2012年03月11日

ボランティアは自分も救う

☆ボランティアは自分も救う

「子どもさんの割烹着も作れるようになったんですよ。」と患者さんが微笑みました。患者さんは40代の女性です。東日本大震災の被災者から要望のあったものを手作りして届けるボランティアをされています。体調がよくなって手の込んだものを作れるようになったと嬉しそうに話されます。
1ヶ月前の初診の時は、めまい、ふらつきや疲労感がひどく昼まで寝込む暮らし,起きていられる時間が短いため1食たべるのがやっとという状態でした。数年間うつ病に苦しんでいらっしゃいました。今は朝から起きれるようになり、家事も少しずつこなせるようになってきました。しんどい時から続けていたボランティアの手芸でいろいろなものを作れるようになったのが何よりうれしいとのこと。人の助けになることが自分も救う、被災者からの感謝の便りが患者さんの回復の助けになっています。
阪神大震災の時も「神戸がバングラディシュになった」といって私の周辺の若者たちが神戸に駆けつけていました。被災地神戸の人々が助け合う雰囲気に当時のバングラディシュにあった貧しい人々の助け合いと同じ魅力を感じたからです。青年海外協力隊でバングラディシュに行った経験ある若者たちでした。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

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写真は2011年4月東日本大震災の被災地 離島野の島で下校する子どもたち
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2012年03月09日

不安感、不眠、めまい、耳鳴り等が、東日本大震災1周年を控え

東日本大震災1周年を控え、昨年の3月15日に出したメルマガを再掲します。マスコミは東日本大震災や福島原発事故関係の番組をたくさん放送しています。地震についてのショッキングな報道も続いています。不安感にとらわれやすい方はほどほどに見るようにしてください。症状の悪化が懸念されるからです。以下を参考に気持ちと身体を楽にしてください。以下結(ゆい)通信No.294 2011/3/15より

東日本大震災に被災されたみなさんには心からお見舞いを申し上げます。パニック障害や全般性不安障害等の方の一部に症状の悪化がみられています。

☆不安感、不眠、めまい、耳鳴り等が

3月11日金曜に東日本大震災、13日日曜には大阪の気温が大幅に上昇しました。2つがあいまって人の身体に肝陽上亢(かんようじょうこう)、心火亢盛(しんかこうせい)といった症状がおきやすくなっています。イライラ、怒りっぽい、不安感、不眠、めまい、耳鳴り、頭痛や首のつまり感、痛みといった症状です。福島第一原発の事故が深刻度を増している状況がこれに拍車をかけています。一般の方も気持ちがそわそわしている方が多いはずです。
足を暖めましょう。足先が暖めにくい時は、湯たんぽで太ももを温めるのもいいでしょう。ゆっくりお風呂に入ってください。
ニュースは気になるでしょうが、睡眠をたっぷりとることが症状を緩和します。早めに寝てください。眠れなくても横になって身体を休めてください。遅くまでインターネットをみるようなことはやめてください。映像は不安感を助長する面があります。インターネットやテレビよりもラジオや新聞の方が冷静さを保てます。それに電力が逼迫する中、節電にも貢献できます。
パニック障害や全般性不安障害等の方にお伝えします。あなたの調子が突然、理由もなく悪くなったわけではありません。春の季節、気温の上昇、東日本大震災、福島第一原発の事故といった要素から悪化したのです。信頼できるところで針灸治療を受けるのが一番お勧めですが、長めに寝るだけでも症状の改善が期待できます。悲観しないでください。
以上 再掲終わり

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結のベランダのプランタンにも若葉が、もう春です。
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2012年01月23日

慣れるか、避けるか、いろんなストレス

風邪やインフルエンザが流行っています。今週は再び寒くなりそう。ご注意ください。鍼灸は風邪やインフルエンザにもよく効きます。詳しくは下記をご覧ください。
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_cold/
今日は旧正月の元旦です。寒いけれど季節は春。木の芽が芽吹く準備を始めるように、冬の間こもっていた気が動き始める時期です。スムーズにうごけばいいけれど、寒さのために滞りがち。自律神経に問題が生じることもあります。

☆慣れるか、避けるか、いろんなストレス

先日、治療したパニック障害の女性、ずいぶん調子もよくなり不安感を感じることもなく過ごされていました。肩こりが時々出ては来院されます。
患者「昨日、心療内科に行こうと外出したら寒くてびっくりしました。そうしたら胸のあたりが息苦しくなってきました。お医者さまに相談したら寒さへのアレルギーだろうと言われました。そんなのあるんですか。どうしたらいいですか。」
私「寒さも確かにストレスです。身体を緊張させます。ただあなたは移動に車を使っているから、寒いといっても外にいるのは少しの間だったでしょう。身体が温まるくらい早足でしばらく歩けば、寒さに慣れて息苦しさが自然となくなってくるかもしれません。それに心療内科に行こうという時は、そうでなくても緊張しているでしょう。好きな映画を観にいく時だったら息苦しさはでなかったかもしれません。寒冷刺激を恐れて行動を制限するよりは寒さに慣れてみるというのも一つの方法です。今日の治療後、時間があれば歩いてみてください。他の日でもいいですが体調がよくて気分のいい晴れている天候の時にしてください。」
調子の悪い時はいろんなストレスを避けてください。ただし体調がいいときはむやみに恐れることはありません。針灸治療は気分を改善し、あなたがいろんなストレスを克服していくお手伝いをします。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。


◆専門家、鍼灸学校学生の方へ
1月22日の関西中医鍼灸研究会は賀偉先生の講義と実技でした。火針を初めてみた方も多かったのでは。賀偉先生の話がわかりにくかった、あるいはもう少し深く理解したいという方は東洋医学 鍼灸ジャーナルの10号と11号の座談会「臨床に生かす中医鍼灸の学び方」を読まれることをお勧めします。賀偉、浅川要、北川毅、谷田の各先生方が発言されています。2009年の発行です。

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賀偉先生が監修された本
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2011年11月23日

パニック障害、全般性不安障害やうつ病、自律神経失調症にも急な寒さはよくありません

先週、土曜日は鍼灸ジャーナルからの取材があり、関西中医鍼灸研究会の6人で座談会をしました。慣れない司会でちょっと緊張。来年の1月号とその次の号に掲載されます。専門家、鍼灸の学生の方は是非お読みください。
1日の気温差が大きかったり、暖かい日や寒い日が交互にくるとパニック障害等の症状も悪化します。

☆パニック障害、全般性不安障害やうつ病、自律神経失調症にも急な寒さはよくありません

21日月曜は急に寒くなりました。19日土曜からの雨もあり体調を崩す方もいらっしゃいました。急に寒くなると意外な症状も悪化します。パニック障害、全般性不安障害の方やうつ病、自律神経失調症の方の中には不安感が強くなったり、息苦しさや吐き気が強くなったりした方がいらっしゃるはずです。寒さもストレス、寒さが気のめぐりを滞らせて症状がひどくなります。部屋全体を適度に暖めてください。針灸治療を受けていただければ一番いいのですが、部屋を適度に暖めるだけでもある程度改善します。とくに朝、起きる時に部屋が暖まっていることが大切です。オイルヒーターや床暖房をつけたままにして部屋を暖めたり、エアコンやファンヒーターを起床の1時間ほど前につけたり、いろいろと工夫してください。我慢できる寒さだから我慢しようというのは健康な人の言うこと、不調な方は我慢しないでください。
昨日、治療した女性はめまい、ふらつきがひどく外出にも苦労する方。ここ数日ほとんどなかった肩こりが出てくるようになりました。聞くと、床暖房の設置してあるお宅でしたが、使っていらっしゃいません。こたつ以外の暖房をまったく使われていませんでした。寒さは肩こりもひどくします。暖房を使うようにお願いしました。

◆Twitterユーザー名、hariyuiでツイートしています。メールアドレスmogusa@cb3.so-net.ne.jp からでも私を探せます。よかったらフォローしてください。

ご感想はmogusa@cb3.so-net.ne.jpまで
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2011年05月11日

家族といっしょに治す。老人性うつ病。

結(ゆい)針灸院 、関西中医鍼灸研究会の藤井です。8日日曜に気温が上昇したかと思うと、今度は梅雨のような雨。忙しい天気です。日曜の気温上昇に調子を悪くした患者さんが何人かいらっしゃいました。
被災地塩竃での鍼灸ボランティアの活動は以下のページで豊富な写真といっしょに見ることができます。
http://photozou.jp/photo/top/1609757

☆家族といっしょに治す。老人性うつ病。

ある患者のお孫さんからメールで質問がきました。

お孫さん 
私には現在、○○市に77歳の祖父がおります。 祖父は過去に肝臓と、肺気腫で入院治療しておりました。
10年ほど前に、風邪をこじらし、寝込んだのち、精神神経科に通院しておりました。そこでは、正確な病名は忘れてしまったのですが、抗うつ剤を処方され、後10年服用し続けています。最近では、胸の苦しさや、頭痛を訴え、その都度頓服を服用するという毎日です。日増しに、その訴えが増えたので、総合病院にかかり検査もしましたが、異常は見つかりませんでした。
本人は、非常につらいと思いますが、病院嫌いであり、治療に対して前向きにはなれないでいます。物忘れもあり、痴呆が始まっているようにも見受けられます。また、無気力であり、悲観的な面もあるので、うつ病の懸念もあります。
ともかく、素人の私たちでは、本人がなぜ苦しいのか、という基本的な原因すらわからず、困惑しております。

◆私 
メールの文章から受けた印象では 老人性うつ病の疑いを感じます。私は針灸の仕事をしておりますし、針灸治療も選択のひとつではないかと思いますが、とにかく患者さんを丁寧にみて患者さんの誇りを傷つけないようにあつかってくださるような医療機関にかかられることをお勧めします。

お孫さん 
先生のおっしゃられる通りだと思います。祖父は、以前、総合病院に連れて行ったときに、まともな治療をしてもらえず、かなりのショックを受けていたと聞きました。もともとプライドが高く、頑固な気質もあり、最近では病院にいくことが嫌になっているようです。まわりにいる私たち自身も、どこかで祖父の誇りを傷つける言動をしていたかもしれません。これを期に、親族全員で考えていきたいと思います。
 
お孫さん 
今日、母から結(ゆい)針灸院にうかがった際の報告を受け取りました。お忙しい中、ご丁寧に診療してくださり、大変にありがとうございました。祖父も「頭痛が楽になり、今まで苦しかったが、やっと良くなった。」と大変に喜んでおりました。
メール引用以上

初診では「メールで受けていた印象よりあなたは元気だ。身体も年のわりにはしっかりしている。ただ身体のバランスが乱れている。バランスを回復するのはそうむずかしいことではない。治療すれば楽になる」と患者さんを励ましました。いままで否定的なことばかりいわれていたことが予想できますから、励みになるような言葉が必要です。痴呆ではなく老人性うつ病と判断しました。
最初は車に乗せてもらって来院されましたが、2回目は電車利用。電車に乗ったのは15年ぶりとのこと。結局3回の治療で「胸の苦しさや頭痛等がなくなった。頸のつらさもない。」ということで治療を終了しました。遠方からの来院も負担のためです。
老人性うつ病の治療は針灸治療に加え家族の協力と理解が大切です。高齢でも意外と早く治ります。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆専門家、鍼灸学校学生の皆さんへ、関西中医鍼灸研究会のお知らせ

☆5月の関西中医研は 鍼灸ボランティア報告会です
 
 災害鍼灸マッサージプロジェクトの呼びかけに応じ4〜5月 関西から被災地東北に鍼灸ボランティアとして多くの治療家が駆けつけ活動しました。災害鍼灸マッサージプロジェクトの活動は今も続いています。
関西中医研からは藤井、久保、近藤、柴田(浜松在住)の会員が参加しました。関西からは他にも何人かの先生方が参加されています。会員はもちろん、会員以外の他の先生方もお呼びして報告会を開きます。どんな患者さんを、どんな形で治療したのか。被災地に入って感じたことは、鍼灸師に何ができるのか。いろいろ話していただきます。現地で活動中は多忙のため参加者同士が話し合う時間はほとんどありませんでした。座談会方式も取り入れざっくばらんに話してもらう予定です。
 
《日時》 5月21日(土) 18:00〜20:30
《場所》大阪市立総合生涯学習センター メディア研修室(大阪駅前第2ビル5F)事前申し込み不要 直接会場までお越しください。
参加費 1000円 参加費は災害鍼灸マッサージプロジェクトへのカンパとします。

☆関西中医研の基礎 腰痛編 (講師 藤井)は1ヶ月順延し、6月25日土曜にやります。
《日時》 6月25日(土) 18:00〜21:00
《場所》大阪市立総合生涯学習センター  第一研修室 (大阪駅前第2ビル5F)
事前申し込み不要 直接会場までお越しください。
参加費  一般会員2500円 学生会員1500円
     一般参加3000円 学生参加2500円

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2011年03月27日

東北関東大震災から約2週間、吹田にも影響が

「地震、津波、原発がなければ症状が悪化することもなかったのにね。まあ治療すればよくなりますから、心配しないで。」このところよく患者さんにかけている言葉です。東北関東大震災から約2週間、大阪府吹田市の結(ゆい)にいらっしゃる患者さんの中にも地震、津波、原発事故の影響が現れています。

☆過労

首都圏の本社や営業所が計画停電の影響で仕事が停滞する分、大阪に仕事が回ってきています。日頃から忙しいのに、それ以上に仕事量が増えている方が多く、治療して疲労を回復していただいています。首都圏のサーバーが計画停電のために稼動しない時間、仕事ができなくなる患者さんもいらっしゃいました。その分仕事がたまり、残業が増えるという構図です。

☆避難

妊婦さんが関西の実家に戻っていらっしゃいました。東京に残る夫のために物資の買出し等で大忙し。ひと段落ついたら、全身がだるくなり、つわりの吐き気に加え、頭痛も出てきました。治療して回復したところです。東京に娘さんや息子さんがいらっしゃる患者さんも多く、買出しや心労で疲弊した患者さんをたくさん治療しました。

☆地震酔い

地震酔いという言葉を新聞で見つけました。阪神大震災の後にも身体が揺れているようなめまいを感じる方が多く見られましたが、今回も同じような現象がおこっています。大阪でも海の近くの埋立地はよく揺れたようです。ある患者さんは湾岸のビルの高層で地震にあい、パニック障害が一挙に悪化。たまに飲むだけだった安定剤も毎日飲むようになりました。めまいもひどくなり来院。治療して少しよくなったところです。いままで通院されていたパニック障害や全般性不安障害の患者さんも一時的に悪化する方が多かったのですが、今は治療して落ち着かれました。3月15日のブログで「インターネットやテレビよりもラジオや新聞の方が冷静さを保てます。」とお伝えしたのを実践して助かったという声も聞きました。お役に立ててうれしい限りです。

人の営みは続きます。先週は陣痛微弱で帝王切開になりそうになった妊婦さんの陣痛促進の針灸治療が成功。3500gを超える赤ちゃんを普通分娩できたとメールをいただきました。逆子を治した患者さんでした。こういうメールは本当にうれしいものです。日曜日、しっかり休みましょう。明日からしっかり働き、しっかり暮らしましょう。

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2011年03月15日

不安感、不眠、めまい、耳鳴り等が

東日本大震災に被災されたみなさんには心からお見舞いを申し上げます。パニック障害や全般性不安障害等の方の一部に症状の悪化がみられています。

☆不安感、不眠、めまい、耳鳴り等が

3月11日金曜に東日本大震災、13日日曜には大阪の気温が大幅に上昇しました。2つがあいまって人の身体に肝陽上亢(かんようじょうこう)、心火亢盛(しんかこうせい)といった症状がおきやすくなっています。イライラ、怒りっぽい、不安感、不眠、めまい、耳鳴り、頭痛や首のつまり感、痛みといった症状です。福島第一原発の事故が深刻度を増している状況がこれに拍車をかけています。一般の方も気持ちがそわそわしている方が多いはずです。
足を暖めましょう。足先が暖めにくい時は、湯たんぽで太ももを温めるのもいいでしょう。ゆっくりお風呂に入ってください。
ニュースは気になるでしょうが、睡眠をたっぷりとることが症状を緩和します。早めに寝てください。眠れなくても横になって身体を休めてください。遅くまでインターネットをみるようなことはやめてください。映像は不安感を助長する面があります。インターネットやテレビよりもラジオや新聞の方が冷静さを保てます。それに電力が逼迫する中、節電にも貢献できます。
パニック障害や全般性不安障害等の方にお伝えします。あなたの調子が突然、理由もなく悪くなったわけではありません。春の季節、気温の上昇、東日本大震災、福島第一原発の事故といった要素から悪化したのです。信頼できるところで針灸治療を受けるのが一番お勧めですが、長めに寝るだけでも症状の改善が期待できます。悲観しないでください。

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2011年02月16日

パニック障害、全般性不安障害やうつ病、自律神経失調症にも急な寒さはよくありません

結(ゆい)針灸院 、関西中医鍼灸研究会の藤井です。先週末から14日月曜にかけて雪ときびしい寒さでした。慣れない雪道を歩いて腰や足など身体中がいろいろと痛んだ患者さんがいらっしゃいました。わかりやすい寒さと雪の身体への作用ですが、わかりにくいものもあります。

☆パニック障害、全般性不安障害やうつ病、自律神経失調症にも急な寒さはよくありません

急に寒くなると意外な症状も悪化します。パニック障害、全般性不安障害の方やうつ病、自律神経失調症の方の中には不安感が強くなったり、息苦しさや吐き気が強くなったりした方がいらっしゃるはずです。寒さもストレス、寒さが気のめぐりを滞らせて症状がひどくなります。部屋全体を適度に暖めてください。針灸治療を受けていただければ一番いいのですが、部屋を適度に暖めるだけでもある程度改善します。
とくに朝、起きる時に部屋が暖まっていることが大切です。
オイルヒーターや床暖房をつけたままにして部屋を暖めたり、エアコンやファンヒーターを起床の1時間ほど前につけたり、いろいろと工夫してみてください。
先日治療したパニック障害の女性の不安感がなかなかおさまりませんでした。よくよく聞くとエアコンが故障し、寒さに震えていらっしゃいました。エアコンが直ると、針灸治療も効きがよくなり不安感もなくなりました。「暖めるだけでこれだけ違うんですね。」とその女性。患者さんの生活上の問題点を探り当て、適切に指導していくことも大切な治療です。「こうすると悪くなる」を体得した患者さんは自分をコントロールすることがうまくなり、ちょっとした症状の悪化にもあわてなくなります。結(ゆい)針灸院は針灸だけで治療しているわけではないのです。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆ホームページの記事をもっと読みやすいように、耳鼻のどの専門サイトをつくりました。アクセスしてみてください。私とスタッフの写真も掲載しました。
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◆2月22日火曜は午後6時までの受付とします。ご注意ください。

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2011年01月12日

うつ病を経験して変わった仕事の仕方

新年早々うれしい便りをいただきました。「うつ病にならない仕事の仕方」を読んだ読者の方からのメールです。
この方はうつ病で休職された後、見事に職場復帰された結(ゆい)の患者さんです。うつ病を経験し人生をもっと楽しむようになった方です。

こんにちは。藤井先生。今年の年始年末休みと、この連休も、ゆっくりと過ごせました。
いままでにない、とても心地いい、お正月でした。
「うつ病にならない仕事の仕方」を、拝読させて頂き、ふっとX年前の今ごろの時期を思い出して、自分ながら、「ぷっと」おかしく笑う思いです。X年前は子どもが生まれたことなどで、ごたごたしていて、仕事も「やらねばらならい」の極致でした。視野、考え方もピンポイント的に狭くなり、自分で自分を追い込んでいました。今、思うと、偏った自信があり、その自信が仕事を抱え込み、限界を超えていたことに気付かない状態だったと思います。それでも「やらなければならない」という気持ちが先行していました。
初めて、結針灸院に来院して、初診問診の時に、真摯に私の症状を聞いて貰えた時には、本当に安堵な気持ちなりました。今更ながらですが、感謝をしております。
今は、楽観と緊張の調和を図るようにしております。仕事では、やることはきっちりとやる。(まぁ、これは当たり前ですが)できないことはできないと割りきり、自分の立場より1、2段上の立場でものごとを考える。メリハリをつけるようにしています。
プライベートでは、すべてを楽しむように考えています。
例えば、家族サービスも自分が楽しくなければ、家族も楽しくないと思います。自分も楽しみ、家族も楽しむというふうにしています。

※某読者からのメールを掲載していますが、個人情報保護の観点から、読者の年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。某読者さんメール掲載を快諾してくださりありがとうございました。

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2011年01月09日

うつ病にならない仕事の仕方

うつ病や自律神経失調症の患者さんを多数治療しています。今回は仕事の仕方のお話。
うつ病や自律神経失調症の患者さんに質問することがあります。

A.人当たりもよく、仕事はすぐに引き受けてくれて、それなりにしっかりやってくれるのだけれど1〜2ヶ月もすると急に病欠で2〜3日休んでしまい、仕事が予定通りに進まなくなる部下。

B.仕事を回そうとすると、「ここまでは出来るけれどこれ以上はできません」とはっきり言う。少々生意気なところもあるが、その代わり引き受けた仕事はきちんとこなしている部下。仕事が少し遅れることはあるが、遅れることを途中で報告してくる。会社を突然休むこともない。

あなたが上司だったらどちらの部下が使いやすいですか、信頼できますかと質問します。患者さんは仕事を抱え込みすぎたり、無理な要求を「はいはい」と引き受けたりする傾向の方が多いのです。できない量の仕事を抱え込んで倒れるよりは、適正な量の仕事をきちんと安定してこなしていく方があなたにも、上司にも会社にもいいのではないのでしょうかと話します。
あなたが倒れると上司も監督責任を問われます。できない上司、わかってくれない上司かもしれないけれど上司もつらいのです。仕事を抱え込みすぎるあなたの傾向を見抜き、適正な仕事量を按配し、うまくいったらきちんとほめてくれる。そういう理想的な上司はそうそういるものではありません。これ以上はできませんとはっきり主張しわかってもらうことは大切です。正しい、間違っているという話しではありません、交渉して妥協点をみつけてください。そんなふうに言う時もあります。

鍼灸治療して回復していくと、患者さんは落ち着きをとりもどし、仕事に優先順位をつけてなんとか処理していけるようになります。つらかった頃に戻らないように仕事量を調整します。「何であんなに、ものにとりつかれていたように働いていたんだろう」という声も聞きました。鍼灸治療は元気になるだけでなく不安をなくし落ち着きを取り戻す効果があるのです。
うつ病や自律神経失調症にならないにこしたことはありません。時には少しだけアクセルをゆるめましょう。仕事にメリハリをつけるのです。「商売は牛のよだれのごとく」という言葉もあります。牛のよだれのように細く、長く、粘り強く続けていくことが大切という意味。人生は結構長いもの。低成長時代の今、燃え尽きるより「牛のよだれ」です。

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2010年10月28日

10年近く続いたうつ病、パニック障害の治り方

今回は約10年間にわたるパニック障害がよくなった話です。うつ病やパニック障害、治らないと希望を失いかけている方はいらっしゃいませんか。どうかあきらめないでください。
畠山(仮名)さんは30代後半の女性。約10年間パニック障害に苦しまれました。1年前の引越しを契機に、うつ病も併発。動悸がして息がつまる、家事も仕事もできなくなり横になってばかりという状態でした。「人の声が幕がはったように聞こえる」という突発性難聴に似た症状もありました。結(ゆい)には家族に付き添われて来院されました。
手には真新しいリストカットの痕があります。
※リストカットについては「リストカットしたくなったら指先をもんで!」を参照してください。
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_body/entry_892/

週2回のペースで針灸治療を開始しました。家族の方が嫌がる畠山さんを説得し、引っ張ってこられたと後で聞きました。
2回の治療で発作が出なくなり「ラムネのように何錠もかじっていた」という頓服薬(抗不安薬)をやめることができました。数回の治療の後は自分で車を運転して治療にみえられるようになりました。1ヶ月で料理ができるまでに回復。1ヶ月半後には抗うつ薬(SSRI)を今までの4分の1にまで減薬することができました。
2ヶ月半後には週2回の通院を1回に減らし、仕事も再開されました。
アンケートをお願いしたところ「何年も病人生活が身についている私は、良くなった生活がわからず、普通はどれ?どれ?ととまどう毎日でしたが今はがんばって体も生活に慣れて生活を送っています」とのお手紙をいただきました。
当初すっぴんだったお顔がきれいにお化粧されるようになったのが印象的でした。「手が震えてメイクできなかった」「何をする気もおきなかった」とのことです。
症状が良くなるのも早かったのですが、減薬もかなり早いペースで行われました。担当医の先生が畠山さんの意志を尊重されてのことでしょう。

以下のHPで畠山さんの自筆の手紙を読むことができます。
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_depression/entry_956/

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2010年02月06日

リストカットしたくなったら指先をもんで! 

立春が過ぎました。
春はうきうきする反面、気分が不安定になりやすい季節です。女性の患者さんの中には、たまにリストカットの痕がある患者さんがいらっしゃいます。左の腕の内側にすうっと何筋かの痕があります。よく見ないとわからない薄いものや、はっきりとケロイド状、みみずばれのようになっているものまで患者さんによっていろいろです。

☆リストカットしたくなったら指先をもんで! 

リストカット(手首自傷症候群)は若い女性に多い行為です。結(ゆい)にはパニック障害やうつ病、神経症などを治療するためにいらっしゃいます。まだ新鮮な傷をお持ちの患者さんに私はよく次のようにいいます。
「あなたがリストカットをする場所は東洋医学、中医学でいうと心経(しんけい)、心包経(しんぽうけい)という精神に関係する経絡(けいらく)、気の流れる道のあるところです。鍼灸では心経(しんけい)、心包経(しんぽうけい)のつぼに鍼をしたり、指先の井穴というつぼから一滴の血をだしたりして不安を鎮める治療法もあります。だからあなたがイライラしたりもやもやしたり、不安に思っている時にリストカットして落ち着く気持ちも理解できます。治療に通じるものがあるのですが、リストカットは失うものが多すぎます。場合によっては死の危険もあるし、出血しすぎると体調も崩します。なにより社会生活を送っていく上で、偏見にさらされ、いろいろと不利になります。だからリストカットしたくなったら指先をもんでください。心経、心包経をはじめとする手の経絡の気の流れをよくして、気持ちを落ち着ける作用があります」と。

一見、とんでもない行為にも理由があることが多いのです。リストカットは気持ちを鎮めるための、しかし危険極まりない行為です。リストカットする女性の保護者、恋人、友人の方は左手の指先をもんであげてください。爪を上下からと左右からと、ちょっと痛いくらいにもんでください。肘から先を丁寧にマッサージしてあげることも効果的です。信頼できる鍼灸院で治療を受けてください。
とにかく生き残りましょう。私は手にリストカットの痕を持ちながらたくましく生きている中年の女性を何人も知っています。

◆花粉症の季節です。花粉症治療はこちらをご覧下さい。
http://hari.yuisuita.com/category/1461803.html
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2009年06月25日

副鼻腔炎、頚椎症、脊中管狭窄症、前立腺肥大症、うつ病と診断された患者さん

暑くなってきました。まだ6月というのに大阪は31度を越える日が続いています。冷房の設定温度を低くしすぎないようにご注意ください。先週は肩こりがきれいに治り、快調に仕事をしていた筈の患者さんが何人か続けて来院されました。強すぎる冷房の寒邪(かんじゃ)に身体の気のめぐりが妨げられ、肩こりが復活してしまったからです。

☆副鼻腔炎、頚椎症、脊中管狭窄症、前立腺肥大症、うつ病と診断された患者さん

読者のみなさんは、病気のデパートのような患者さんと思われるかもしれませんが、これぐらいあわせ持つ患者さんは結(ゆい)では、そう珍しくはありません。病気は身体の中心線の任脈(にんみゃく)督脈(とくみゃく)という経絡、気の流れの上にあります。任脈督脈をうまく調整していくと、すべての病気を一度に改善させていくことができます。
貝原(仮名)さんは50代初めの男性、うつ病で休職と復職を何度かされています。なんとか復職したものの、もうひとつ身体がすっきりしない、不安感が強く、眠れないということで09年2月下旬に来院されました。お医者さまからは上記のようにたくさんの病名をいただいています。数年前に貝原さんの腰のX線写真をみたお医者さまは「よく歩けますね。70代の老人のような腰の骨ですよ」と言われたそうで、脊中管狭窄症からくる足のしびれについてはあきらめていらっしゃいました。
一ヶ月に6回ほど治療したところ、普通に不安感なく仕事ができるようになり、自殺衝動もなくなりました。よく眠れます。副鼻腔炎からの鼻汁も出なくなり、呼吸も楽になりました。前立腺肥大症も改善し、小水もすっきり出るようになりました。足のしびれはなくなりましたが、腰痛が残りました。
その後、週一回の治療を続けたところ、5月の終わりには腰痛もなくなり、頚椎症からの手のしびれも消えました。5月は神戸発の新型インフルエンザに関連して貝原さんの仕事が多忙となったのですが、これも乗り切ることができました。新型インフルエンザ騒動の時に、不安感やうつ症状が再発しなかったので「大丈夫!あなたはもう治っているよ」と励ましたことが記憶に残っています。
腰のX線写真の様子は今も数年前と同じ筈ですが、きちんと気がめぐるようになると症状は消えます。骨は治らなくても、病気は治ります。
冷たすぎる冷房は身体の代謝機能を低下させます。副鼻腔炎、頚椎症、脊中管狭窄症、前立腺肥大症も悪化します。うつ病にもよくありません。夏やせではなく、夏ぶとりする方が最近、増えていますが冷たすぎる冷房も原因のひとつです。省エネのためにも28度程度をエアコンの設定温度にしましょう。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲
で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◆鍼灸師、学生へのお知らせ
◎ 6月28日 第7回日本中医学交流会 鍼灸学術大会が東京で開催されます。私も参加します。事前の申込み受付は既に修了致しましたが、当日の受付も可能とのこと。ただし、満員の場合には、入場を受け付けることができない場合もあるとのことです。
詳しくは以下をご覧ください。
http://www.jtcma.com/


◎2009年7月の関西中医研 孫杰先生と藤井会員の中医学講義と実技
日時: 7月4日土曜日18:00〜21:00 いつもの第3土曜ではありません。ご注意ください!
会場: 大阪市立総合生涯学習センター 第3研修室 (大阪駅前第2ビル5階)
   〒530-0001 大阪市北区梅田1-2-2
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2008年04月24日

パニック障害の治り方 2008年春版 その3

◆胃カメラで異常は発見されないが

安田さんは30代前半の女性、夜になると苦しくなる、吐き気がしてげっぷが出てくる、不安感におそわれるという訴えです。ひどい時は冷や汗がでて、頭痛がはじまる。そうならないように、吐き気がしてくると医者から処方された薬を飲んでいるということでした。胃カメラを飲んでもなんの異常も発見できないそうです。
結婚されていて2人の子どもさんがいらっしゃいます。最初のお子さんを出産された頃から、夜に苦しくなりはじめました。フルタイムで仕事をされていて、いつも背中が痛いそうです。
電車に乗る必要がない地域でお暮らしです。いつも車を使っているので、電車がしんどいかどうかはわからない。ただし高速道路で渋滞にあうと、不安感におそわれることはあるとのこと。

「胃腸を治療すれば治ります」と最初に申し上げました。胃腸機能の衰弱が不安感を呼ぶという見方が中医学にはあります。胃腸機能を整えれば安田さんの不安感は治ると考えました。中医学では心脾両虚(しんぴりょうきょ)といいます。胃腸の弱い方は食べるとその後一時的にしんどくなります。しんどくなるのがいやなために極端に少食になり、いよいよ体力を消耗していくという悪循環に陥ることがよくあるのです。安田さんも食べると苦しくなるので、食べたり食べなかったりと不規則な食生活。きちんと食べるのは昼食だけです。あとはお菓子。
出産で体力を消耗され、その後仕事と育児でお疲れになり、体調を崩されたのでしょう。

2008年2月中旬から治療を始めました。週一回、鍼灸をして後は毎日、自宅で温灸をしてもらいました。一週間後には食欲がもどり、不安感が出なくなりました。吐き気もなくなりました。きちんと食べることができるようになると背中の痛みもなくなりました。お薬も必要なくなり3月いっぱい治療して、終了しました。
じつは安田さんはすごく早食いです。胃腸をいたわるためにも、ゆっくり食べてくださいとお願いしました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。ご了承ください。

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2008年04月22日

☆ パニック障害の治り方 2008年春版 その2

◆一ヵ月後に新幹線に乗りたい!

中岡さんは20代の男性、3年ほど前から電車に乗るのが苦しくなりました。パニック障害と診断されて薬を飲んでいましたが、なかなか改善せず4ヶ月前に薬をやめたそうです。職場は歩いて通える場所に変えています。
結(ゆい)にはお連れ合いといっしょに電車で来院されました。一人で電車に乗るのは不安なためです。2007年11月下旬でした。「12月末に旅行がしたい、新幹線に乗りたい」とおっしゃいます。「一ヶ月で新幹線とは、ちょっとハードルが高いかな。安請け合いはできないが、とにかくやってみましょう」ということで治療を開始しました。電車に乗れないほかにはたいした自覚症状もなく健康体でしたから回復は早いのではと予感しました。
2回目からは1人で来院できるようになり、12月末には新幹線の旅行もうまくいきました。
中岡さんはずいぶん喜んで、今度はいろんなところへ行きはじめました。休日はすべて外出という勢い。鍼灸治療も中断。電車に自由に乗れるようになってうれしい気持ちはわかるのですが、疲れすぎるのでは心配していたら1月終わりに体調を崩されました。でも治療したら、すぐに回復。3月には「たまに不安感がでることはあるが苦しくなることはなくなった、コントロールできている」ということで治療を終了しました。
パニック障害についてはこちらをご覧ください
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_depression/
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。ご了承ください。
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2008年04月18日

パニック障害の治り方 2008年春版 その1

☆パニック障害の治り方 2008年春版 その1

パニック障害の方が近頃はよく来院されています。今回、紹介するのはお薬を使わず針灸だけで治った例です。

◆練習量を2倍に増やしても大丈夫になりました

松田さんは20代前半の女性です。2007年の夏ごろから体調を崩されました。職場のストレスから不眠に。時々どうしようもない不安感におそわれます。夜に何回も苦しくなります。電車に乗ったり、狭いところに行くと、心臓がドキドキしていてもたってもいられなくなります。
職場を退職し、2007年10月に結(ゆい)に来院されました。一人では電車に乗れないので、お家の方といっしょに来院。ひどい肩こりで少しアトピー性皮膚炎です。朝はなかなか起きづらく、昼間は頭がぼんやりしていつも眠い。パニック障害に加え軽いうつ症状もあるようです。
3回ほど治療したら4回目からは一人で来院できるようになりました。
松田さんはフルート奏者です。治療を続けていると、練習量を2倍に増やしても肩がこったり、痛くなることがなくなりました。以前は練習を続けたくても身体のほうでまいってしまう状態。今は思う存分フルートが吹けます。しっかり食べるようになりましたが、活動量も増えているので太ることはありません。アトピー性皮膚炎も消えました。時々出てくるどうしようもない不安感は11月にはなくなり、ぐっすり眠れるようになりました。朝もすっきりです。
電車に乗る距離もだんだんと増やし、各駅停車ばかりではなく、快速にも乗るようにして自信をつけていきました。2008年3月からは毎日、地下鉄で満員電車に乗って新しい職場に通勤されています。電車に乗って、しんどくなることはなくなりました。

☆パニック障害の方の苦手な空間

パニック障害の方は「すぐに離脱できない空間」がいやなようです。患者さんに聞くと各駅停車ならなんとか乗れるが、快速は苦手という方が多いですね。自家用車の運転はできても電車はだめという方も多い。自家用車の方が狭いけれどいつでも止めて外に出ることができる安心感があるからです。だからすぐに車を止めることができない高速道路はこわい、渋滞にまきこまれたら最悪!とよく聞かされます。高速道路でも壁が高くて、狭い阪神高速のとくに環状線あたりがいやなようです。地下鉄の方が、高架を走る電車よりも苦手です。車内が混み合うのもだめ。
結(ゆい)の最寄り駅、阪急吹田を走る阪急千里線は比較的乗りやすく、JRの新快速はハードルが高いようです。治療すれば「新快速で京都まで行けるようになりますよ」と患者さんに言うこともよくあります。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。ご了承ください。
※専門家、針灸学校学生向けのお知らせ
雑誌「中医臨床」3月号の針灸質問コーナーに「春の主気」という藤井の一文が掲載されています。どうぞお読みください。

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