2020年05月20日

4回で治った急性低音障害型感音難聴(ALHL)

今回は緊急事態宣言の後 5月7日に開院してから治療した患者さんのお話です。新型コロナ感染症が流行する時代、鍼灸院のかかり方も変わってくるかもしれません。鍼灸で人と人が接することは感染の危険を伴います(当院はそこまでやらなくてもといわれる水準の対策をとってはいますが) 私はHPのトップに次の言葉を掲げています。「あなたは治療に何を期待しますか?癒しですか?気持ちのいいことですか?きちんと治ることですか?結は何よりもきちんと治すことを心がけています。少ない通院日数で、早く治したいなら当院をお選びください。」以上
「通っているとなんだか調子がいい」という治療も価値がありますが、明確な症状を的確に治していく治療、ちゃんと卒業できる治療こそがポストコロナの時代に いよいよ求められます。少ない回数で治る、接触回数を減らして的確に治る治療です。結(ゆい)がコロナ以前から、目指していた方向です。
※治らない難病で緩和やQOL(生活の質)の向上を目的とする治療もあります。

☆4回で治った急性低音障害型感音難聴(ALHL)

急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されていた40代の女性が来院されました。明確な症状を的確に治していく治療の一例です。
4月初め 夜に気持ち悪くなりました。翌朝から右の耳鳴りが始まり、耳鼻科に行くと急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されました。聴力検査で低音の聴力が落ちていました。実際 聞き取りにくいそうです。いつもよりも首もこるようになっています。薬を飲んでも一向に変化がないので結(ゆい)にいらっしゃいました。
2回治療したところ 聞き取りにくさはなくなりました。 耳鳴りは 夜 眠る時に少し気になるくらいと改善しました。首のコリは治りました。3回目の治療の後にアンケートをいただき4回目で卒業していただきました。

◆コメント(アンケート回答)

「非常によい結果があった。ほとんど完全に治り苦痛はない」というアンケート回答をいただきました。コメントは以下の通りです。

4月はじめに耳鳴りが発生して1カ月ほどいろんな所へ行って治療に時間をかけていましたが もうひとつ効果がなくあきらめていました。
でも当院で初めて治療していただいた夜からはっきり効果を実感できてとても助かりました。ありがとうございます。
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◆考察
急性低音障害型感音難聴(ALHL)は、突発的に耳がつまり、耳鳴り、難聴になります。めまいはありません。ぐるぐるは回らないけれど、ふわふわするといった方はいらっしゃいます。
内耳にリンパ液がたまりすぎるメニエール病(内リンパ水腫)の初期症状の可能性も高いといわれています。いずれにせよ鍼灸でよく治ります。治ればメニエール病にはなりません。
中医学では右耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れがうまく流れなくなったためにおこった難聴と考え治療します。首コリも同じ気の流れの不調からです。春は耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れの不調がおこりやすくなります。じつは今回の患者さんは人と密接に接するお仕事です。新型コロナ感染症のストレスもおおいに影響したのでしょう。

2020年05月07日

耳管狭窄症、滲出性中耳炎が治りました

耳管狭窄症は 鼻炎や副鼻腔炎などで耳管の咽頭口が腫れ、耳管の通らなくなった状態とです。中耳粘膜が空気を吸収し、中耳が陰圧になり耳の閉そく感がでてきます。耳のつまりや軽い聴力低下があり、嚥下(えんげ) つばを飲み込んだり、耳抜きなどで一時的に改善します。だだ、ひどくなってくると嚥下しても耳管が開かなくなります。高齢者の場合は耳管軟骨が固くなることが関係しているともいわれています。
ひどくなると中耳に浸出液がたまり滲出性中耳炎になります。浸出液をだすために鼓膜を切開する治療が行われます。難治性のものも多いといわれています。

今回は70代の男性の耳管狭窄症、滲出性中耳炎の治療のお話です。鼓膜も3回 切開されていました。治療経過と結果は、男性が詳細にコメントしてくださいました。

◆コメント

2019年2月に鼻づまり治療に市中の耳鼻科を訪ね、3月に耳鳴り、難聴となるが「治らない」と言われた。4月〜9月まで別の耳鼻科に行くと全く変化なく悪化するばかり。10月初め脳神経外科でMRIをとる。そこで滲出性中耳炎と判明、改めて別の医院を訪ねたがそこでも「治らない」と言われたので当院を訪ねてみました。2020年1月より約10回の治療をしていただき2020年3月に耳鼻科にて滲出性中耳炎は治っているとの診断をいただきました。鼓膜切開後チューブを入れて放置する手術を受けることもなく治していただき感謝しております。
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◆考察

総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は2であるとの回答をいただきました。2020年3月に治療を終了しています。鍼灸治療がうまくいかなければ、全身麻酔の上 鼓膜切開後チューブを入れる手術を予定されていましたが回避できました。趣味の尺八(しゃくはち)を一生懸命 練習されていて首コリ肩こりもひどく、時に腰痛が出ることもありましたが、それらもなくなりました。耳鳴りもなくなりました。

※個人情報保護のため少しだけお話の設定を変えている場合があります。みなさんがこの方のように早く治るわけではありません。個人差があります。

2020年04月02日

鍼灸osakaに「耳管開放症と耳管狭窄症の鍼灸治療」が掲載されました

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最新号 鍼灸osaka136号は「耳鼻咽喉科疾患を治療する」という特集です。私の拙文「耳管開放症と耳管狭窄症の鍼灸治療、少陽経の気滞と変調が影響する」が掲載されています。この拙文にはおまけとして「新型コロナウイルスについて」も書きました。
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またニュースのコーナーには鍼灸院でのコロナウイルス(COVID-19)対策として当院、結(ゆい)鍼灸院の対策がとりあげられています。
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専門家、鍼灸学校のみなさまは是非 買ってお読みください。

2019年12月24日

1ヶ月でいったん治った耳管開放症 時々メンテする症例

20代後半の会社員の男性が夏にいらっしゃいました。以下のような訴えです。

1年ほど前から自分の声が響くように感じ始め、呼吸する息の音も感じるようになった。これまでは主に左耳がつらく、耳鼻科で耳管開放症と診断されている。左耳は落ち着いてきているが、今度は2週間前から右耳が開き始めた。疲れたときに短時間 開いていたのが今ずっと開いて閉じることがない。以上

一ヶ月に7回 治療していったん治り、以下のようなアンケートをいただきました。
ただ1ヵ月後に今度は左耳が時々 開くということで再度 来院。1週間に1度程度の治療を3ヶ月続けて落ち着きました。この3ヶ月の間には時々 右耳が開くこともありました。

この男性の症状は たとえば「苦手な人に右側に立たれると、右耳がおかしくなる」といった心の状態と関連が深いものでした。通常の耳管開放症はいったん治ってしまうと再発は少ないのですが、今回のように心の状態と関連が深いものはストレスが強くなると再発する傾向があります。再発といっても初回ほどには症状がひどくない、軽い時に本人がいらっしゃるのでたいていは数回で落ち着きます。この男性も数ヶ月に一度 軽い再発で来院されています。

◆アンケート結果

非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。

◆コメント

私は両耳が耳管開放症であり、最近 右耳が悪化してきたので結鍼灸院で治療を受けてみました。始めは1日中 耳管が開いている日もありましたが、治療を受けるにつれて徐々に改善し、朝 起きて1〜2時間開放する程度になりました。さらに治療を続けると全く開放しなくなりました。また開くのではないかという不安も少しありますが、鍼灸の治療は非常に効果があったように感じます。丁寧に治療していただきありがとうございます。

※自筆のコメントは以下からどうぞ
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※個人情報保護のため少しだけお話の設定を変えている場合があります。みなさんがこの方のように早く治るわけではありません。個人差があります。

2019年09月11日

治療の終わる日が最初から決まっていました。 左耳の違和感の治療 間に合う。

残暑きびしい日々が続きます。台風15号のため千葉県では大規模停電と電話の通信障害が続いています。基地局の非常用電源が切れるため通信障害が拡大するともいわれています。昨年9月の台風21号では結(ゆい)鍼灸院も3日間停電しました。水道も止まり、トイレの水を流すにも苦労しました。千葉県のみなさま お見舞い申し上げます。

☆あはきワールドに掲載されました

ヒューマンワールドのメールマガジンあはきワールド2019年9月11日号 No.633に「臨床に役立つツボの話 第16話」に「至陽は咳に限らず、息苦しさ全般、パニック障害やうつ病にもよく使う」という私の小文が掲載されました。専門家向けです。専門家のみなさま 有料記事ですが、よろしかったらお読みください。

☆治療の終わる日が最初から決まっていました。 左耳の違和感の治療 間に合う。

30代の女性が左耳の違和感を何とかしてほしいと来院されました。2カ月前に中耳炎、副鼻腔炎にかかりいったん治ったものの それ以降、ずっと左耳がおかしいとの訴えです。首や肩もこります。
結(ゆい)鍼灸院ではよくみている症状で治すのは簡単なのですが、困ったのは仕事で日本を旅立つ日が迫っていたことです。1週間しかありません。帰国予定はしばらくありません。
一度 治療したところ、治療した夜はいつもより汗をかき、眠りにくかったのですが、翌朝には身体がすっきりして、左耳の違和感も首肩のこりもなくなっていました。
積極的に代謝をあげて、耳周囲の気の流れを整える治療がうまくいきました。普通はもう少し身体がゆっくり変化していく治療から始めていくのですが、なにせ時間がない。積極策をとりました。
1週間に3回治療して、左耳の違和感がほぼなくなっているのを確認してアンケートをいただきました。

◆アンケート結果
アンケートでは「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。治療前の苦痛を10とすれば今は1である」という回答をいただきました。

◆患者さんのコメント
中耳炎 副鼻腔炎の治療後 左耳に違和感が残り、今後 環境も大きく変化するということで不安があり、わらをもすがる思いでおりました。ネットで結さんを知り来させていただきました。左耳の違和感はだいぶなくなったうえ 全身も頭もすっきりした感じです。ありがとうございました。
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※個人情報保護のため少しだけお話の設定を変えている場合があります。みなさんがこの方のように早く治るわけではありません。個人差があります。

2019年08月30日

メニエール病との診断でしたが 意外と早く治りました

左耳がつまって聞こえにくくなったと40代の女性が来院されました。1週間前からの症状で耳鼻科ではメニエール病と診断されています。耳に水が入っているようだとの訴えも。
首や肩のこりもひどく、鼻づまりもあります。
一度 治療すると頭がぼおっとしていたのがなくなり、フワフワしためまいの感覚も消えました。1週間に3回の治療で ほぼ症状がなくなったので4回目の治療の時に下記のアンケートをいただきました。

◆アンケート結果

非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。

◆コメント

薬だけでなく鍼灸治療を併用し、短期間(1週間)で耳の不調は改善されました。他の不調(首や肩のこり)も鍼をすればするほど効果がでました。

◆考察

今回の女性のような場合 耳に限らずいろんな症状が出る場合があります。今回も 動悸がするという症状もありました。そういった声をていねいに聞き対処していきます。
メニエール病は内耳にリンパ液がたまりすぎる内リンパ水腫が原因と考えられていますが、中医学では利水といって余分な水分を排出する治療をします。ほかには気滞といって気の滞りからくる症状も多くて、関係する経絡を鍼で通す治療をして楽にしていきます。鼻づまりを治すことで、耳の閉そく感がすっと治ることもあります。鼻がつまると鼻汁が耳管をふさぎ、耳管狭窄症になってしまうからです。
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※個人情報保護のため少しだけお話の設定を変えている場合があります。みなさんがこの方のように早く治るわけではありません。個人差があります。

◆休診のお知らせ

9月14日土曜は東京での講演と研修のために休ませていただきます。

2019年06月20日

急性低音障害型感音難聴(ALHL)に近い?耳のつまり、圧迫感

40代の女性が○○年6月末に「左耳がつまる。右耳もつまりはじめた」と来院されました。
2週間前から左耳がつまりはじめ、エアコンの音がつらく感じ始めました。女性は会社員でデスクワークの方。職場のエアコンが入り始めてから耳の調子が悪くなっています。寒さで耳周辺の気の流れが滞り、耳のつまりと難聴が出てきたのでしょう。

1週間前に耳鼻科を受診したところ、聴力の低下がわかりました。2日前からは右耳のつまり感を感じるようになってきました。耳鼻科でもとくに病名はつきませんでしたが急性低音障害型感音難聴(ALHL)に近い状態といえるでしょう。以前には自律神経失調症で別の医院で治療をうけたこともある方です。
20日間に5回の鍼灸治療をしたところほぼ症状がなくなり、7月下旬にアンケートをいただきました。

◆患者さんの声
アンケートでは「治療前の苦痛を10とすれば今は0である」と回答をいただきました。

コメントは以下です。

耳のつまった感じと軽い難聴がありましたが、数回 治療後から徐々によくなり 1ヶ月経過した今はほとんど症状はなくなりました。1回 通うごとにその時 出ていた症状が改善されていきました。話に耳を傾けていただき、症状にあわせた治療をしていただくことで、いつ治るんだろうかという不安も少しずつ解消されていきました。ありがとうございました。コメント以上。

◆考察と後日談

コメントに「1回 通うごとにその時 出ていた症状が改善されていきました」とあります。女性は耳以外にも、そのつど おつらい症状があり、そのたびそのたびに治していきました。「不定愁訴(ふていしゅうそ)」といわれる症状です。
じつをいうと私は不定愁訴という言葉が好きではありません。不定愁訴と一括するのは患者さんに対し失礼です。あるのは個々のおつらい症状です。中医学は中医学の見方で原因を発見し治療します。
いったん治ったもののお盆開けに 耳の圧迫感の訴えで来院され、治療を再開することになりました。週一回程度の治療を続け、そのつどのおつらい症状も治しながら11月に完治しました。
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2019年02月17日

耳の痛みやかゆみがとれた、脂漏性皮膚炎も改善

花粉症の季節です。結では花粉症を本当に治す治療、再発しない治療をやっています。詳しくは以下をご覧ください。花粉症 症状をおさえるだけでなく 本当に治しませんか。
http://hari.yuisuita.com/category/1461803.html

今回は花粉症もあったけど、主には耳の痛みやかゆみがつらかったお話です。

☆耳の痛みやかゆみがとれた、脂漏性皮膚炎も改善

患者さんは男性の30代の研究者です。数年前の2月に来院されました。
右耳が痛くて、耳の痛みで夜も眠れないという訴えでした。耳鼻科の診断は 外耳道つまり鼓膜の外側の湿疹、外耳炎でした。花粉症もお持ちで、もう少ししたら目がかゆくなったりするかもしれないとのこと。わきの下や太ももの内側にも脂漏性皮膚炎があります。肩こり等はありません。

3回ほど治療すると 痛み かゆみはおさまり、夜もよく眠れるようになりました。目のかゆみが出てきたので、それを治しながら週1回程度 1か月 治療していくと3月末に、諸症状もよくなりました。脂漏性皮膚炎もきれいになっていました。

翌年の7月 今度は左耳が痛いということで来院されました。右耳のかゆみもあります。4回の治療でよくなったところでアンケートをいただきました。
アンケートには「ほとんど完全に治り苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。」との回答でした。

◆患者さんのコメント

今の苦痛は0と書いてもよいくらいだが、たまにわずかなかゆみを感じることがあり、再発もないとはいいきれないので1としました。左耳の痛みは夜も眠れないほどでしたが これは2回の治療でうそのように消失 。残り2回で両耳のかゆみもおさまり大変助かりました。耳鼻科における外耳炎の治療はステロイドの点耳薬ですぐにぶり返すので鍼灸のほうが効果的と感じます。このたびはありがとうございます(結局 再発はありませんでした、藤井)
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◆考察

伝統的中医学では「陰と陽」のバランスがとれているのが健康と考えます。研究者や大学教授やアーティストには 陽が少し多いタイプの方がよくいらっしゃいます。身体の火が一般人より多く燃えているのですから、元気です。集中力があります。集中力があるので勉強の効率も上がり、偏差値も高くなります。朝 パソコンの前で論文を書き始めて、はっと気が付いたら午後3時だったといったたぐいの話をよく聞きます。火が燃えて気がめぐるので肩こりになりにくい人も多いようです。
ただ身体の「陰と陽」の陰が相対的に不足しているので、身体や脳を落ち着かせることがうまくいきません。不眠や頭痛に悩まされます。かゆい皮膚炎もよくおこります。いずれも過剰な火、熱がわるさをしています。
※いわゆる体温が上がる発熱と中医学で言う熱はちょっと違います。
今回の研究者の方も不眠でした。本人は「痛みで眠れない」と訴えられますが、私は過剰な熱が原因で耳の痛みもかゆみも不眠も、脂漏性皮膚炎もおこっていると考え、過剰な熱をさます治療をして身体全体を治していきました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

下の写真は本文とは関係ありません。千里山の路上からとった建物の写真です。手前の白亜のビルと奥の建物は別の建物です。「あんことおはぎの店 くりこ」におはぎを買いに行った時に撮りました。「くりこ」は木金土曜のみ開けている店です。
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2018年12月06日

とにかく寝不足はやめた方がいい 耳鳴 難聴 耳詰まり 不眠に寝汗 秋から冬に出てくる不調を防ぐには

11月の終わり頃から 新しく来院される患者さんの中に耳鳴 難聴 耳詰まりを訴える方が目立つようになってきました。寝汗がひどくなり不眠を訴える方もいらっしゃいます。

秋は収斂(しゅうれん)の季節です。五臓では「肺」と関係しています。呼吸器疾患は秋から冬にかけて増えますよね。
12月なのに秋かという声も聞こえてきそうですが、今年はなかなか気温が下がりませんでした。今は秋から冬への移行期です。
季節に伴う人間の生理的変化を、古代の中国人は理論化しました。人の身体は陰と陽のバランスの上に成り立っていますが、秋から冬にかけては 「陰」つまりは身体を落ち着かせる要素が不足しがちになります。「陰」が足りなくなる つまり陰虚になると耳鳴や不眠、寝汗に苦しむようになります。気持ちもそわそわと落ち着かなくなります。不安感にかられることもあります。今年は 季節はずれの暑い、あったかい日も続きました。これも陰虚が増える原因のひとつになります。
また冬は収蔵(しゅうぞう)の季節であり、五臓では「腎」と関係し、補腎、補気が重要となる季節です。伝統的中医学の「腎」は耳にも関係しています。耳鳴や耳の不調がおきやすいのです。

陰虚にならない一番いい方法は適切な睡眠時間を確保することです。睡眠が「陰」を養ってくれます。寝不足にならないよう生活に気をつけてください。
眠れない方、耳の不調が出てきた方は すぐに鍼灸院に行くのがお勧めです。
写真は梅田の地下街のクリスマスツリーです。
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2018年10月11日

一か月で治った耳管狭窄症

一か月で治った耳管狭窄症

耳管狭窄症は耳鼻科では 鼻炎や副鼻腔炎などで耳管の咽頭口が腫れ、耳管の通らなくなった状態と説明されています。耳のつまりや聴力低下があります。
今回の患者さんは30代の男性で右耳の違和感 つまり感 頭痛 肩こりがつらいという訴えがありました。夏に治療しました。春先は花粉症がひどくなるが 今は鼻炎の自覚症状はほとんどないといった状態でした。
一か月 5回治療したところで頭痛 肩こりはなくなり、耳の症状も消えました。アンケートをいただき、治療を終わりました。 通院に2時間ほどかかる方でしたが、なんとか通院していただきました。
春先に花粉症がひどくなると鼻炎から耳管狭窄症が再発する可能性があるので、2月ごろから花粉症の治療をしましょうと お願いしています。

花粉症の治療については以下をご覧ください。症状を抑えるだけでなく、本当に治す治療です。
http://hari.yuisuita.com/category/1461803.html

◆アンケート回答

非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない、総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1であるという回答があり以下のようにコメントされました。

一年以上前から耳管狭窄症と診断されずっと右耳のつまり感を感じながら過ごしていました。耳鼻科を転々としても一向に治らず困っていたところインターネットで耳鼻の治療をやっている結鍼灸院を知り通うことになりました。家のある○○から通うのは大変でしたが4回目の治療くらいで耳のつまり感がほぼなくなり5回目ではほぼ完治しました。鍼灸の力の不思議さにおどろいているところです。1か月くらいで治るとは思いませんでした。本当にありがとうございました。
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2018年05月27日

両耳のつまり、閉塞感、耳鳴りが一か月で治った

耳の閉塞感、つまり感がいろいろな身体の不具合といっしょに治ったお話です。

☆両耳のつまり、閉塞感、耳鳴りが一か月で治った

60代の女性が「2週間前から両耳がつまる、閉塞感が出てきた」と来院されました。人の声が遠くに聞こえます。自分のしゃべる声もこもって聞こえます。右耳の耳鳴は何年も前からあります。今回は両耳が耳鳴りするようになりました。ふらつきも出てきました。
以前から背中が痛んでいたのですが、右の首から肩にかけても痛むようになりました。寝つきも悪く、一度は夜中に目が覚めます。時々 口が苦く感じます。
耳鼻科に行きましたが、正確な診断名はつきませんでした。耳管の通気をしてみても症状が改善しません。かえってめまいがひどくなったように感じたので通気はやめています。

1週間に2回の頻度で治療を開始しました。一度の治療で人の声が遠くに聞こえるのも自分の声のこもるのも楽になりました。ただまた゛ぶり返します。
3回ほど治療すると背中の痛みが最初を10とすると2ぐらいと軽くなってきました。結局 1ヶ月8回 治療し、その10日後も症状の再発のないことを確認して治療を終わりました。アンケートは8回目の治療後にいただきました。
聴力検査の結果も大丈夫だったという連絡を後日いただきました。

◆アンケート回答
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よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった、総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は2であるという回答があり以下のようにコメントされました。

両耳の閉塞感は全く感じなくなりました。耳鳴も日中は殆ど気にならず過ごせるようになり楽になりました。夜 等 静かになったときに耳鳴を感じる事はありますが、あまり気にせず寝る事ができます。
耳からくるであろう体の不調を整えて頂き感謝しております。ありがとうございました。

◆考察

アンケートに「耳からくるであろう体の不調を整えて頂き」と書かれていますが、中医学では、肝鬱気滞(かんうつきたい)という身体の不調から、耳もつまり右の首から肩にかけても痛むようになったと考えます。気が滞ると、悪い熱をもつことがあります。頭の方で熱を持つと、口が苦くなったりします。そしてたいていは不眠になり、イライラがひどくなったりします。
私は耳周辺にだけでなく身体全体から治していきます。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

2018年05月06日

耳管開放症 夏に悪化するのが治った

結(ゆい)鍼灸院の藤井正道です。今日で連休も終わり、結(ゆい)は明日 7日月曜から平常通り開院します。
今回は夏に耳の調子が悪くなる若者が治った話です。

耳管開放症 夏に悪化するのが治った

20代の男性が○○年7月に来院されました。夏になると耳管が開くのをなんとかしてほしいとの訴えです。両耳の耳管が開き、自分の声が大きく聞こえてしまいます。立ちくらみもよくおこり、鼻炎もあります。
伝統的中医学では気がきちんと頭まで登っていない、清陽(せいよう、清らかな陽気)が頭まで昇っていないために、耳管や鼻がうまく機能しなくなったと考えます。
7年前の夏、ひどい疲労感で耳管も開放するようになり体調不良になりました。調べたところ貧血状態で腎機能も低下していたそうです。それ以来 夏になると調子が悪くなるようになりました。

10日間に3回 治療したところ、簡単には耳は開かなくなり、鼻炎もよくなりました。
結局 半月で5回、その後半月に3回 治療したところ、一週間の内 一度も耳が開かなくなり、鼻炎もよくなったので、治療を終了しアンケートをいただきました。
本当はもう少し 夏が終わる9月末までは治療を続けたかったのですが、海外留学のため8月で治療を終わりました。

◆アンケートのコメント

夏になると、立っているだけでも耳が開いて辛い状態でしたが、ここでの治療でそのような症状がなくなり日常生活はかなり楽になりました。ありがとうございました。

◆自筆のコメントはこちらから
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※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

2018年03月27日

2回で治った突発性難聴

今回は突発性難聴のお話です。

☆突発性難聴とは

突然 難聴になった中で、原因不明のものを突発性難聴といいます。
原因不明なのですが、内耳の循環障害が有力と考えられています。循環障害は 血の塊や何かの異物、脂肪や空気等々が血管をつまらせたり、細い血管が破れてしまったりすることでおこります。
また風邪のウイルスが 内耳の炎症をおこす場合も多いといわれています。
循環障害にも炎症にも鍼灸は有効です。気血のめぐりをよくするのは鍼灸の得意中の得意です。春に発症することが多いという印象があります。

☆2回で治った突発性難聴

橘(仮名)さんは40代の男性です。○○年7月に来院されました。
一週間前 テレビをみていたら急に右耳の聞こえが悪くなりました。3日前 耳鼻科を受診したところ突発性難聴と診断された。昨日 ステロイド注射を受けたが効果を感じられなかったとのこと。右の耳鳴もあるが静かになると気になる程度です。肩こりは しっかりあります。
4日間に2回 治療したところ聴力が回復しました。2回目の治療をした翌朝、聴力は回復していました。3回目にさらに聴力の回復を確実にする治療をしてアンケートをいただきました。アンケートでは以下のコメントをいただきました。

◆コメント

まさかここまで聞こえるようになるとは思いませんでした。鍼灸治療はうけたことがなかったので半信半疑でしたが、今は受けて本当によかったと思っています。本当にありがとうございます。コメント以上   自筆のコメントは以下からどうぞ
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※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

2017年12月26日

専門誌『中医臨床』2017年12月号に「耳管開放症と耳管狭窄症の鍼灸治療」掲載

IMG_0928.JPG結(ゆい)鍼灸院の藤井正道です。耳管開放症、狭窄症の患者さんをたくさん治療してきましたが、このたびその治療経験から「標準治療」をまとめ専門誌で発表しました。医療関係者、鍼灸師の方々は是非 書店でお買い求め下さい。
『中医臨床』2017年12月号(通巻151号)に「耳管開放症と耳管狭窄症の鍼灸治療」として掲載されています。
じつは突発性難聴と急性低音障害型感音難聴についても書いたのですが、紙面の関係からこちらは掲載されていません。関西中医鍼灸研究会の「中医研通信」2018年1月号に掲載しました。
特集/聴覚障害の中医治療の中の小川恵子先生のインタビューも耳鼻科疾患の西医的な見方と漢方からの見方がコンパクトにまとめられていて、耳鼻科疾患を理解するのに役立つものになっています。

今号の『中医臨床』には私が9月に招待された国際灸法大会の報告「杭州 第5回国際灸法大会からみえた中国の灸法界」という記事も書きました。
以下 『中医臨床』編集部による紹介文の転載です。


 ■新刊その1
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
   『中医臨床』2017年12月号(通巻151号)発刊!
   【特集/聴覚障害の中医治療】
   鍼灸と漢方をともに活かす
    http://www.chuui.co.jp/chuui/002718.php
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 【特集/聴覚障害の中医治療】
  難聴は障害部位によって,外耳や内耳の障害による伝音難聴と,
  内耳の感覚細胞から大脳まで音を感知する神経の障害による感音難聴,
  さらにその両方の障害を伴う混合性難聴の3つに大別される。
 漢方では,伝音難聴では反復性中耳炎の予防面で,感音難聴では突発性難聴・耳鳴など,
  また聴覚症状に随伴して起こることの多いメニエール病などに対して使われることが多い。
  耳局所だけでなく,患者の証に応じた全体を治療することで
  現代医学治療にない効果を発揮する点は,他領域と同じである。
また耳は五臓すべてと密接に関係していることも重要なポイントである。

  本特集では,金沢大学附属病院 漢方診療科の小川恵子先生にインタビューを行い,
 わが国における難聴に対する漢方治療の現状やご自身の臨床についてお話をうかがった。
  標準治療が確立されている耳科領域だが,漢方だからこそできる役割のあることが
明確に示された。また,耳疾患は鍼灸が奏効することの多い領域でもある。

  近年,特に耳管開放症の鍼灸治療に力を入れ,手応えを感じているという
藤井正道先生に,本症に対する治療経験をまとめていただいた。

  中国においても難聴の中医治療の経験が積み重ねられており,
  特に中医耳鼻喉科学の第一人者である南京の干祖望先生の経験に学ぶ意義は深い。
  その他,朱良春先生,李振華先生,秦亮甫先生,路志正先生といった
現代中医を代表する老中医の経験についても紹介した。転載 以上

◆結は2018年は1月4日から開けます。1月は院内リフォームのため24日水曜から27日土曜を臨時休診させていただきます。
結は1989年に開院し、2000年に現在の建物に移転しています。17年たって内装も痛んできたので壁も天井も全面的に張り替えることにしました。一部の床の段差も直します。
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2017年08月20日

耳管開放症? 右耳のつまりと不眠症と右ひざの痛みが治った

今日は40代の男性の耳管開放症もどきが2ヶ月に6回の治療をしたところきれいに治ったお話です。

☆耳管開放症? 右耳のつまりと不眠症と右ひざの痛みが治った

患者さんは40代の社長さんです。5年前にストレスから体調を崩し不安症と診断されました。お父さんから社長を引き継ぎ、ずいぶんがんばりはったようです。不安症は小康状態となったのですが、右耳のつまりが出始めました。耳管開放症でよくみられる自声強調、自分の呼吸音が聞こえるということはありません。耳鼻科で加味帰脾湯(かみきひとう)を処方されていますが一向に改善しません。
不眠症もあって、とくにここ1年は眠れません。のぼせやすく午前4時には目が覚めてしまいます。ここ2週間くらい右耳のつまりと首の右側面のこりが強くなっています。冬に来院されたのですが、寝汗もけっこうあります。
耳周囲の経絡(けいらく)気の流れがつまる肝欝気滞です。首のこりも不眠もそこからきています。寝汗は気滞からの化熱、熱をもつからです。頭はのぼせますが 足は冷えます。上実下虚(じょうじつかきょ)という状態です。気滞からのお腹のはりもあります。一般にはストレスからのお腹のはり、過敏性腸症候群(IBS)と呼ばれる状態です。
通院に3時間以上かかる遠方のため週1回の治療からはじめました。一度治療すると、足の冷えがとれたので、この方は治る力がしっかりしている方だなと思いました。本人は耳の治療には関係ないと判断され、当初は黙っていらっしゃったのですが、2ヶ月前に右膝の十字靭帯を痛めて以来 ランニングができない状態でした。いつも走っている人が急に走るのをやめると気滞はひどくなります。膝を治して走れるようにすると諸症状はいっそうよくなりました。右耳のつまりも、不眠症も首のこりも お腹のはりもなくなりました。
◆アンケートでは
治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。との回答をいただき、右耳のつまり感はほぼなくなりました。お世話になりました。とのコメントをいただきました。
◆考察

ランニングでも肉体労働でも身体を動かすと、気滞は一定程度 改善します。ただし疲労がひどいと、それはそれで気滞はひどくなるので、スポーツで何でもよくなるという訳にはいきません。その方の状態、按配が大切です。
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※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

2017年07月30日

耳管開放症が5回、半月の鍼灸治療で治った

今日は60代の女性の耳管開放症が半月に5回の治療をしたところきれいに治ったお話です。

☆耳管開放症が5回、半月の鍼灸治療で治った

患者さんは元気な60代の女性で肩こりもありません。ただ耳の調子は少しずつおかしくなっていました。8ヶ月前に胃の具合が悪くなり、耳に違和感が出ました。5ヶ月前に花粉症で鼻炎になった時に、鼻をすするようになり 耳がつまるようになりました。その後 鼻炎はなくなったのですが、耳のつまりは残り、耳鼻科で耳管開放症と診断されました。車に乗ると必ず耳がつまります。車の振動が耳管を開かせてしまうのかもしれません。
首を前に倒すと つまり感はなくなります。耳管開放症ではよくあることです。横になると症状は消えます。
5回の治療で症状は消えました。その後 約1週間後に耳鼻科で検査をして、耳管の動きが正常であることを確認して治療を終わりました。

「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。」「総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0.1である」というアンケート結果をいただきました。

◆コメント

耳管開放症ということで声がこもるような感じが時々していました。先生に治療していただいたおかげですっかり良くなり耳鼻科の検査でも耳管の開放はすっかりなおっていました。治療自体も気持ちよかったです。本当にありがとうございました。
今の苦痛を0.1にしたのは耳管開放症がまだおこるのというのではなく、おこりそうな気になる時があるからです。それもツバを飲み込めばそんな気もなくなりますが。
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※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている
場合があります。ご了承ください。

2017年07月23日

急性低音障害型感音難聴が2回の鍼灸治療で治った

蒸し暑い日々が続きます。「今から こんなにしんどくて8月になったらどうなるんだろう」という患者さんに 「今が一番 しんどいんです。暑熱順化といって8月には身体が暑さに慣れてきます」と励ましています。鍼灸は暑さに慣れない身体の暑熱順化を促進することができます。暑さに耐えられる身体をつくるお手伝いができます。

☆急性低音障害型感音難聴が2回の鍼灸治療で治った

40代の女性が急性低音障害型感音難聴がなかなか良くならなからと来院されました。〇〇年の秋のことです。一か月前に「音が二重に聞こえる」ようになり、すぐに耳鼻科を受信し、急性低音障害型感音難聴と診断されました。右耳の低音が十分に聞こえていません。耳の圧迫感もあります。
右肩も上げにくくなったそうですが、いわゆる肩こりはありません。静かな場所では耳鳴りも聞こえます。

急性低音障害型感音難聴は、従来は突発性難聴の1つと考えられてきましたが、現在では別の病気とされています。
突発的に耳がつまり、耳鳴り、難聴になり、めまいはありません。ぐるぐるは回らないけれど、ふわふわするといった方はいらっしゃいます。聴力検査では、低音域の聴力が低下しています。音が二重に聞こえるということもおこります。

耳鼻科ではイソバイドという利尿剤、おしっこを出す薬とアデホスコーワという血流をよくする薬、メチコバールというビタミン剤、ビタミンB12を処方されていましたが効きません。
鍼灸すると一度の治療で症状がほとんどなくなったので、二回 治療して終了しました。アンケートは二度目の治療の時にいただきました。
中医学では右耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れがうまく流れなくなったためにおこった難聴と考え治療します。右肩が上げにくくなったのも同じ気の流れの不調からです。難聴といっしょに「右肩が上げにくくなった」のも治しました。

「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。」というアンケート結果をいただきました。

コメント
針灸院が初めてだったので、不安ではあったのですがほとんど良くなり来てよかったです。
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実はこの女性は二か月後にも同様の症状で来院され、二回の治療で治っています。突発性難聴はいちおう再発しないといわれていますが、急性低音障害型感音難聴は再発します。突発性難聴と診断されていても、同じ耳で同様の症状が数か月後におこったという話は患者さんからよく聞きます。

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

2017年07月06日

幼少期からの耳鳴がほぼ治った

今回は30代女性の幼少期からの耳鳴がほぼ治ったお話です。

☆幼少期からの耳鳴がほぼ治った

患者さんは30代のやせた女性でした。幼少期からキーンという耳鳴がずっと続いています。鍼灸もいろいろ受けたが、耳鳴については変化がないということでした。ただ温灸を多用する結(ゆい)のような治療は受けたことがないとのことでした。

○○年4月から8月まで月2〜4回の治療を続けたところ耳鳴は静かな場所で意識を集中してさがすとわかるといった状態までおさまりました。なにより身体が楽になり家事等で動いても疲れにくくなったことを喜ばれていました。
じつは自宅近くに鍼灸師の友人もいて、結(ゆい)に来ないときは私の指示したつぼに温灸をしてもらうこともいっしょにやりました。

◆アンケート回答 
非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がないという回答と2.よい効果があった。少し苦痛はあるが治療前と比べると少しは楽になったと間に ご自身で以下のように書かれていました。

苦痛があるという程ではないが全く何もないわけではない。ほとんど気にならなくなった。

以上のように書かれ以下のようにコメントされました。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今は1である。

耳鳴については普段 ほとんど気にならない程に改善した。それに伴い体のだるさや疲れやすさも改善し 毎年 梅雨から夏にかけての食慾不振やだるさ等いわゆる夏バテに悩まされていたが今のところ全くない。さらに嬉しい副作用(?)として顔のくすみが消え たるみもなくなった。
耳鳴だけでなくほかの不調についてもほとんどなくなり快適な毎日を送っている。先生の的確な判断と治療に大変感謝している。
コメント以上

◆考察
耳鳴にもいろいろ種類があります。この女性は中医学的にいうと脾胃虚弱(胃腸が弱い状態)から気が耳に十分に届かなくなることで生じていた耳鳴でした。春から夏にかけてはのぼせることも多く、疲労感も相当なものでした。胃腸の弱さを治していきながら、耳も治療しました。

◆自筆のコメントは以下からどうぞ
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※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

※7月8日土曜は午前11時30分で受付を終了します。ご注意ください。

2017年05月12日

頭鳴り、耳鳴りが治療後 25時間で消えた!

暑くなってきました。
こういう時期は陽気が上がりすぎて、上に滞留する、肝火上炎(かんかじょうえん)や肝陽上亢(かんようじょうこう) 陰虚陽亢(いんきょようこう)といった状態がおこりやすくなってきます。春先から起こりやすくなっているのですが、立夏を過ぎた現在も続いていると患者さんたちをみて感じています。立夏とは夏の始まりの日で、今年は5月5日でした。

※中医学の厳密な分析よりもわかりやすさを優先して表現しています。

☆頭鳴り、耳鳴りが治療後 25時間で消えた!

80代の男性から、あわてた様子で電話がかかってきました。何か不調があると結(ゆい)にいらっしゃる患者さんです。立夏の数日前のことでした。

「頭のてっぺんの方でピー!と鳴りはじめた。耳鳴だかなんだかしらんが。」とのこと、頭のてっぺんで鳴るのも耳鳴の一種ですが、当院では患者さんが 納得されるように「頭鳴り」とよんでいます。

今日の午前3時に目が覚めたらピー!と鳴りはじめていたとのこと。肝陽上亢という状態でした。頭に虚熱があり、足が冷えています(足の冷えない肝陽上亢もあります)
さっそく鍼灸治療しましたが、その場では止まりません。連休も控えていたので、翌日 来てもらうことにしました。
翌日 話を聞くと「10時に床について、午前2時にトイレで起きた。もう一度 寝て午前4時に起きたら頭鳴りは消えていた」といいます。期間の経過した頭鳴り、耳鳴りはなかなかやっかいですが、新鮮なものはすぐに治ることがよくあります。再発予防の治療をして頭鳴り、耳鳴りの治療を終わりました。 
鍼灸は慢性症状だけでなく、新鮮な急性症状にもよく効きます。

患者さんからのアンケートには、コメントとして以下のように書かれていました。

午前3時にとつぜん頭鳴りが始まり驚きました。すぐにおさまるものと思っていましたが、なおらずここに来たしだいです。治療を受けて1日(24時間)でおさまりありがとうございます。

自筆のアンケートはこちらから
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2017年03月06日

耳管開放症と肩こりがいっしょに治りました

結(ゆい)鍼灸院の藤井です。肩こりをとるのでなく肩のこらない身体にするのが結(ゆい)の治療です。

☆耳管開放症と肩こりがいっしょに治りました

久保(仮名)さんは20代後半の働く女性です。デスクワークをされています。
2週間前に耳の調子が悪くなりました。右耳に圧迫感が出て、しめつけられる感じが出てきました。ふらふらします。耳鼻科に行ったところ聴力も低下していて耳管開放症と診断されました。以前から肩こりもあります。

一度 治療したところ右耳の圧迫感がなくなり、呼吸音が聞こえなくなりました。半月に3回治療したところで、肩こりを含めたいろんな症状が消えました。それから一ヵ月後に来ていただいた時も、肩こりは出なくなっていました。耳鼻科で聴力検査を受けたところ聴力も回復していました。

治療終了後にアンケートをいただきました。

◆アンケートでは「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【0】である」との評価をいただき以下のコメントをいただきました。

◆コメント

耳の方は完全によくなりました。呼吸音が聞こえることもなく、圧迫感もなく聴力検査では両耳でほぼ同じ結果となりました。
肩こりも思い荷物を一日中持って歩いたりしない限り(普段そんなことはめったにしないです)感じなくなりました。ありがとうございました。

◆自筆アンケートは以下から

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※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。

◆スギ花粉が飛んでいます。花粉症を鍼灸で予防、治療しませんか。詳しくは以下をご覧下さい。  http://hari.yuisuita.com/category/1461803.html

◆関西中医研のお知らせ(治療家、鍼灸専門学校向け)

3月11日(土) 18時〜21時 今週土曜です!事前申し込みは不要です。
☆早川会員の講義と実技

西洋医学における腰痛のEBM 腰痛へのトリガーポイント・アプローチ 経絡弁証
による腰痛という3つの観点からの現代の腰痛治療

《場所》大阪市立総合生涯学習センター(大阪駅前第2ビル5F) 第4研修室
  電話06−6345−5000
最寄り駅 JR東西線・北新地駅、JR・大阪駅 地下鉄・西梅田・梅田・東梅田