昨年は6月 大阪北部地震 9月 台風21号と関西は大変な災害にあいました。今年は平穏な年になってほしいものです。
ただ困難の中で強くなる人もいます。地震の困難を経る中で かえって元気になった方もいらっしゃいました。その中から1人の30代の女性を紹介します。茨木市にお住まいだったので茨木さんとお呼びします。
※強迫性障害とは 厚生労働省のHPより
強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないといったことがあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html ◆アトピー性皮膚炎とひどい首のこり、そして強迫性障害
茨木さんの強迫性障害の症状は多彩でした。例えば過去の出来事を思い出して、何か人を傷つけてしまったのではと何十分も考え込み何もできなくなる。自分が頭の中で考えているのが人に聞こえているのではないかと心配になる。スマホを触っていなくても、誰かにメールや会話をしていないかと不安になり、大丈夫 スマホに触っていないと何回も言い聞かせる。コップをテーブルに置いても、落ちる所に置いていないか不安になり、何回も確認してしまう(茨木さんの手紙より)
夫も子供もいらっしゃるのですが、家事もできなくなり 実家のお母さんに同居して手伝ってもらっているという状態でした。夫に連れられて来院されました。
当院は恐怖や苦手を克服する「思考鍼」という治療をするのですが、それにとても興味を持たれていました。3年ほど「アトピー専門」を標ぼうする別の鍼灸院で治療されていたのですが変化はありません。何よりひどい肩こり、とくに首のこりに悩んでいらっしゃいました。腰痛もあり、アトピー性皮膚炎も結構ひどい状態です。
「まず ひどい首コリからとりましょう。アトピーもなんとかなるでしょう」といって治療を開始しました。
最初の一ヶ月は週2回の治療をして、その後は週一回でアンケートの回答をいただくまで約1年間 治療しました。
最初の一ヶ月で首のコリを軽くしました。2ヶ月でアトピー性皮膚炎が改善し、強迫性障害も「治療した日から2日ほどは普通に動ける」といった状態によくなりました。腰痛は治っています。
半年でお母さんの同居が不要となり、7ヶ月目に大阪北部地震にあいました。食器が全部壊れるような被害にあい「2〜3日は眠れなかった」のですが、その後は こちらが驚くような回復ぶりで、地震後の片付けに走り回っていました。1年後 転居される時にアンケートをいただきました。
◆アンケート回答
よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3であるという回答があり以下のようにコメントされました。
約1年前 私の強迫性障害の症状について 先生にお渡しさせていただいた手紙を今 読み 自分の今の状態と比べて時分の今の状態と比べて考えてみると1年前に見ていた世界とは別の明るい世界に今いるような気分です。
強迫性障害の1つ1つの症状は正直 今もあります。ですが1つ1つの症状が軽くなり小さな症状はなくなり、生活していく事に希望が持てるようになりました。強迫性障害で自分の中がいっぱいになって、毎日がその症状に苦しめられる日々でしたが今は家事や子供の学校行事、友達との交流、買い物、そして今は主人の転勤に伴う引越しの事まで、色々なことをできる日常を取り戻している感じです。
症状を楽にして頂いたのでこんなにも普通の日常を少しずつ送れるようになり、毎日が明るく感じ、主人、子ども、母親も喜んでくれています。この調子で鍼灸を続けながら、これからも症状が良くなっていくよう自分自身も前向きに、長かった強迫性障害のために不安で弱気になってしまう部分にも勇気を出して、日常生活を過ごしていきたいと思いますし、今は「そうして元気になっていけるんだなあ」と 自信が持てるようになりました。
結鍼灸院に出会わせて頂けた事に感謝しております。
本当にありがとうございます。
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