊張を緩和させると治療の後は半日〜1日ぐらい心地よくだるくなり、それから身体に力が満ちてくる感覚に変わっていきます。眠りも深くなります。
ただ3月は決算時期等で会社が多忙のため、土曜も出勤という患者さんが結構いらっしゃいます。だから土曜日は「今日はこの後お仕事ですか、お休みですか。」と一部の患者さんにはお聞きしています。治療直後に、だるさが出ないように加減するためです。仕事に支障をきたさないようにという配慮です。
一晩寝ると翌朝、だるさが出ることはまずありません。明日が大事なプレゼンとか試験とかいう場合も大丈夫。翌日、集中力がつくように治療します。

◆専門家、鍼灸学校学生の皆さんへ

鍼灸ジャーナル25号に私が世話人をつとめる関西中医鍼灸研究会が紹介されていますが、ほかにも兵頭明先生のインタビューが掲載されています。日本の中医学的鍼灸を知るためにはぜひお読みください。
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2011年12月19日

暴飲暴食で首や肩が痛む!ギックリ腰の原因にも

忘年会シーズン到来、飲みすぎ食べすぎは意外な症状ももたらします。

☆暴飲暴食で首や肩が痛む!ギックリ腰の原因にも

先日、治療した40代のキャリアウーマンの方。忘年会でしっかり飲んだ翌朝から首、右肩、右脇の下あたりの痛みに苦しむようになりました。数日間、痛み続けています。
すぐに針灸治療をしてその場で痛みをとり、その後、どうしてこうなったのかの説明をしました。
私「忘年会の後、戸外で冷えて、経絡(けいらく)気の流れる道が詰まったのかもしれません。詰まりをとれば痛みは消えますから、きちんと治療すればすぐに治るのです。また中医学には痰(たん)という考え方があります。のどから出る痰とは違うのですが、胃腸に負担をかけるとそういうものが身体のどこかにできると考えています。食べ過ぎると痰ができて、これが経絡(けいらく)をつまらせることもあります。これも痰をとり、気の流れを回復させるとその場で治ります。食べすぎ、飲みすぎから首や肩が痛むこともあるのです。飲んだ翌日のギックリ腰も多いですよ。本当は暴飲暴食は控えたほうがいいけれど、ストレス解消も大切。あなたは数日後に控えているという新たな忘年会でもしっかり飲むでしょう。」
患者「しっかり飲みます!」
私「胃腸の方も予防的に治療していますから大丈夫とは思いますが、また痛んだら来て下さい。」
以上のような会話をして治療を終わりました。忘年会、できれば飲みすぎ食べ過ぎに気をつけて健やかな身体で正月を迎えてください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆年末年始の休みのお知らせ
12月29日(木)〜1月4日(水)を休ませていただきます。12月28日水曜は午後も診療します。

◆専門家の方へ
☆関西中医鍼灸研究会が雑誌「鍼灸ジャーナル」で取材されました。会員の座談会が2012年1月号、2月号にわたって掲載されます。どうぞお読みください。
☆「帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛の治療」という私の臨床報告が雑誌「鍼灸ジャーナル」2012年1月号に掲載されます。こちらもどうぞお読みください。

◆Twitterユーザー名、hariyuiでツイートしています。メールアドレスmogusa@cb3.so-net.ne.jp からでも私を探せます。よかったらフォローしてください。
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2011年08月11日

サングラスはおすすめです。疲労防止にも役立ちます。プチ肝血虚の女性

海水浴帰りの患者さんを治療しました。1日中、海岸にいただけなのに疲れて疲れて仕方がない。肩もこるし頭痛もしてきたということで仕事を早引けして来院されました。

☆サングラスはおすすめです。疲労防止にも役立ちます

治療して頭痛も肩こりも取れ、ことなきをえたのですが、「次からはサングラスをしてください」とお願いしました。中医学では強い光を見続けると疲れるといわれています。肝血虚(かんけっきょ)という状態の時に顕著ですが、肝血虚でない方も多少の影響はあります。
肝血虚の方は手足がしびれたり、つりやすくなったりします。爪がもろく、変形しやすくなります。目が乾燥したり、目がかすんだり、しょぼしょぼしたりします。光をまぶしく感じます。めまい耳鳴りがおこることもあります。普通に生活して仕事している人ではそこまでいかなくても、プチ肝血虚のような症状は女性によくみられます。もちろん針灸で治療できます。
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2011年08月08日

やっぱりおなかは冷えている

今年は6月から暑く、長い夏が続いています。冷たいものを飲みすぎたり、食べ過ぎたりしていませんか。

☆やっぱりおなかは冷えている

身体の正面、おへそと乳首の高さのちょうど中間付近に手をあててみてください。おへそに小指がかかるくらいの位置でもかまいません。ちょうど胃の付近です。ひんやりしている感じがしませんか。ひんやり感じた人は胃が冷えています。夏によくある状態です。冷たいもののとりすぎです。食欲不振になる人もいれば、首や肩がこったり、腰が痛くなったり、身体が重くなったりする人もいます。夏バテで食べられなくなって、そうめんや冷たいそば、うどんばかりという人はいませんか。ますます胃を冷やします。腸も冷えて下痢気味になってきます。
こんにゃくをあたためて、おなかを暖めてあげてください。10分ほどです。熱過ぎる時はタオルをまいて調整してください。レンジでチンするタイプの温パックでもかまいません。結(ゆい)でやっている箱灸や塩灸が一番効きますが、ご家庭ではこんにゃくがお勧めです。シャワーばかりではなく湯船に入るようにしてください。

◆お知らせ

しばらくお休みしていたツイッターを再開しました。HPにもツイッターの画面を貼り付けました。1日に1回程度は健康に役立つことをつぶやくつもりです。ツイッター名は@hariyuiです。フォローをよろしくお願いします。
フェースブックもはじめました。フェースブックをお使いの方は「藤井正道」で検索してどうぞお立ち寄りください。

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2011年07月26日

身体の半分だけ調子の悪い患者さん、四十肩

結(ゆい)針灸院 、関西中医鍼灸研究会の藤井です。私は患者さんの不安感を大きくするような言い方は好きではありません。本当に大変な症状なら仕方がありませんが、たいして悪くもないのにおおげさに言って患者さんを不安にする医療従事者も少数ですがいることはいます。治療に一番大切なのは患者さん自身の「治ろうという気持ち」。患者さんの「治ろうという気持ち」を治療家がお手伝いして「治っていく自信」に変えていくのです。そうでなくても不調で気落ちしている患者さんに対し、自信や希望をなくすような発言は厳に慎むべきと考えています。

☆身体の半分だけ調子の悪い患者さん、四十肩

先日、40代の女性が来院されました。左肩が上がらない、昼間も夜も肩が痛い、だんだんと左手に力が入らなくなってきたという症状です。典型的な肩関節周囲炎、四十肩です。すでにある整骨院で2ヶ月にわたって治療をうけていたという事実に驚きました。ちっともよくなっていません。
患者さん「私は左ばかりが悪いんです、左の腰もおかしいし、左脚もだるいし、時々痛みます。なかなか治らないのは私のこの特殊な体質のせいなのでしょうか。前の整骨院の先生もそう言われましたし。」
私「左ばかり悪いという人、右ばかり悪いという人は普通にいらっしゃいます。特殊な体質でもなんでもありません。2ヶ月治療して治らないのは、あなたの身体のせいではなくて、先生の治療技術の問題です。」
一生懸命、治療してもうまくいかないこともあります、しかし四十肩程度の疾患がうまく治せないからといって患者さんの体質のせいにしてはいけません。患者さんの希望を奪い、本当に治りにくくしてしまいます。治らないと患者さんから言われ続けるのは治療家にとってもつらいことです。けれどつらさを患者さんにぶつけてはいけません。
この患者さんは1回の針灸治療で左肩が上がるようになりました。洗濯物が苦労せずに干せるようになったと喜ばれました。日常的な肩の重さ、だるさもなくなりました。治療した夜は痛みもなく久しぶりにぐっすり眠れたそうです。夜の痛みも軽減しました。特殊な体質でないことは明白です。
みなさんも根拠もあいまいなままに不安感をあおりたてるような医療従事者にはお気をつけください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆お盆休みのお知らせ
8月14日日曜〜17日水曜までお休みさせていただきます。

ご感想はmogusa@cb3.so-net.ne.jpまで
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2011年07月14日

暑熱順化が起こりにくくなっている

暑くなってきました、べたべたしてきました。暑くなって身体が弱る、しんどい。水を飲みすぎて下痢気味になる、脚が重くなる、脚がつる。以上のような重い、だるい、しんどい患者さんが増えてきました。脚が重くなり、つるのは湿邪(過剰な水分)が身体の下にたまるため。脚だけもんでもなかなか治りません。内臓を調整し湿邪をとる治療をしながら治していきます。「夏の定番ですね」といいながら鍼灸できちんと治しています。身体も脚も軽くなります。

☆暑熱順化が起こりにくくなっている

冷房は1960年頃からオフィスに入り始めたました。家庭への冷房の普及は70年代後半から80年頃といわれています。ヒートアイランドと化した都市で冷房の必要なことは自明ですが、一方ほとんどの時間を冷房の中で過ごすことで体温調節機能の退化がはじまっているのではないかと危惧する学者さんもいらっしゃいます。
6月29日発行の結(ゆい)通信No.313で暑さに慣れる暑熱順化について書きましたが、発汗生理学や環境生理学が専門の愛知医科大学の菅屋潤壹教授は「夏季にはエアコンディショニングが常識化したため、夏季に自然に生じる暑熱順化は起こりにくくなっていると言われる。事実だとすれば、熱射病の予防にとっては大きな脅威となる。」と警鐘を鳴らされています。
臨床に携わっていて、20代30代の若い人ほど暑さに弱い人が多いと感じています。弱い人は暑くなるのではなく苦しくなるのです。70年代後半から80年頃の冷房の普及と関係している可能性は大。時には戸外で運動し、汗をかくのもいいしゆっくりお風呂に入るのもお勧めです。ただ運動できないほど疲労している人が多いのも事実。過労の人に運動はさらなる疲労をもたらすだけという面もあります。お風呂に入ってものぼせてしまう場合もあります。浴室をしっかり換気すること、アイスノン等を頭にのせて、頭を冷やしながら浴槽につかってください。
鍼灸は重い、だるい、しんどいを治すだけではありません。汗をかけない、熱のこもりやすい、暑さで苦しくなる身体の状態も改善することができます。

◆首都圏のみなさんへ

震災の鍼灸ボランティアでいっしょに活動した深山由美子先生が21日木曜から渋谷に「リフレッシュサービス」というマッサージの治療院を出されます。被災者の方々に力いっぱいマッサージされていた姿が印象的でした。
場所 渋谷区渋谷2-15-1渋谷クロスタワー2階 電話03-3400-1620 予約優先

被災者にマッサージする深山先生
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2011年05月27日

8日間で治った四十肩

大阪も関東も梅雨入りしました。週の初めに気温が急に下がったため、風邪を引いてしまった患者さんが何人かみられました。お気をつけください。天気予報をみて自衛してください。とくに前日との気温の差、最低気温と最高気温に気をつけて衣服を調整してください。

☆8日間で治った四十肩

昨日から肩がズキズキ痛み始めたと40代の男性が来院されました。痛みで肩を動かすこともできません。肩関節周囲炎、四十肩です。職場では「治るまでに1年かかる」「自然に治るのを待つしかない」とさんざん脅されていました。
2回の治療で痛みは消失。8日後には自由に肩を動かせるようになり、連休前に治療を終了しました。鍼灸ボランティアのために長めの休みをいただく予定になっていたので、私もほっと胸をなでおろしました。じつは糖尿病をお持ちの患者さんだったので、治りにくいのではと心配していたのですが大丈夫でした。
四十肩、五十肩は「長くかかる」という迷信が蔓延しています。ほおっておくと一ヶ月〜半年も夜の痛みに苦しむ場合もあります。早めに鍼灸治療を受けてさっさと治してください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆専門家、鍼灸学校学生の皆さんへ
☆福岡県飯塚市で講演します。
《日時》 6月26日(日) 詳しくは下記をご覧ください。
http://fukuoka.harikyu.or.jp/10Gakujitu/156kenngakkaichikuhou.pdf

☆専門誌中医臨床で鍼灸ボランティアについて記事を書きました。6月20日発売です。どうぞご覧ください。被災地塩竃での鍼灸ボランティアの活動は以下のページで豊富な写真といっしょに見ることができます。
http://photozou.jp/photo/top/1609757

☆関西中医鍼灸研究会のお知らせ 関西中医研の基礎 腰痛編
講師 藤井正道
《日時》 6月25日(土) 18:00〜21:00
《場所》大阪市立総合生涯学習センター  第一研修室 (大阪駅前第2ビル5F)詳しくは下記をご覧ください。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/yuihari/top.htm

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2011年02月25日

痛み止めのやめ方

花粉が飛び始めました。量は少ないとされていますが、かゆみや鼻づまりが出て治療に来院される方もいらっしゃいます。

☆痛み止めのやめ方

田所(仮名)さんは70代の女性、1ヶ月前から左肩が痛む、痛みで夜眠りにくい、早朝にとくに痛むと来院されました。半年ほど前から膝や指が痛むということで鎮痛剤を常用されています。医師から処方されているのですが、薬剤師さんからは「量が多すぎる、減らした方がいい」と注意を受けています。鎮痛剤は胃を荒らすだけでなく、肝臓や腎臓にも負担をかけることがあるからです。
3回ほど治療すると痛みで夜眠りにくい、早朝にとくに痛むといった症状が消えました。2週間たつとほとんど痛みを意識しない状態になりました。動かなかった腕も動きます。
そこで「痛み止めをやめてみてはどうでしょう」と持ちかけました。その頃の田所さんは痛いから鎮痛剤を飲むのではなく、痛くなったらこわいから飲むといった状態と見受けられたからです。「痛みが再発したら結(ゆい)ですぐに治しますから、思い切ってやめてみましょう」と励ましました。指の腫れもひき、膝も日常には支障のない状態になっていました。
「やめてもなんともなかった」と嬉しそうに報告された田所さん。3週間で治療終了。故郷にいらっしゃる100歳近くの母親の世話をすると出発されました。
痛いから鎮痛剤を飲むのではなく、痛くなったらこわいから飲むという方は結構見受けられます。痛みに対してよけいに過敏になり、痛みを慢性化しやすいのですが、なかなかやめられないようです。過剰な仕事を抱え、仕事中に痛くなっては困るからと常用を続ける方もいらっしゃいます。痛み止めはその場しのぎです。身体を酷使し続けている状況をごまかしているだけ。治ってはいないのです。
信頼できる治療家の治療を受けながら、鎮痛剤の常用をやめることに挑戦してみてください。春はチャレンジする季節です。

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2010年10月22日

意外と早く治る心因性の咳

一日の温度差が激しくなっています。風邪にご注意ください。今回は長引く風邪と間違えそうな、でも呼吸器に異常はない咳のお話です。
心因性の咳といわれる症状があります。いろいろ検査しても異常がなく、いろいろな呼吸器系アレルギー系のお薬を飲んでも効かない咳のことです。
はっきりと「あなたは心因性の咳です」と診断された患者さんが来院されるわけではありませんが、「どこにいっても何をやっても咳がとまらない」といって来院される患者さんは結構いらっしゃいます。痰が出ることはないのですが、「痰のようなものがのどにある」とか「のどがいがいがする」と訴える方もいらっしゃいます。咳は長引いているのですが、夜はいったん寝付いてしまうと、咳のために夜も何度も目が覚めることはありません。西洋医学では精神安定剤などが処方されることが多く、そういった「薬を飲みたくない」という理由で来院される方もいらっしゃいます。経験からいうと長引いていたわりには意外にあっさりと治ることが多い咳です。頑固な肩こりを伴うことも多く、肩こりを治す目的で来院され、ついでに咳も治すという展開となります。
先日、ある女性が「咳だけが突然、2日前から出てきた」と来院されました。風邪を疑わせる症状はなく、痰もありません。ただむせ返るような咳が続いています。非常に緊張を要する仕事が終わったところ。緊張がうまくほぐれていないのか寝つきも悪くなっています。「おへそから喉に向けて、豚が駆け上がっているのですよ」と説明しました。中医学には奔豚気(ほんとんき)という診断用語があります。むせ返るように腹から何かが上がってくるような状態を古代の人は奔豚気(ほんとんき)と表現したのです。経絡(けいらく)の異常からおこります。奔豚気を治す鍼をすると咳はその場で止まり、再発することはありませんでした。
「どこにいっても何をやっても咳がとまらない」という方は一度お近くの鍼灸院か結(ゆい)までご相談ください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
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2010年10月21日

血圧を下げる針、高齢の方でも大丈夫

血圧がなかなか下がらないという方はぜひお読みください。
80代の高齢の女性が頭痛と耳鳴りがなんとかならないかと来院されました。降圧剤を飲んでいても朝になると収縮期血圧が180mmHgまで上がってしまうという状態が1年間続いています。頭痛のために物事に集中できない。痛み止めも飲み続けているが、腰痛がつらく肩こりもひどいとのこと。10年間、夫の介護を続けていらっしゃいます。
一度治療すると、身体全体が軽くなったとおっしゃいます。朝の高血圧に変化はありませんが、頭痛も幾分軽くなったとのこと。2週間4回治療して頭痛、耳鳴りがきれいになくなり、朝の高血圧も下がりました。腰痛も軽くなり痛み止めをやめることができました。
大阪城の周りを歩く催しにも参加され、修了証を嬉しそうに見せてくださいました。肩もこらなくなったので趣味の編み物をそろそろ再開されるそうです。もともとお年のわりには元気な方です。気の流れを整えてあげるとぐいぐいと治っていかれました。年だから治らないとあきらめることはありません。

血圧については以下もお読みください。
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_body/entry_886/

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆専門家、学生の方へのお知らせ
鍼灸ジャーナル Vol.17(2010年11月号)に私と『鍼灸治療内経気象学入門』(緑書房)の著者 橋本先生の対談が掲載されます。
「鍼灸臨床における気象医学の必要性 その土地の気候風土を意識して日々の臨床に生かす」というテーマで話し合っています。是非、お読みください。

◆11月の関西中医鍼灸研究会のお知らせ  事前申し込みは不要です。
早川会員 陽きょう脈 陰きょう脈の講義
木下会員 陽きょう脈 陰きょう脈等奇経を用いた臨床報告
《日時》 11月13日(土) 18:00〜21:00
《場所》大阪市立総合生涯学習センター  第4研修室 (大阪駅前第2ビル5F)
関西中医鍼灸研究会については以下をご覧ください。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/yuihari/top.htm

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2010年09月14日

涼しくなった時に気をつけること

少し涼しくなって、朝夕がしのぎやすくなってきました。多くの方はほっと一息ついていらっしゃることでしょう。ただ一部の方には具合の悪いことがおこる可能性があります。
朝起きたら、肩がこっていた、首がこわばる、腰が痛いといった症状がおこることがあります。夜と朝の気温が低下したからです。寝具を猛暑の頃のものから変えてください。もう少し暖かいものにしてください。
長い猛暑で身体は疲れています。とくに冷たいものをとりすぎて胃腸の機能が衰え、下痢や軟らかい便になりやすくなっています。暖かいものを意識してとってください。ゆっくりお風呂に入ってください。おへそをカイロや暖かくしたこんにゃくで暖めてください。
疲労している人の中には、気温が低下すると、疲労感が倍増する方もいらっしゃいます。せっかく夜が涼しくなったのだから、少し長めに睡眠時間をとるようにしてみてください。それでも疲れがとれない時は針灸を受けてください。きちんと回復します。

◆臨時休診のお知らせ
9月29日水曜を臨時休診させていただきます。

◆専門家、学生の方へのお知らせ
9月発行の専門誌「中医臨床」通巻122号に関西中医研会員 冨田祥史氏の論文「督脈通陽法による慢性関節リューマチの1症例」が掲載されます。私も中医解説部分を執筆しています。どうぞお読みください。

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2010年08月24日

ヒートショックを和らげるには

残暑はまだまだ続きそうです。今回は冷房病のお話です。

暑い戸外と冷房された室内を行ったりきたりすると人の身体にどんなことがおこるのでしょう。末梢の血管は暑いところでは広がって身体の熱を逃がそうとします。冷房された場所ではある程度、収縮し熱を閉じ込めようとします。こういう変化をヒートショックといい、頻繁に繰り返されると自律神経がおかしくなります。ヒートショックを和らげるために部屋内外の温度差は5〜7度が推奨されているのです。けれど実際は25度程度の冷房の空間とアスファルトの照り返しで40度くらいになった路上を行き来するという人も多いのではないでしょうか。
冷房病はたんに冷えすぎからおこるだけでなく、ヒートショックにより自律神経が乱れることからもおこるのです。冷えに加え、だるくなったり肩こりや頭痛や腰痛になったりお腹が重くなったり、下痢や便秘になります。
急な温度変化を逆気(ぎゃっき)といって中医学では警戒します。昔の逆気は暑いはずの夏に急に涼しくなった日や、寒い冬に妙に暖かい日がきたりする程度でしたが、今は電車からオフィスに行くまででも何回も逆気を経験しています。身体が病んで、身体が熱くなったり寒くなったりを繰り返す状態を中医学では寒熱往来(かんねつおうらい)といい、治療法も確立しています。冷房病は逆気や寒熱往来に対する治療を応用して治していきます。針灸は冷房病にきちんと効きます。
戸外と室内の温度差に気をつけてください。冷房の設定温度を下げすぎないようご注意ください。

◆臨時休診のお知らせ
9月1日水曜を臨時休診させていただきます。
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2010年08月10日

暑熱順化、聞いたことありますか?

7月19日に梅雨明けして22日たちました。そろそろ人の身体も暑さに慣れてきた頃です。みなさんはどうですか。
夏になって暑さに慣れることを暑熱順化といいます。暑くなって10日〜14日程度たつと暑さで急に体温が上昇しすぎたりすることが減ってきます。春より汗をたくさんかけるようになり、暑さに耐えられるようになってくるからです。
人の身体はよくできていて、たくさんかけるようになった汗の塩分濃度は低下します。身体から大切な塩分がなくなっていくのを防いでいるのです。血液の塩分濃度が低下すると足や腕や腹の筋肉が痛んだり、けいれんしたりします。また塩分が薄くなった汗の方が蒸発しやすく、気化熱で暑さを逃がしやすくなります。

☆暑さに耐える身体をつくる

結(ゆい)ではこの時期、うまく汗がかけないという患者さんを治療しています。頭のほうは熱がこもり、しんどいけれど汗がでない。足は冷房の中に入るとすぐに冷えを感じるという患者さんたちです。肩から上、頭だけは汗をかくけれど、足の方は冷えるという患者さんもいらっしゃいます。中医学では上と下の経絡(けいらく)、気の流れる道がうまく通じていないと考え治していきます。暑熱順化を鍼灸で促進させるという面もあるのかもしれません。
暑い中でしっかり運動して汗をかいても、暑熱順化は促進されます。身体に自信のある方は運動もおすすめです。発汗生理学や環境生理学が専門の愛知医科大学の菅屋潤壹教授は「夏季にはエアコンディショニングが常識化したため、夏季に自然に生じる暑熱順化は起こりにくくなっていると言われる。事実だとすれば、熱射病の予防にとっては大きな脅威となる。」と警告を発しています。私も日々の臨床の中で汗がうまくかけない若い人が増えているような気がしています。
結(ゆい)のHPをリニューアルしました。是非、一度ご覧ください。お盆前は12日木曜まで診療しています。
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2010年08月03日

酷暑ののりきり方

夏ばてと思われる症状を治療することが多くなってきました。食べられない。身体が重い、だるい。頭が痛い。針灸治療できちんと治っていくのですが、再発しないようにいくつかのことをお願いしています。

☆冷たいものばかり食べない、飲まない

食欲がないから、暑いからとそうめんや冷たいお茶ばかりという生活は見直してくださいと患者さんにお願いしています。身体がますます重くなっていきます。肩がよけいにこります。腰が痛くなります。エアコンが適度にきいた部屋で暖かいものを食べてください。

☆おへそを暖めてください

こんにゃくを煮て、タオルを巻き おへそを暖めてください。身体が軽くなります。 食欲不振にも効きます。夏風邪にも効きます。 ちょっと意外な気がするかもしれませんが試してみてください。

☆お風呂に入りましょう

ゆっくり身体を暖めると、身体が軽くなります。よく眠れます。人は体温が下がり始める時に眠くなります。お風呂でいったん体温を上げ、下がり始める頃に眠るのが深く眠るこつです。シャワーだけでは身体が暖まりません。

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2010年07月29日

湯たんぽがいい

今日は雨で猛暑も一服。今回は冷房対策のお話です。
オフィスの冷房の冷えすぎに苦しむ患者さんからよくこんな言葉を聞きます。
「ソックスもはいてひざ掛けもしているのですけれど、寒くて」
私「自分の体温を逃がさないようにするだけでは無理です。暖めるものが必要です。足温器やデスクヒーターを使いなさい。最近は靴をはいたまま使用できるタイプも出ていますよ」

結(ゆい)の治療に加え、職場での冷房対策をしっかりやると冷房病はよくなっていきます。ただ足温器やデスクヒーターは職場の電気を使うため、職場の許可が必要なのが欠点。職場の電気を使わない方法がありました。それが湯たんぽです。職場の許可がいらないので明日からすぐ使えます。湯たんぽを太ももの上に載せて暖めます。時にはおなかや腰、足裏を暖めます。これは朝日新聞で紹介されていた方法。いいやり方なのでさっそく冷えに苦しむデスクワークの患者さんたちに伝えるつもりです。みなさんもお試しください。
結(ゆい)のHPをリニューアルしました。是非、一度ご覧ください。

◆休診のお知らせ
8月13日金曜〜16日月曜までをお盆休みにします。9月1日水曜は臨時休診とします。

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2010年06月27日

顎関節症の見方がかわってきた

湿度が高くうっとおしい気候が続きます。休日はゆっくりお過ごしですか。
6/25の日経新聞夕刊に顎関節症の記事が載っていました。
記事の冒頭にこんな文章があります。
「口が開きにくい」「あごが痛い」などの症状が出る顎(がく)関節症。症状の軽いケースも含め、日本人の3〜4割が経験するともいわれる。ここ数年は歯を削らずに、患者の癖を直す生活指導や、関節や筋肉のトレーニングによって症状を改善する手法が主流になってきた。以上

顎関節症の見方がかわってきたのは患者さんにとって朗報です。記事によると

顎関節症の原因は長らくかみ合わせに問題があるからだと考えられてきた。治療法は歯を削ったり、樹脂製マウスピースを口にはめたりして、かみ合わせをよくする方法が主流だった。だが、なかなか改善しないだけでなく、かえって悪化する患者も多かった。以上

マウスピースを使って苦しい思いをした患者さんを何人も診てきましたから、こういう記事は大歓迎です。もともと顎関節症になる方はストレスをためこみやすい方が多いのです。そういう方にマウスピースは非常にストレス。「しばらく我慢したけれど、とうとう我慢できずやめた、やめたら少し楽になった」という話を何人かの患者さんから聞きました。
顎のかみ合わせが悪いから、顎の痛みも首の痛みも治らないと思い込まされている患者さんもたくさん診てきました。実際は針灸治療で治っていくのですが、思い込みは治療の障害になります。歯科矯正こそが根本的治療法という洗脳から解放していくのはなかなか骨が折れるのです。8年前2002年3/27の結(ゆい)通信No.6では当時の噛み合わせ矯正中心の治療を批判しました。一部抜粋すると以下のようになります。

「この異常は噛み合わせがわるいことからきているのではないかと説明されることが多いのですが、私はちょっとおかしいと思っています。実際には噛み合わせが悪いと必然的に顎関節症がおこってくるわけではないからです。噛み合わせが悪いのが直接原因か単なる誘因の一つかという点については歯医者の間でも意見が割れています。」
「顎関節は伝統的中国医学の気の流れる経路、経絡という考え方からするとおもには少陽経と呼ばれる気の流れる経路に位置しています。 鍼灸で実際に治療している立場からすると まず少陽経の経路のどこかに気の乱れが生じ、口を開けると痛い、開かないという症状が出てきてしまう。と考えたほうがいいのではないか思っています。」
「顎関節症からくるとされるさまざまな全身症状があります。頭痛 肩こり 目の痛み 耳鳴り さまざまな自律神経失調症状等々。これは少陽経の流れが乱れておこる症状と重なる部分が多いのです。」以上

6/25の日経新聞夕刊は以下で読むことができます。顎関節症の方はこの記事で紹介されているあごのトレーニング等をやってみるのもいいかもしれません。針灸治療を併用するともっと症状が改善されるのはいうまでもありません。
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE2EBEAE3EBE1EAE2E0E6E2E4E0E2E3E2979EE382E2E3;p=9694E0E4E3E0E0E2E2EBE1E3E2E3

◆専門家、学生の方へのお知らせ

☆7月の関西中医鍼灸研究会

◎早川会員の中医学講義と実技 陽維脈と陰維脈
東洋医療学院での邵先生の長年の講義録をもとにしたものです。鍼、推拿の手技、気功をもりこんだものになります。
《日時》 7月3日 土曜18:00〜21:00
《場所》大阪生涯学習センター 第3研修室 (大阪駅前第2ビル5F)
◆邵先生の中医学講義と実技 刮さ(かっさ)療法は9月4日土曜に延期となりました・

posted by ゆい at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 頭痛、肩こり