2012年01月12日

お灸(きゅう)女子、増えています!健康管理、美容などなど

今朝のNHKのあさイチで「お灸(きゅう)女子、増えています!」という放送がありました。
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2012/01/12/01.html

☆お灸(きゅう)女子、増えています!
内容は
今、自宅で“お灸”を楽しむ20代〜30代の女性たちが急増中。熱くない、煙が出ない、見た目もお洒落・・・などさまざまなお灸商品も生まれています。手軽にできてしまう健康管理法の一つとしてだけでなく、その美容効果も注目されているんです。
以上のようなものでいろいろと紹介されていました。健康管理だけでなく「お灸でリフトアップ」というものもありました。手足のツボにお灸をしてリフトアップを図るというものでしたが、ちょっとこれは無理があるように感じました。リフトアップ効果は直接、顔に鍼をする美容鍼の方がはるかに優れています。リフトアップ効果を長持ちさせ、顔のむくみを予防するという意味なら、手足のお灸も効きます。
番組ではお灸セミナーのようなものも紹介されていましたが、正直、誰にでも効くというツボはそこそこの効果。しっかり効くのはひとりひとりの症状や体調、季節にあわせて選んだツボです。結(ゆい)でも自宅でお灸をしようという患者さんには、ひとりひとりに合ったツボをお教えしています。
専門家の方は昨年、出版された「鍼灸師のための健康美容鍼灸」という本をお読みください。「臨床の第一線で活躍する12人の医師、鍼灸師が解説」とのことで、私もその1人になっています。
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ホームページは http://yuisuita.com/
耳鼻のどの専門サイトは http://hari.yuisuita.com/
携帯用ホームページは http://yuisuita.msc.ms2.jp/

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2011年06月20日

マリッジブルーの正体

6月に結婚式を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド」(6月の花嫁)と呼びます。欧米ではこの月に結婚をすると幸せになれるといわれていて、日本でも「ジューン・ブライド」に憧れる人も結構いらっしゃるようです。今回は花嫁になる前のマリッジブルーのお話です。

☆マリッジブルーの正体

マリッジブルーの原因には諸説ありますが、実際に結婚を控えた患者さんを何人も治療してきた経験からいうと、結婚式直前のマリッジブルーに関しては「蓄積疲労」が原因です。結婚への不安や不満だけでは結(ゆい)へいらっしゃいません。突然、腰が痛くなったり、首が痛くなったりする人もいれば、どうにも身体がだるくて仕方がないと訴える方もいらっしゃいます。朝がなかなか起きれなくなる方や寝つきが悪くなる人もいます。諸症状を鍼灸できちんと治していくのですが、皆さんに共通しているのは、休日に休めていないという事実です。
結婚式の打ち合わせやお互いのご両親への挨拶等で数ヶ月、休日も動き回っているというカップルが多いのです。これでは不満を抱きやすくなったり、感情が不安定になっても当たり前です。極度の疲労からくる一時的な抑うつ状態です。休日に意識的に休むことが、マリッジブルーの予防になります。結婚を控えた息子さん娘さんをお持ちの親御さんは子どもさんの過労に気をつけてあげてください。
「この結婚、本当にいいんだろうかと考えてしまうんです。」という患者さんには「うちの治療を受けて一晩ぐっすり眠ってください。翌朝には考えが変わっていますよ。」とお答えしています。
●6月27日月曜は臨時休診させていただきます。

◆専門家、鍼灸学校学生の皆さんへ

☆専門誌中医臨床で鍼灸ボランティアについて記事を書きました。6月20日発売です。どうぞご覧ください。

☆関西中医鍼灸研究会のお知らせ 関西中医研の基礎 腰痛編
講師 藤井正道
約140枚のスライドを使い、関西中医研の到達している中医学解釈の基礎と腰痛の治療、考え方について講義します。実技もやります。患者さんの腰痛をすみやかに治したい方はどうぞおいでください。
《日時》 6月25日(土) 18:00〜21:00
《場所》大阪市立総合生涯学習センター  第一研修室 (大阪駅前第2ビル5F)
詳しくは下記をご覧ください。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/yuihari/top.htm

☆福岡県飯塚市で講演します。
《日時》 6月26日(日) 詳しくは下記をご覧ください。
http://fukuoka.harikyu.or.jp/10Gakujitu/156kenngakkaichikuhou.pdf

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2010年02月28日

安産灸

☆安産のためのお灸

母体が安定する5ヶ月、妊娠16週以降から始めます。妊婦さんが自分で三陰交というつぼに台座灸(千年灸のようなもの)を1壮すえます。毎日施灸します。8ヶ月、妊娠28週からは1壮を2壮3壮にふやしていってもいいでしょう。
三陰交の場所は以下をご覧ください。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/tubo/tsubo_06.html

安産灸は分娩時間が短くなり、お産が軽くなります。母と娘は体質が似ていることが多いのでお母さんが陣痛微弱だった方には特にお勧めです。
足がだるい、むくむといった症状に効きますし、静脈瘤の予防にも効果があります。逆子を予防する効果もあると考えています。

安産のお灸をすると健康な赤ん坊になるともいわれています。私もそう思いますが、これについては上記の治療効果ほどにははっきりしていません。
安産灸はつわりにも効くともいわれていますが、つわりがおこるのは妊娠3ヶ月8週頃の安定期に入る前のことが多いので、私はこの時期の妊婦さんが自分でお灸をすることはすすめていません。専門家の鍼灸師が妊婦さんの状態をきちんとみながら丁寧に針灸治療していったほうがいいと考えています。

☆切迫流産の時は中止

切迫流産を産婦人科で診断された時は、安産灸を中止します。
切迫流産では産婦人科から安静を指導されますから、たいていの妊婦さんは針灸院に来ること、針灸治療自身を中止されます。お家がお近くで、もし治療を続けることができる場合は流産を予防する治療を受けてください。流産を予防する治療に自信があるかということを、鍼灸師に問い合わせることもお忘れなく。最近は私が教育を受けた頃に比べ、鍼灸学校が爆発的に増え、質の低下が懸念されて
いるからです。
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2010年02月25日

逆子の灸

あたたかくなってきました。春先、急に気温が高くなると不調になりやすいということを2/9のブログ「今日、2月9日はめまいの日」で書きましたが、今頃になると身体もだんだん慣れてくるようです。今度は花粉が飛び始めました。

☆逆子の灸

逆子にはお灸が一番!お灸で逆子が治ることをご存知ですか。お灸といっても痕の残らないタイプを結(ゆい)では使っています。9ヶ月の終わり、妊娠35週に入ると逆子が返る率が極端に減るといわれていますので、逆子を指摘されたらできるだけ早く来院されることをお勧めしています。先日も逆子の治療をしました。20代後半の初産の方で、33週に入ったところでした。2回の治療で逆子は直り、以下のようなメールをいただきました。

本日病院へ行き確認したところ、ちゃんと頭が下に戻っていました。やはり体が冷えていたのでしょうか、先日からお腹の赤ちゃんが鍼灸治療前より元気に動いています。本当にありがとうございました。以上

逆子は出産までの時間との闘いの面もあるので、私は4〜5回は続けて治療してもらうようお願いしています。週に2〜3回の治療をお願いしています。なんらかの理由から逆子が直らないことや、いったん直っても逆子にもどってしまうこともあるので、5回程度を上限としています。直る時は3回程度で直ることが多いというのが臨床的実感です。今回も2回で直りました。

☆陣痛を促進させるやり方も

患者さん自身のメールにもあるように下半身の循環、気の流れが悪い方でした。下半身の冷えている方に逆子は多いように感じています。冷える方に頭を置くのを胎児が嫌うのかもしれません。安産灸を予防的に行っていれば、逆子を防げた可能性は高いでしょう。安産灸については次回、書きます。
下半身の冷えている方には予定日をすぎてもなかなか陣痛が来ない時もあります。先ほどの逆子が直った女性には、予定日を越えてもなかなか陣痛がこないような時はご相談くださいとメールを返信しておきました。胎児が以前より元気よく動き始めたということなので、今回は大丈夫でしょうが、鍼灸には陣痛を促進させるやり方もあるのです。

◆花粉症の季節です。花粉症治療はこちらをご覧下さい。
http://hari.yuisuita.com/category/1461803.html

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲
で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆2010年2月22日まで携帯HPからメルマガ半健康人から脱出!結(ゆい)通信を申し込む空メールを出しても登録されない不具合がありました。2月22日以前に空メールを出された方、携帯でメルマガを読まれる読者の方は再度登録をお願いします。申し訳ありません。携帯用ホームページは http://yuisuita.msc.ms2.jp/
結(ゆい)のHPのトップページ画面左側にも携帯HPのQRコードがあります。
以下のメールアドレスに携帯から空メールを送っていただいても登録できます。a0000084093@mobile.mag2.com
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2009年09月14日

逆子の灸

「まだタオルケットですか?」先週、ちょっと調子を崩した何人かの患者さんに質問した言葉です。肌寒いのを我慢していると、肩もこります。うつ病で週の後半にかけて気分が落ち込んできたという患者さんもタオルケットのままでした。身体が冷えすぎると脳も活性化しなくなります。「針灸治療して、布団もかえれば気分も上向きます。今晩からよろしく」とお願いしておきました。
今回は逆子のお話。逆子にはお灸が一番!お灸で逆子が治ることをご存知でしたか。

☆逆子の灸

200X年に逆子を治療した患者さんから、下記のようなメールを頂戴しました。

 3月末と4月初めに2回ほど逆子治療していただいた吉永(仮名)と申します。昨日午後に予約をしておりましたが、急な仕事が入ってしまい、予約の時間に帰れなくなってしまったため、次回いつ治療に行けるかと悶々としておりました。ところが、今日の30週の妊婦検診の超音波検査で産婦人科医の先生から「逆子が治っていますね」と言われました。
 確かに2回目の治療の後は、下半身の冷えが改善しているのが自分でもわかり、治療から1週間たった今日でも以前ほど足の冷たさがなくなりました。いつ赤ちゃんがぐるっと回ったのかはわかりませんが、下半身の冷えが改善してよく動くようになったせいではないかと思っております。
 本当にどうもありがとうございました。今回初めて鍼灸院の門をくぐりましたが、鍼灸っていいですね。もう少し時間に余裕のある生活ができるなら、時々通ったら心身ともに快調になれそうだなと思いました。また、何かの機会にお世話になることがあるかもしれません。その時には、またよろしくお願いします。以上

 吉永さんは30代の初産の女性です。妊娠中にもかかわらず手足の冷えを訴えられていました。妊娠中は体温も上がるので、足の冷えは改善することが多いのですがこの方の冷えは続いていたようです。逆子の患者さんは、吉永さんのように足の冷える人が多いようです。冷える方に頭を置くことを胎児が嫌うのかも知れません。
逆子は出産までの時間との闘いの面もあるので、私は4〜5回は続けて治療してもらうようお願いしています。週に2〜3回の治療をお願いしています。なんらかの理由から逆子が治らないことや、いったん直っても逆子にもどってしまうこともあるので、5回程度を上限としています。直る時は3回程度で直ることが多いというのが臨床的実感です。
9ヶ月の終わり妊娠35週に入ると逆子が返る率が極端に減るといわれていますので、逆子を指摘されたらできるだけ早く来院されることをお勧めしています。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲
で少し変えている場合があります。ご了承ください。

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2009年08月30日

子宮内膜症

もう投票は行かれましたか。
今回はなかなかやっかいな病気、子宮内膜症のお話です。

☆子宮内膜症

 子宮内膜は、本来、子宮の内側だけに存在し、妊娠する場所にできるものです。そして、妊娠しない場合には、この内膜は剥がれて出血し、月経となります。子宮内膜が子宮の内側だけではなく、例えば、卵巣、卵管、腹腔内、直腸の表面などの他の臓器で増えてしまうのが、子宮内膜症という疾患です。卵巣に瘀血がボールのように溜まり、チョコレート嚢胞という状態になる場合もあります。
 主要な症状は、月経痛(月経困難症)、性交痛、経血量が多い(過多月経)などで、不妊症の原因にもなりやすいとされています。中医学の症候分類では、肝欝気滞(かんうつきたい)、気滞血お(きたいけつお)に分類されます。
 生田和子さん(仮名)は、独身の30代初めの女性、左右の卵巣に2〜3センチのチョコレート嚢胞を伴う子宮内膜症でした。月経前症候群(PMS)で、生理痛もひどく、生理前には頭痛、背中の痛み、肩こりがひどくなります。肩こりが常にあり、足も冷えます。
時々、中断しながらも治療を続けました。自宅でお灸もしてもらいました。
 3年後、左右の卵巣のチョコレート嚢胞がきれいに消失していることが婦人科で確認されました。生理痛もほとんどなくなり、生理前の頭痛も消失しました。肩こりも改善され、生理前に肩こりが悪化するということもなくなりました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲
で少し変えている場合があります。ご了承ください。
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2009年08月22日

子宮筋腫

新型インフルエンザが再び流行してきました。患者さんには、季節性インフルエンザが流行る「1月2月の頃のように暮らしてください」とお願いしています。あわてず騒がず、普通に生活してください。
インフルエンザ予防法は以下です。今回は子宮筋腫のお話です。

http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_influenza/entry_1050/
☆子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍です。中医学では肝欝気滞(かんうつきたい)、気滞血瘀(きたいけつお)などに分類されます。下腹部を通る気の流れ、経絡を通すと、筋腫の成長を抑制したり、小さくすることができます。筋腫が消失した患者さんもいます。
ただ日本では子宮筋腫を治療することを目的に来院されることはほとんどありません。治療へのモチベーションを持ち続けることが大変だからです。子宮筋腫ができるような身体の状態の時は、頭痛や肩こり、月経痛やいくつかの不定愁訴がある場合が多いので、そこを治すために来院される方がほとんどです。まずはそれを治していきます。その時、下腹部を通る気の流れ、経絡を通すつぼを適切に入れながら、治療しているといつのまにか子宮筋腫が消失している、小さくなっているという場合が多いのです。子宮筋腫は半年、一年といった単位の治療になります。

◆専門家、学生へのお知らせ

9月の関西中医鍼灸研究会の案内
邵輝 先生と藤井会員の中医学講義と実技
◎藤井会員の講義
耳鳴り、難聴の新たな中医的分類の提案と突発性難聴の臨床例
◎邵輝 先生の講義
日時: 9月5日土曜日18:00〜21:00
会場: 大阪市立総合生涯学習センター 第4研修室 (大阪駅前第2ビル5階)
   〒530-0001 大阪市北区梅田1-2-2

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2009年08月17日

月経前症候群(PMS)

結(ゆい)は、お盆休みも終わり、明日18日火曜から診療を開始します。

☆月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)とは、排卵後から月経が始まるまでの間(基礎体温が高い時期)に、肩こりがひどくなったり、胸がはったり、むくみが出たりする症状です。イライラしたりすることも多く患者さんはたいてい「肩こりがひどくなってきた」「生理前だからかしら」という形で訴えます。さまざまな不定愁訴の訴えがあります。生理がはじまってしまえばこれらの症状はなくなるか、軽くなります。
月経前症候群(PMS)の患者さんは、生理周期にあわせて治療していきます。排卵後から月経が始まるまでの間は、中医学的にいうと、気滞、気がうまくめぐらなくなるので、排卵前よりも気滞をとること、針をして気をめぐらせることに重点をおいていきます。
生理が始まってしまえば楽になる患者さんは、気血がそれなりに充実しています。身体のバランスは少し崩れているけれど、身体の基礎はしっかりしています。比較的、短期間の針灸で楽になります。こういう患者さんはスポーツクラブなどで運動すれば、症状が軽くなることもあります。
生理中、生理で出血している時にめまいが出たり、しんどくなる患者さんは気血両虚です。身体が弱っているので、前述の方よりは少しだけ根気強い治療が必要になりますが、だんだんとよくなっていきますからあきらめないでください。生理中はゆっくり身体を休め、無理をしないようにしてください。こういう患者さんには、運動はあまりお勧めできません。無理な運動で症状が悪化することもあります。もう少し体調がよくなってから運動は考えてください。
生理が終わって排卵までの時期は、中医学的には身体を補う時期ですから、身体を基礎から健やかにするような治療をしていきます。

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2009年07月26日

不正出血、崩漏

7月に出版した著書 「開業鍼灸師のためのガイドBOOK 灸法実践マニュアル」は結(ゆい)の患者さんたちも購入されています。コラムや、現代日本の生活や環境をどう考えどう気をつければいいのかといった部分は一般の方でも十分に読める内容です。自分がどういう考え方に基づいて治療されているのかを知りたい方も買っていかれるようです。みなさんもどうぞ書店で手にとってご覧下さい。大阪、堂島のジュンク堂書店では平積みされていました。
「腰痛は<怒り>である」等の著作を多数、出版されている 長谷川 淳史氏がご自身のブログ「腰痛治療最前線」の中、7月22日付けで「灸法実践マニュアル」を紹介してくださいました。「お勧めの本」にも登録されています。長谷川 淳史氏のブログは下記です。
http://tms-japan.seesaa.net/article/123990462.html

今回も生理にまつわるお話です。

☆不正出血、崩漏

 不正出血とは、生理後もだらだらと出血が続いたり、生理中でもないのに出血することです。中医学では崩漏(ほうろう)と呼びます。針灸で治療できる症状です。
中医学では、消化器系全般の働き、食べ物を身体に吸収して栄養分にする働きがうまくいかなくなった時に不正出血がおこりやすいと考えています。
疲れて、おなかの働きがよくない、おなかがはって仕方がないといった時に不正出血がおこるのです。血管も弱く、どこかで打った憶えもないのに皮膚に青い皮下出血の痕が出たりするような状態とも関連づけて考えています。夏は冷たいものを食べたり飲んだりすることが多く、消化器系に負担がかかりやすいのでご注意ください。
不正出血になったときに一番 大切なのはゆっくり休むこと。二番目は身体を冷やさないようにすることです。お風呂にゆっくり入ることや、消化吸収のいいものをゆっくり少しずつたべることも大切です。元気にならなくっちゃ!と一度に無理してたくさん食べると逆効果です。お気をつけ下さい。

上述のことをやっても不正出血が止まらない人、あるいは仕事や家事でゆっくり休めない人は針灸院においでください。
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2009年07月22日

頭痛 肩こりが治って生理痛が治りました

20代のたのもしい女性にお会いしました。肩こり、腰痛で2週間ほど前に来院されたのですが、職場の冷房が強すぎることが症状を悪化させていることをお話したら、上司とかけあい設定温度をあげさせることに成功したというのです。同僚の女性社員の意見をまとめ、経費節減と部下の健康の両面から説得。週1回の針灸治療とあいまって肩こり、腰痛がほとんど気にならない状態が続くようになっています。「結構、熱くプレゼンしました」とうれしそうにお話されていました。
前回に続き、生理痛のお話です。

◆頭痛 肩こりが治って生理痛が治りました

中島京子(仮名)さんは30代の女性です。2008年9月下旬に首とこめかみの痛みがとれないと来院されました。9月上旬に2日ほど激しい頭痛がしてから、首とこめかみが痛みはじめました。
「今までも月に2回ほど激しい頭痛に襲われることはあった。とがったものでギリギリされるような痛みがある。1回は生理直前。もう一回は不定期。」とのことでした。
生理は40日〜50日で来潮と遅れ気味、生理痛はひどく1週間以上痛み、出血も続きます。同じ姿勢を続けるとすぐに首や肩が痛くなるため、パソコンを使った事務作業を続けることができなくなり、5月に退職を余儀なくされました。現在は請負の仕事をパソコンで少しだけしているけれど、痛みのために仕事を続けられないとのことです。
2回の治療でひどい痛みが続くのは、なくなったのですが、まだパソコンを使うと痛くなるということで治療を続けました。
中島さんは毎年 秋になると朝方、咳が続く方。10月はじめに咳が少しだけ出ましたがその後、治療する中で咳は出なくなりました。10月〜12月 週1〜2回のペースで治療しました。頭痛は10月から出なくなりました。12月からは30日周期で生理がくるようになり生理痛もなくなりました。生理も3日で終わります。
11月からは仕事を本格的に再開、パソコンを使う同様の仕事を続けられています。仕事しても肩がこったり痛んだりということはなくなりました。手足の冷えもなくなりました。「こんなに、早く治るのなら、退職しなくてもよかったかも」ちょっと残念そうでした。
ひどく根をつめた時だけ肩がこるということで現在もたまに来院されています。生理痛や生理の不調はあきらめている女性が多いようですが、婦人科の治療だけでなく針灸も選択肢の中に入れてみてください。2〜3年のうちに急に悪くなった症状は意外に早く治ります。東洋医学がゆっくり効くというのは迷信です。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。
ご了承ください。

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2009年07月20日

パニック障害といっしょに生理痛が治りました

☆生理痛、痛経

生理開始1日から3日の間におこることが多く、中医学では痛経と呼び、寒湿と肝気欝滞に分類されています。暖めるとたいてい痛みは楽になります。生理開始1週間から10日の間に2回ほど治療します。ただ、たいていは肩がこるとか、頭痛がするとか他の症状がある場合が多いので生理前に限らず、1週間に1〜2回、治療していくパターンがほとんどです。

◆パニック障害といっしょに生理痛が治りました。

米倉(仮名)さんは20代前半の女性です。2007年の夏ごろから体調を崩されました。
職場のストレスから不眠になり、時々どうしようもない不安感におそわれます。夜に何回も苦しくなります。電車に乗ったり、狭いところに行くと、心臓がドキドキしていてもたってもいられなくなります。2007年10月に当院に来院されました。
朝はなかなか起きづらく、昼間は頭がぼんやりしていつも眠いといった状態です。
治療していくと少しあった、アトピー性皮膚炎が消えました。時々出てくるどうしようもない不安感は11月にはなくなり、ぐっすり眠れるようになりました。朝もすっきり起きることができるようになりました。
電車に乗る距離もだんだんと増やし、各駅停車ばかりではなく、快速にも乗るようにして自信をつけていきました。2008年4月からは毎日、地下鉄で満員電車に乗って職場に通勤されています。電車に乗って、しんどくなることはなくなりました。

じつは体調を崩す前から生理に関しては不調がありました。生理前は身体が重くだるくなります。生理痛がひどく、始まって3日間はひどく痛み、鎮痛剤を飲みます。生理は1週間以上続きました。出血もだらだらと続いていたようです。中医学で脾不統血と呼ぶ状態です。治療する中で生理痛は1日だけそれも鎮痛剤に頼らなくても大丈夫な状態になり、5日程度で終了するようになりました。生理前の身体の重さも、まったくなくなったわけではないのですが改善されています。針灸治療では身体と心を治していく中で、生理痛等生理に関連する不調が治っていきます。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。
ご了承ください。
posted by ゆい at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 女性科