2021年05月13日

2回接種の有効性95%超、ファイザーの新型コロナウイルスワクチン

高齢者への新型コロナワクチン接種をめぐる混乱が続いています。鍼灸師は残念ながら医療従事者の枠に入れてもらっていないので、私は高齢者としてワクチン接種を申し込みました。6月12日土曜午後と7月3日午後に接種予定です。ワクチン接種後もPCR検査(自費)は続けますし、厳密な感染予防の生活も続けます。
ワクチンの副反応を警戒し、7月5日月曜〜7日水曜をお休みさせていただきます。

☆2回接種の有効性95%超、ファイザーの新型コロナウイルスワクチン

私が接種予定のファイザーの新型コロナウイルスワクチンが素晴らしい感染抑制の働きをしています。ランセット(The Lancet)で発表されています。ランセットは、週刊で刊行される査読制の権威ある医学雑誌です
国民の58.6%の接種が終わっているイスラエルで653万8,911人を調査したところ、入院では97.2%、重症化による入院では97.5%、死亡では96.7%の抑制効果が認められたという研究が発表されています。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)00947-8/fulltext
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2回接種の有効性は高齢者でも若年者と同様に認められ、85歳以上では感染予防効果が94.1%、入院抑制効果は96.9%、死亡抑制効果は97%でした。なお、16〜44歳では死亡を100%抑制したとされています。イスラエルのウイルスはほとんどイギリス変異株です。

残念ながら5月8日時点で、接種率はイスラエル58.6%、米国は32.6%、英国は24%ですが日本は1%弱です。
でもワクチンがなくても感染を抑制するやり方はたくさんあります。新型コロナ感染症を抑制する基本原則は、濃厚接触者を広く検査し、感染者を早期に発見し早期に保護、隔離することです。大阪のように感染がわかっても入院率1割で自宅に放置されていては家庭内感染がどんどん広がっていきます。広く検査し入院率100%の和歌山県はなんとか持ちこたえています。
直近1週間の10万あたりの新規感染者数は大阪府67.62人 和歌山県14.16人です。和歌山同様 広く検査していた鳥取県は5.04人です。

2020年12月13日

吹田保健所は本当にがんばっていらっしゃる、でもPCR検査の範囲は狭すぎる

結(ゆい)鍼灸院 院長の藤井正道です。直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は大阪が一番になってしまいました。私自身は2月2日から一切の外食をやめ、必要最小限の外出にとどめ、自宅と結(ゆい)鍼灸院を往復する毎日を続けています。接触確認アプリcocoaのスマホをいつも身につけ、散髪も自宅で行っています。
結(ゆい)はベット1台ごとに専用の換気扇を備え、いつも換気しながら治療を続けています。強力な暖房で室温は25〜28度を保っています。多用している温灸の煙は抗ウイルス作用があります。武漢の感染者用施設はお灸の煙で燻蒸されていました。
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◆吹田保健所は本当にがんばっていらっしゃる、でも残念ながらPCR検査の範囲は狭すぎる

吹田保健所から電話がかかってきました。私は11月14日からコロナのPCR検査を施術者として自主的に始めています。そのため何の症状がなくても検査で陽性となる可能性があります。陽性となった時の対応を保健所にメールで質問していたのです。
12日後の11月26日の電話でした。「私が陽性の時は、同居している妻だけ行政検査する」という内容でした。結(ゆい)の受付スタッフはいつもマスクをつけた状態で接しているため検査対象にはなりません。私は65歳ですでにコロナにかかると危険な年齢ですが、軽症者用施設への入所もむずかしそうでした。保健所の奮闘にお礼と感謝の言葉を伝えると、先方の声が涙声に変わりました。
陽性者が出た時の検査範囲は狭すぎますが、これは保健所ではなく保健所をサポートしなかった吹田市長と大阪府知事の責任です。スタッフには検査キットを渡してあります。保健所が検査してくれなくても、唾液を北大阪ほうせんか病院臨床検査科に送る手はずになっています。感染拡大はなんとしても止めなければなりません。

◆和歌山県知事の怒りはもっともだ
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感染を少なく抑え込んでいる和歌山県知事は12月10日のメッセージ 新型コロナウィルス感染症対策(その44) ‐大阪が危ない。日本も危ない。の中で 以下のように述べられています。

私がこれまで見てきた限り、感染が爆発している地域の対応と和歌山県の対応とでは次のような点が明らかに違うと感じます。
陽性判明者の行動履歴を徹底的に調べているか。
そこから判明した濃厚接触者全員のPCR検査をしっかり実施しているか。
陽性判明者の入院、ホテル入所など十分な隔離の面倒をきちんと見ているか。
感染拡大に備えて、病院拡大、人員の手配、ホテルのリクルートなどを専門的見地から慎重かつ着実に進めているか。
陽性者と言えど、たいていの場合その行動範囲は、保健所の管轄を越えているから、別の保健所管内にいるこの人の濃厚接触者の検査を命令できる保健所の統合システムを持っているか。保健所がバラバラに動いていないか。
 その他もっとあるかもしれません。この手の問題は精神論ではいけません。もっと頑張れと司令官が言うだけでは失格です。大事なのは技術です。その技術は、今の事態とコロナの感染状況から出てくる論理的な考察によってしか生まれません。
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今や、大阪の感染の爆発により、和歌山にも火の粉がどんどん飛んできまして、和歌山の保健医療当局も大忙しであります。大阪の南部は元々3次救急が脆弱なので、最後の砦は和歌山市の大病院という形で駆け込んで来られることが常態化していたのですが、大阪の方は分かってもらえているでしょうか。最近は命に関わりかねない肺炎患者が大阪から救急車で運ばれてきたと思ったら、病院に入る際の抗原やPCR検査で陽性が判明し、直ちに和歌山のICUに準じる病床が一つ埋まってしまうことになりました。
中略
同じ法律、同じ制度で、何故こんなに違うのか、今こそ比較して調べてみるべきではないでしょうか。それがコロナで危ない日本を救う唯一の道だと信じます。しかし、時々思います。こういうことを考えるのは、本来国なのではないか。もっと端的に言うと、国の首脳にアドバイスする立場にある保健医療の専門家なのではないか。そのようなひとがどうして、GoToはどうだとか、国民の行動の変容、自粛ばかり言われるのでしょうか。不思議です。そしてこのままだと日本が危ないと思います。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html
以上 和歌山県知事のメッセージから。お時間ある方は是非 全文をお読みください。

医療関係者や介護士などのエッセンシャルワーカーに無症状でも検査する社会的検査を進めている世田谷区の保坂区長も、保健所を助ける感染者追跡チームを保健所とは別につくって負担の軽減を図っています。12月2日の大阪府議会では野々上愛大阪府議が介護施設などへの社会的検査について質問しましたが、大阪府の藤井健康医療部長は「症状が出た人に検査する」と答弁するにとどまっています。
どんな首長を選ぶかが、住民の生死を分ける状況になっています。

◆冬休みのお知らせ
12月27日日曜から1月6日水曜まで休ませていただきます。

2020年11月22日

感染拡大を防ぐために医療施設、介護施設での定期的PCR検査を

3連休の真ん中、みなさまいかがお過ごしですか。院長の藤井正道です。
じつは私は本日と明日、オンラインの学会です。日本中医学会です。私も評議員を務めています。
日本中医学会 https://jtcma.org/annual-meeting/
第10回記念として 歴代会頭講演ダイジェスト動画が公開されていますので、興味ある方はご覧ください。冒頭は第10回の会頭でもある酒谷薫東京大学大学院特任教授です。2014年にストレス脳の研究「不安レベルへの鍼の効果と前頭前野皮質のNIRS活動計測」で共同研究させていただいた先生です。
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今週は月の最後の木曜を定休日としているため、火曜、金曜、土曜のみ開けています。予約がとりにくくなりご不便をおかけしています。新規の患者さんには12月1日以降のご予約をお願いしています。

☆感染拡大を防ぐために医療施設、介護施設での定期的PCR検査を

11月17日(火)田村厚生労働大臣が「感染が拡大している地域での医療、介護従事者、入院入所者への一斉に定期的な検査を」と発言しました。東京都世田谷区の保坂区長が最初に提言し、各自治体に少しずつ広がっている動きです。神戸市も始めようとしています。残念ながら大阪府には何の動きもありません。野党がしつこく政府に言ってきた、積極的な検査です。
定期的PCR検査に必要なのは予算、お金です。言いっ放しではではなく、ぜひ予算をつけていただきたいものです。
前号の結(ゆい)通信でお伝えしたように、11月14日から結(ゆい)は自主的に施術者の定期的なPCR検査(自費)を始めています。

※田村厚生労働大臣の発言 厚労省のHPから
感染が広がっている地域、それとクラスターが発生している地域、こういうところでは医療機関でありますとか、介護施設、こういうところに勤務する方、それから入院、入所者全員を対象に、いわば一斉に定期的な検査を行っていただきたいということ(中略)積極的に検査をしていただきたいということを改めて都道府県にお願いするということで通知いたしました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00087.html
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写真は結(ゆい)鍼灸院玄関の掲示です。マスク着用をお願いしています。マウスシールドはマスクとは認めません。

私自身は2月2日から一切の外食をやめ、必要最小限の外出にとどめ、自宅と結(ゆい)鍼灸院を往復する毎日を続けています。接触確認アプリcocoaのスマホをいつも身につけ、散髪も自宅で行っています。
結(ゆい)はベット1台ごとに専用の換気扇を備え、いつも換気しながら治療を続けています。強力な暖房で室温は25〜28度を保っています。多用している温灸の煙は抗ウイルス作用があります。武漢の感染者用施設はお灸の煙で燻蒸されていました。

2020年11月18日

施術者の定期的なPCR検査(自費)を始めました

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井正道です。施術者の定期的なPCR検査(自費)を始めました。
私は11月14日土曜に検体(唾液)を郵送し、16日月曜に北大阪ほうせんか病院臨床検査科で検査、同日18時45分に陰性判定をメールでいただきました。
当面2週間に1回程度のPCR検査を続け、新型コロナ感染症にかかっていないことを確認する予定です。
PCR検査(自費)をお願いしたのは新予防 HAP 桜塚というところです。北摂で老人ホームなどを手広く展開している豊泉家(ほうせんか)グループに属し、同グループの北大阪ほうせんか病院に検査を委託しています。
https://hap-pc.com/pcr/
豊泉家グループの老人ホームには亡き義母がお世話になったことがあり、丁寧な介護に感謝していました。何よりHPに「検査結果が陽性の場合、保健所へ報告いたします。」と明記してあるのに信頼感を抱きました。ほかの民間のPCR検査機関では陽性の場合の対応を明記していないところもあったからです。
検査キットです。
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施術者は人との接触を避けることができません。感染拡大防止のためには医療従事者、施術者、介護施設や障害者施設の職員への検査が有効です。
神戸市は10月23日、介護施設や障害者施設の職員を対象に新型コロナウイルス感染のPCR検査を実施すると発表しました。東京では世田谷区に続き千代田区も施設職員に独自に検査を始めています。東京都も、都内の高齢者施設約750カ所で、入所者や職員らへの検査を始めました。また東京都は10月30日、新型コロナウイルスの検査体制を拡充し、PCR検査と抗原検査を合わせ1日約6万5千件まで実施できるようにする方針を明らかにしています。
残念ながら大阪府が有効な対策を行なっているようにはみえません。直近1週間の人口10万人あたりの感染者数、大阪は北海道に続き全国第2位です。
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結(ゆい)に通院している患者さん、スタッフ、私と家族を守るために自主的にPCR検査(自費)を始めます。
私自身は2月2日から一切の外食をやめ、必要最小限の外出にとどめ、自宅と結(ゆい)鍼灸院を往復する毎日を続けています。接触確認アプリcocoaのスマホをいつも身につけ、散髪も自宅で行っています。
結(ゆい)はベット1台ごとに専用の換気扇を備え、いつも換気しながら治療を続けています。強力な暖房で室温は25〜28度を保っています。多用している温灸の煙は抗ウイルス作用があります。武漢の感染者用施設はお灸の煙で燻蒸されていました。

2020年10月31日

がんばれ神戸市!うらやましいけど 介護施設等の職員に公費でPCR検査

全国で新型コロナ感染症の患者さんがじりじりと増えています。10月30日時点で東京都204人(31日215人)大阪府137人の新規感染者が出ています。直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は
1位 沖縄 14.5人
2位 東京 8.5人
3位 大阪 8.3人
累計感染者も新規感染者も同じ順位です。
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☆がんばれ神戸市!うらやましいけど 介護施設等の職員に公費でPCR検査

神戸市は10月23日、介護施設や障害者施設の職員を対象に新型コロナウイルス感染のPCR検査を実施すると発表しました。11月下旬から4カ月に1回程度の頻度で定期的に検査し、費用の全額が公費負担です。介護施設や障害者施設の職員へPCR検査は東京都世田谷区に続く快挙であり、政令指定都市では初めてです。驚くほどマスコミの扱いは小さいですが、画期的な出来事です。

☆東京都も検査を拡大

東京では世田谷区に続き千代田区も施設職員に独自に検査を始めています。東京都も、都内の高齢者施設約750カ所で、入所者や職員らへの検査を始めました。また東京都は10月30日、新型コロナウイルスの検査体制を拡充し、PCR検査と抗原検査を合わせ1日約6万5千件まで実施できるようにする方針を明らかにしています。また東京都は、インフルエンザで発熱患者が増えた場合に備え、発熱の症状がある人や国の接触確認アプリ「COCOA(ココア)」で通知を受けた人に対応するコールセンターを30日に設置しています。
一方 大阪府は7月にPCR検査体制を1日3500件にする目標をすると発表していますが、10月現在2000〜2500件の間をいったりきたりしています。

大阪市廃止=都構想の住民投票に夢中になっている大阪府と大阪市からは、新たなコロナ対策の発表はありません。大阪市廃止が決まってしまうと、今度はその準備に府と市の職員が動員されるのでしょう。優先順位が違うのではないでしょうか。

検査の拡充と早期発見、早期保護(隔離)、早期治療が感染抑制の王道です。私自身は2月2日から一切の外食をやめ、必要最小限の外出にとどめ、自宅と結(ゆい)鍼灸院を往復する毎日を続けています。ですが個人のできることは限られています。大阪府はもっとコロナ対策に本腰を入れていただきたいものです。

◆感染予防のために結(ゆい)は予約数を絞っています。ゆったり治療を受けていただけますが、予約はとりづらくなっています。申し訳ありません。休日もネット予約、電話予約は受け付けています。
マスクをつけたままで治療を受けていただきます。マウスフィールドはマスクではありません。よろしくお願いします。

2020年08月16日

マスクの感染防止効果はすごい!

アメリカのワシントン大学医学部やカンザス大学医療センターの研究者たちからの報告です。5月ミズーリ州の美容院で2人の美容師が新型コロナ感染症にかかりました。2人の美容師は美容院の外での濃厚接触が確認されています。症状があったにもかかわらず、1人は8日間、もう1人は5日間にわたって、仕事を続けました。2人ともPCR検査陽性でした。2人は139人の客のヘアカットをしましたが、美容師・客ともに全員がマスクをしていたために客は誰も感染しませんでした。2人以外の美容室スタッフも感染していません。一方 新型コロナ感染症にかかった1人の美容師の同居家族4人は全員が感染しました。
マスクの感染防止効果はなかなかのものです。
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6928e2.htm

結(ゆい)はスタッフ全員がマスクにゴーグル、保護帽です(院長のみ保護帽をかぶらず短髪をしょっちゅう洗っています)患者さんもマスクをつけたまま治療を受けていただきます。各ベットごとに換気扇があり、換気も徹底しています。温灸の煙対策として用意した換気扇が感染対策として役立ちました。お灸(ヨモギ)の煙は感染防止効果があるとされ、中国の隔離施設ではお灸の煙で部屋を燻蒸していました。
治療室の様子はグーグルインドアビューでご覧ください。
https://www.yuisuita.com/access/

以下の図は新型コロナ感染症でわかってきたことです。日経新聞8/15より
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◆感染予防のために結(ゆい)は予約数を絞っています。ゆったり治療を受けていただけますが、予約はとりづらくなっています。明日17日月曜から開けますが、今週は18日火曜10時に空きがある以外はつまっています。本日もネット予約、電話予約は受け付けています。
予約されている患者さんにお願いです。直前の予約変更、キャンセルはくれぐれもお避け下さい。ほかの患者さんたちの予約希望をお断りしている中で確保した時間なのですから。

◆最終受付時間を午後7時から6時30分に繰り上げました。6時〜6時30分の受診をご希望の方は、確実に来院できる日を、お早めにご予約ください。当たり前のことですが確実でない予約はお受けできません。

2020年08月15日

無症候性感染者とは何だろう? 新型コロナ感染症 山梨県の画期的取り組み!

新型コロナ感染症に関して無症候性感染者という言葉をよく目にするようになりました。厚労省のHPでは無症状病原体保有者という呼び名で以下のように書かれています。

〇無症状病原体保有者(症状はないが検査が陽性だった者)から感染しますか。

 一般的に、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合は、症状が最も強く現れる時期に、他者へウイルスを感染させる可能性も最も高くなると考えられています。
 しかし、新型コロナウイルスでは、症状が明らかになる前から、感染が広がるおそれがあるとの専門家の指摘や研究結果も示されており、例えば、台湾における研究では、新型コロナウイルス感染症は、発症前も含めて、発症前後の時期に最も感染力が高いとの報告がされています。以上
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q2-3
結の6月13日のブログでも無症候性感染者について書きました。
〇そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです
http://yuisuita.sblo.jp/article/187576439.html
新型コロナの感染力の総量を100とすると、発症前の無症状者(後で症状の出る患者)からの感染が全体の45%、そして無症状のまま経過する、つまり本人も気づかないままに感染し治ってしまう無症候性感染者からの感染が5%ということもわかってきました。
残りの50%が発症した患者さんからの感染です(発症した患者さんからの感染を40%、患者さんの飛沫等が付着した環境からの感染を10%と分けて表示する時もあります)以上
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接触確認アプリ(COCOA)が厚労省から推奨されています。感染者との接触がわかったら通知が来ますが、症状がなければ「14日間 体調の変化に気を付けてください」といわれるだけです。症状がなくても感染力のある人がいることがわかっているのに、これでは感染拡大防止になりません。通知が来たら、すぐに検査が必要です。
山梨県はただちに検査する方針を出しています。「山梨県では、アプリで接触が確認された方全員がPCR検査を受けることができます。」と県のHPに書かれています。各自治体も山梨県に続いてほしいものです。
https://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/corona/documents/app.pdf

◆感染予防のために結(ゆい)は予約数を絞っています。ゆったり治療を受けていただけますが、予約はとりづらくなっています。17日月曜から開けますが、この週の予約はすでにいっぱいです。24日月曜からの予約をお受けしています。休み中もネット予約、電話予約は受け付けています。
予約されている患者さんにお願いです。直前の予約変更、キャンセルはくれぐれもお避け下さい。ほかの患者さんたちの予約希望をお断りしている中で確保した時間なのですから。

2020年08月12日

PCR検査の拡大を 早期発見、早期保護、早期治療

結(ゆい)鍼灸院は夏休みに入っています。緊急事態宣言を受けての閉院の後、5月7日から再開。新型コロナ感染症をめぐる社会状況が患者さんたちに与えたストレス状態を強く感じながら治療を続けました。あっという間の3か月でした。

◆感染予防のために結(ゆい)は予約数を絞っています。ゆったり治療を受けていただけますが、予約はとりづらくなっています。17日月曜からの週は、21日金曜に少しの空きがあるだけです。ご予約されている患者さんにお願いです。直前の予約変更、キャンセルはくれぐれもお避け下さい。ほかの患者さんたちの予約希望をお断りしている中で確保した時間なのですから。

◆最終受付時間を午後7時から6時30分に繰り上げました。6時〜6時30分の受診をご希望の方は、確実に来院できる日を、お早めにご予約ください。当たり前のことですが確実でない予約はお受けできません。

☆PCR検査の拡大を 早期発見、早期保護、早期治療

東京都世田谷区の保坂区長が区独自のPCR検査を現在の1日200〜300から2千〜3千件に拡充する、また人とよく接する職業の人々、医療従事者、保育士、介護従事者、美容師等には定期検査をという方針を発表しました。各地でPCR検査を拡大する動きが続いています。山梨県は8日、新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA」で通知を受けたすべての人がPCR検査を受けられるようにしました。陽性者と1メートル以内で15分以上接触の可能性があるという通知を受ければ、症状の有無に関係なくPCR検査を受けられます。岩手県も埼玉県も7月にPCR検査の対象を拡大しています。こうした自治体の動きに背中を押されるように厚労省も7日に「新型コロナウイルス感染症に関するPCR等の検査体制の更なる強化について」という通達を出しています。感染が急拡大している8月になって、やっと出たかという気持ちはありますが、ぜひ具体化していただきたいものです。国は予備費をどんどん使ってください。https://www.mhlw.go.jp/content/000657888.pdf

大阪府は7月1日に検査体制を1日3500件にする目標をすると発表しています。現在は8月7日の2558件が最大です(https://covid19-osaka.info/)
大阪府は人口882.3万人 世田谷区は93.9万人です。9.3倍の人口ですから世田谷区同様に2万件を目指していただきたいものです。感染鎮静化に成功している米国ニューヨーク州の人口は2000万人で大阪府の2.2倍です。ここでは5月17日には1日4万件、6月4日には1日5万件を検査しています(ニューヨーク州におけるPCR検査の現状、島田悠一コロンビア大学医学部 循環器内科 助教授 https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3266)

☆擬陽性は限りなく0に

今でも検査拡大に反対する人がいらっしゃいます。どうすれば感染拡大を防げるかの対案もないままの反対です。検査拡大反対派は擬陽性、陽性でもないのに陽性と判定される人がいることを問題視します。けれど実際は1万人を検査して擬陽性は1人です。
※日本医師会 COVID-19 感染対策におけるPCR検査実態調査と利用推進タスクフォース 中間報告書解説版7/22 7ページ参照
https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3169
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検査を拡大していく中で、精度を高め、擬陽性は限りなく0に近づけていくことができます。別の検査を組み合わせることもできます。全自動PCR検査装置を使えば精度をさらに上げることができます。
※日本医師会COVID-19有識者会議 COVID-19感染制御のためのPCR検査等の拡大に関する緊急提言8/5 https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3243
※日本医師会COVID-19有識者会議 COVID-19に対するPCR検査体制 8/7
https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3344

☆新型コロナ感染症にかかっているかどうかではなく、感染力があるかどうかが大切

新型コロナ感染症にかかっていても、鼻咽頭・唾液などにウイルスがいなければ陰性とされます。偽陰性です。正確に陰性を見つけることができる確率は97.8〜99.9%です(COVID-19 感染対策におけるPCR検査実態調査と利用推進タスクフォース 中間報告書解説版)しかし唾液やのどの粘膜にウイルスがいなければ、他人に感染させる感染力はほとんどありません。感染拡大防止という目的からすると偽陰性は問題ではないようです。
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2020年07月31日

感染地域での大量で集中した検査「いつでも、どこでも、何度でも」 世田谷モデル

東京都世田谷区の保坂区長が区独自のPCR検査を現在の1日200〜300から2000〜3000件に拡充する、また人とよく接する職業の人々、医療従事者、保育士、介護従事者、美容師等には定期検査をという方針を発表しました。鍼灸師も入りますから、私が世田谷区で開業していれば2週間に一度程度、PCR検査や抗体検査を受けることになります。世田谷モデルと呼ばれています。
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☆感染地域での大量で集中した検査「いつでも、どこでも、何度でも」 世田谷モデル

無症状感染者が感染を広げていることがわかってきました。感染が集中している地域で大規模に検査し、隔離、治療していくのは新型コロナの特性にも、感染症対策の基本にも沿った適正なやり方です。この間 ブログで書いていた東大児玉龍彦教授の提言にそったやり方です。

◆感染していない人同士の接触をさける政策ではなく感染した人と感染していない人の接触をさける政策を5/28ブログ
http://yuisuita.sblo.jp/article/187537572.html
◆新型コロナウイルス感染症対策 全国一律自粛ではなく もっとスマートなやり方があるでしょう。21世紀型の対応を。遺伝子工学と計測化学、情報科学の活用を。7/23ブログ
http://yuisuita.sblo.jp/article/187725772.html

児玉教授は7月16日に国会で提言しましたが、無視されています。世田谷区の保坂区長はかねてから児玉教授に相談していて、今回 世田谷モデルとして実を結びました。東京都医師会も30日に会見し、新宿の歌舞伎町や池袋の繁華街をはじめとした感染が集中している地域向けの施策として、「その地域で集中的にPCR検査を実施し、無症状者も含めた感染者の洗い出しと対策を徹底する」と保坂区長と同様の提言をしています。
保坂区長はツイッターで以下のように述べています。
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〇世界各国で「コロナとのたたかい」が続いています。今、私たちは世界各国での対策がうまく効果をあげた事例と、苦戦を続けている事例、また拡大に歯止めがかからない事例を知っています。当然、「うまく効果をあげた」事例に学ぶべきだと考えています。
〇そして、「PCR検査」を極力制限する、または抑制するという方針で成果をあげた国や地域があるでしょうか。5月以降は、多くの「専門家」も政府も「PCR検査」を増やすと言っています。が、国際比較では、きわめて少ない水準で一向に増えていきません。なぜでしょうか。
〇社会の継続のために必要で、人との接触を避けられない仕事については、「社会的検査」が必要だと考えたのは、ニューヨークの検査体制「いつでも、どこでも、何度でも」を聞いてのことです。検査を充実することで、症状のない陽性者も把握して、感染拡大を防止する、この手法が経済再生にも貢献する。以上 保坂区長のツイッターより
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今日31日の朝日新聞東京版には世田谷区医師会が1日当たり1000件のPCR検査ができる検査機の導入を検討しているという記事が載っていました。世田谷区はすでに5月からPCR検査拠点の「地域外来・検査センター」を医師会と協力して作っています。保健所とは別の検査の流れが整備されています。大阪府はやっと7月に「地域外来・検査センター」をつくる方針を表明したところです。世田谷モデルを応援します。

2020年07月26日

接触確認アプリをスマホに入れましょう

厚生労働省から新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)が出されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html

私もスマホに入れました。15分以上 1m以内に接触した人の中に感染者がいた場合、後で通知されるシステムです。率直に言って、非常に不十分なアプリです。でも入れないよりは、入れた方がいい。バージョンアップしていけばいいと考えています。
現在は感染者と接触したことだけが通知されるアプリです。利用者に得がなければたくさんの人に広がりませんが、現状は何の得もありません。政府の広報も不十分です。
例えば濃厚接触者と分かった際には、症状がなくても優先的にPCR検査等を受けられるといったメリットは最低限必要です。無症状感染者の一部が感染を拡大していることがわかっているのですから感染拡大防止のためにはすべての濃厚接触者、通知を受けた人の検査が求められます。ただそのためには検査体制の大規模な拡充が必要です。アプリを魅力あるものにして感染者、濃厚接触者をあぶりだすことと検査の充実はセットの話です。
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中国は健康コードというアプリを使っています。感染していない、感染の可能性が非常に低い人はスマホに緑色が表示され自由に動き回ることができます。感染していない人同士の接触を防いでも意味はありません。感染している人と感染していない人の接触を防ぎ、濃厚接触者をきちんと検査していくことが大切です。感染防止と経済を両立させるやり方です。
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以前 紹介した東大の児玉教授も接触確認アプリ(COCOA)の利用を推奨しています。
COCOA登録を国会決議で進める。6割登録で緊急事態宣言に匹敵する効果がある。感染された方の移動の追跡が重要になる。と提言されています。現在、感染経路不明者が感染者の半分以上になってきています。感染者をしっかり追跡し、感染した場所を特定し、感染を制圧することが本当に重要です。COCOAと各自治体が始めているQRコード登録を組み合わせていけば 成果が上がるでしょう。

7月25日の日経新聞朝刊に「独英、第2波対策と経済両立 小規模封鎖 機動的に 検査態勢の充実前提」という記事が掲載されました。以下のような内容です。

日本政府が新型コロナウイルスの第2波の封じ込めに有効な手立てを見いだせないなか、ドイツと英国が相次ぎ新たな戦略を打ち出した。経済に深刻な影響を与える国全体が対象のロックダウン(都市封鎖)を避け、小規模な地域封鎖を機動的に実施することが柱だ。
独英の新戦略は検査態勢の充実で感染の広がりをより正確に把握できるようになったことで実現した。日本でも検査能力を早急に高め、第2波への具体的な施策を打ち立てる必要がある。中略
感染症対策の司令塔である独ロベルト・コッホ研究所によると、同国の検査件数は1週間で53万件、検査能力は同118万件に及ぶ。高い検査能力で感染状況を把握できるからこそ、きめ細かな制限を導入し、解除も素早く判断できるというのが独政府の考えだ。
中略
(英国は)検査態勢も大幅に拡充する。現在、抗原検査など「今ウイルスに感染しているか」を調べる検査で1日20万件以上の検査能力がある。これを10月末までに1日50万件まで増やす。以上 日経新聞

日本でも接触確認アプリを魅力あるものにすることや検査体制の拡充が求められています。国民に自粛を求めるだけでなく、「夜の街」に責任を押し付けるだけでなく、実効性のある感染対策をすすめていただきたいものです。台湾、韓国、中国は感染者を低く抑え込んでいます。ドイツもイギリスも続こうとしています。さて日本は? 政府はいつまで無作為を続けるのでしょうか。





2020年07月23日

新型コロナウイルス感染症対策 全国一律自粛ではなく もっとスマートなやり方があるでしょう。21世紀型の対応を。遺伝子工学と計測化学、情報科学の活用を。

新型コロナ感染症の感染が広がっています。東大先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授が国会に参考人として呼ばれました。国会に児玉教授が呼ばれたことは ひとつの希望です。最大野党 立憲民主党のHPでも報告されています。与党も野党も真剣に考えていただきたいものです。全国一律自粛ではなく感染防止と経済を両立させるやり方があるのですから。
https://cdp-japan.jp/news/20200716_3241

参院予算委員会で7月16日午後 閉会中審査で「新型コロナウイルス感染症への対処等」に関する集中審議が行われ、参考人として東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトリーダーの児玉龍彦氏、新型インフルエンザ等対策有識者会議・新型コロナウイルス感染症対策分科会会長の尾身茂氏、公益社団法人東京都医師会会長の尾崎治夫氏が出席しました。当日の動画は以下からどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=tFcF8bTmJ4g

◆感染集積地での大規模なPCR検査を

児玉教授は感染集積地を正確につかみ、集積地(エピセンター)での大規模なPCR検査を提唱しています。全国一律自粛では、感染は止まらない、自粛と再開後の拡大を繰り返す悪循環に陥るとの指摘もされています。残念ながら今の日本が陥ろうとしている状況です。
大切なのは感染集積地とそうでないところを分け、感染集積地に医療資源、医療従事者を集中して送り込むこと。無症状感染者を見つけ出し、しっかり隔離して、感染地域をきれいにすることが重要だと指摘されています。現在は新宿が感染集積地になっているから、そこで働く人や区民の50万人のPCR検査をやろうと提言され、予算も含め具体的に示されています。以下の国会提出資料をご覧ください。
https://www.ric.u-tokyo.ac.jp/topics/2020/ig-20200716_all.pdf
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◆大量検査は可能だ

日本でも大規模PCR検査をする力があります。児玉教授自身も東大でPCR検査を実際にやっています。「(東大)先端研だけでもフルにやれば1日数千件は簡単にできる。数万件まで行くかもしれない。東大なら全体で10万件くらい簡単にできる。」(7月3日、日本記者クラブ)と発言されています。
でも現在は手足を縛られた状態です。東大も感染症対策としては法律上できない。臨床研究という名目でやっているとのことです。大学や研究機関を活用すれば検査は飛躍的に伸びるでしょう。京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授も以下のように発言されていました。
「iPS研には新型コロナのPCR検査をできる機器が30台くらいある。その機器を使って普段からPCRをしている研究員たちが何十人かいるが、自粛で多くの人が実験せずに在宅になっている。大学の研究所などの力をうまく利用すればPCRの検査能力は2万をこえて、10万くらいいける可能性がある。研究者として検査能力の向上に貢献したい」以上

◆感染者が多くなると、危険度が高くなり、さらに感染者が増える

街の中で感染している人が多いと空気感染に近いことがおこってしまうという指摘がありました。もっともな指摘です。例えば感染者のほとんどいない鳥取県の映画館で映画を見るのは安全ですが、新宿で映画を見るのは危険かもしれません。感染度によってガイドラインも変化させる必要があります。
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◆大量で精密な検査と隔離、治療は経済と感染防止を両立させる道

7月23日付日経メディカルは
「免疫パスポート」なんてあり得ない、ただし…という表題で児玉教授にインタビューしています。以下 要約です。

抗体検査を活用することで、通常の生活を取り戻そうという動きも広がっている。新型コロナウイルスの抗体検査を定量的かつ大量に測定するプロジェクトを推進する東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦氏にその構想を聞いた(文中敬称略)。

──先生は、東京大学先端科学研究センターなどのメンバーからなる新型コロナウイルス抗体検査機利用者協議会のアドバイザー会議代表として、新型コロナウイルスの抗体検査の定量的かつ大量に測定するプロジェクトを推進されています。抗体検査をどのように活用することをお考えですか。

児玉 疫学調査のための活用を提案しています。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査を500〜1000人程度のユニット全員に行い、抗体検査陽性者が多いユニットを見つけます。そのユニットでは感染が広がっている可能性がありますので、さらに個々人に対してPCR検査を行い、有症状の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者だけでなく、無症状の感染者も拾い上げる。そうすれば、効率的な感染拡大予防の介入が可能になります。有症状者を隔離するだけではCOVID-19の感染を制御できず、無症状者の拾い上げがとても大切と考えます。

 ユニットとしては、例えば介護施設であれば、利用者や介護に関わる職員だけでなく、掃除や食事、リネンを扱いような人々、その施設に出入りする全ての人を対象とする必要があります。関係者全てを抗体検査でスクリーニングし、全員が陰性ということになれば、そのユニットはひとまず感染リスクはないと判断でき、通常の生活が可能です。

 ご注意いただきたいのは、私が提唱するのはあくまで疫学調査のための抗体検査で、個人を対象に、抗体があれば通常の生活ができると判断する「免疫パスポート」とは意味が違います。

 なぜなら、抗体検査には限界があるからです。実際、我々の調査でも、その限界を確認しています。これまで、発症後1週間で約半数の患者で抗体価(IgG)が上昇し、約2週間で全ての患者で抗体陽性となるともいわれていました。が、それは重症例での話で、軽症者や無症候者では、PCR陽性者の0〜30%程度が抗体陰性となることを我々協議会の調査で明らかにしました。これは、幾つかの医療機関で網羅的に抗体検査を行い明らかにしたものです。施設によるばらつきがありましたので0〜30%との結果でしたが、平均すると2割程度は抗体陰性となる可能性があると考えています。

 東京大学病院に入院中の重症COVID-19患者を対象に抗体検査を行えば100%陽性となるのですが、軽症例や無症候例における抗体価の動きは重症例と大きく異なるのです。

──COVD-19対策は長期戦になり得るということですね。そうなると、4月に行われた緊急事態宣言のように、全国一斉の外出自粛という対応では社会が持ちませんね。

児玉 もっとスマートなやり方があるでしょうと言いたいです。21世紀型の対応として、我々が提唱しているのが、無症状者を把握するためユニットごとに疫学調査目的で抗体検査を実施し、抗体陽性者が多いエリアで感染者を同定するためのPCR検査を行い、その集団に最適な介入を行うというものです。一方、感染者がいない集団では普段通りの生活を可能とします(図3)。
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中略
 抗体検査とPCR検査を組み合わせれば、お互いの弱点を補うことができ、精度も向上します。実際、透析病院で抗体検査とPCR検査を組み合わせた疫学調査を実施したところ、感染者を把握できました。また、透析患者では感染が長引きやすいというデータも得られたため、透析患者に特化した対策も立てやすくなりました。

──「免疫パスポート」構想には論拠がないが、抗体検査は疫学的な調査に有効であり、その結果を介入に生かすことで、科学的な感染対策が効率的に進むということですね。ありがとうございました。以上 日経メディカル要約

2020年06月08日

そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。気温が上がっています。マスクをつけたまま歩くと暑いですね。周りに人がいない時は、マスクを外して涼しく過ごしてください。

☆そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです
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今回の新型コロナ感染症は発症する2〜3日前から感染力をもつといわれています。感染力は発症する1日前が一番 高く 発症して10日ほどすれば、ほとんどなくなることがわかってきました。
インフルエンザは、発症直前からもウイルスを出してはいますが、感染力のピークは発症から1日後です。普通の感染症と違い新型コロナは発症する前から感染する力があるのです。つまり「症状がない」状態でも他人にうつすかも知れないから、マスクをするのです。
これまで世界保健機関(WHO)は「症状がある人のみマスク着用を推奨」という立場をとっていましたが、新型コロナは「症状がない」状態でも他人にうつすことがわかってきたため、みんながマスクをするよう指針を改定しています。

世界保健機関(WHO)は6月5日、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのマスク利用の指針を改定し、流行地では公共交通機関利用時など人同士の距離を取ることが難しい場合、他人に感染させないためにマスク着用を推奨すると表明した(ヤフーニュースより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5791e23f0c4bd4a9197fbaea30129eb12a89fcf

◆今 話題の無症候性感染者

新型コロナの感染力の総量を100とすると、発症前の無症状者(後で症状の出る患者)からの感染が全体の45%、そして無症状のまま経過する、つまり本人も気づかないままに感染し治ってしまう無症候性感染者からの感染が5%ということもわかってきました。
残りの50%が発症した患者さんからの感染です。
無症候性感染者からの感染が5%程度ということは 感染が猛威を振るっている時は、無症候性感染者は力をそそぐ部分ではないが、完全に抑え込むためには対策が必要ということなのでしょう。
WHOは、2020年2月28日に、中国での新型コロナウイルスの感染に関するWHOと中国の合同調査団報告書を公表しています。この段階では「無症候性感染者は少なく主要経路ではない。」と結論づけていました。以下 厚労省の報告
https://www.mhlw.go.jp/content/000603535.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kokusai/who/index.html?fbclid=IwAR2mV4tsZuJH7JsX0QSQut5sE52kv07q1CSL_O0Uq5VmJwADrUWb3dwxGps#COVID19

5月になると中国 武漢(4月8日封鎖解除)では全住民990万人全員にPCR検査を行い、300人の無症候性感染者をあぶりだしています。この300人の感染者の濃厚接触者に感染者はいませんでした。無症候性感染者の感染力が弱いためか、300人のうちの一定部分が実際には感染していないのにPCR検査でひっかかってしまった=擬陽性だった可能性が考えられます。いずれにせよ武漢市民は安心したとのことです。以下は朝日新聞の記事。
https://digital.asahi.com/articles/ASN644224N62UHBI02Y.html?iref=com_footer

◆マスクの効用

普通のマスクは厳密には新型コロナウイルスを通してしまいます。飛沫感染の多くは防げますが、マスクをしていない感染者が咳をした後などに空気中にしばらく漂うウイルスはマスクの生地の穴やすき間をすり抜けることができます(エアロゾル感染) 換気は大切です(結はいつも換気しています、30分に1回とかではありません)
それでもマスクをする意味はあります。鼻やのどを湿らせるからです。部屋の空気が乾いていても、マスクをするとのどや鼻の湿度を保ってくれます。加湿はのどや鼻の感染防御の働きを活発にします。感染者と接触してもお互いにマスクをしていれば濃厚接触にはあたらないとされています。
人は何気なく鼻や口を触ってしまいます。手が汚染されていると、感染の危険が増しますが、マスクをしていると鼻や口を触れません。マスクの大きな効用です。

2020年06月07日

マスクの表(おもて)は汚染されています

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。暑くなってきました。マスクをつけたまま歩くと暑いですね。周りに人がいない時は、マスクを外して涼しく過ごしてください。

☆マスクの表は汚染されています

マスクをつけたり外したりする時は絶対に表に触らないでください。表は汚染されていると思ってください。紐の付近を持ってください。マスクをそのままポケットに入れたり、カバンに入れたりしないでください。
結鍼灸院の玄関にはマスクを入れたり、捨てたりするためのポリ袋を置いてあります。ポリ袋は一度使ったら捨てること。マスクの表に触れたポリ袋の内側は汚染されていると考えた方が安全です。

◆マスクの表では7日後まで、感染力を持つウイルスが検出されました

新型コロナウイルスが表面で感染力を維持している時間は普通の紙、コピー用紙で30分、紙幣の表面では2日後、ステンレス表面とプラスチック表面では4日後、感染性のあるウイルスが検出されました。
一方 サージカルマスクの内側では4日後まで、表側(表面)では7日後まで、感染力を持つウイルスが検出されました(医学雑誌ランセットの記事による データ出典:Chin AWH, et al. Lancet Microbe. published online April 2, 2020.)
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◆外したマスクはどうしよう、私の場合

人の少ない道を歩くとき、マスクを外した方が涼しくて熱中症予防になります。外したマスクは紐をもって手に持ちます。表は汚染されていますから、ポケットに入れるわけにはいきません。人が歩いていくる時はすぐにマスクをつけるようにしています。礼儀と感染予防です。
昨日からは腕時計のバンドにストッパー付きS字クリップをつけマスクをつるすようにしてみました。100円ショップで買いました。4個で100円です。
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こうすると両手が自由に使え、両手を振って元気よく歩くことができます。余談ですが、私は両手を振り 背筋を伸ばして歩くのが長年の習慣です。意識してそうしているのではなく、自然とそうなります。ダラダラと歩くのは性に合いません。
ストッパー付きS字クリップだとマスクの表に手が触れることはありません。
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2020年05月28日

感染していない人同士の接触をさける政策ではなく感染した人と感染していない人の接触をさける政策を

児玉龍彦先生(東大先端研がん代謝PT)のお話は 納得がいきます。下記のユーチューブ動画は 児玉先生がしゃべっていて経済学者の金子先生(立教大特任教授)が少し質問するという構図です。

児玉先生は台湾、中国、韓国のモデルを「大規模検査、隔離、GPS追跡」という東アジア型と名付け、日本も見習うべきと主張しています。「日本は非常に古い対策モデルから抜け出せていない」という批判もされています。

新型コロナ対策「検査、隔離、GPS追跡」の東アジア型を 日経ビジネス 2020/04/17
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/041701182/

今回の動画で驚いたのは図にあるように今回の新型コロナはIgM抗体の反応が遅く弱いという事実です。新型コロナウイルスはたぶんワクチンがつくりにくいだろう、できるとしても重症化を抑えるワクチンになるだろう、でもワクチン開発に時間がかかっても、抗ウイルス剤でなんとかなる、エイズも抑え込めているということも言われています。
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何より共感したのは「感染していない人同士の接触をさける政策ではなく感染した人と感染していない人の接触をさける政策を」「接触が不可避なところ(病院、介護施設、ライフライン)の感染防止策を」というところです。大規模自粛はそうそう続けられません。大規模検査で感染者をあぶりだし、隔離 治療していくことが経済と感染防止を両立させる道でしょう。
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各大学が政府とは関係なく大規模に高水準の検査をできる精密機械を入れつつあります。写真も一日に500人の精密な抗体検査ができる東大の機械です。「民間のお金で精密検査機器が大学に入りつつある。若い人(研究者)ががんばっているのが希望だ」と児玉先生。専門家のみなさんは もう一度 抗原抗体の関係や免疫について頭の整理をするにも最適な動画です。
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コロナと闘う戦略図〜抗体検査で見えたこと 日本人には類似の「免疫」?【新型コロナと闘う 児玉龍彦×金子勝】20200516

https://www.youtube.com/watch?v=8crwEQN_DbA

2020年05月14日

家庭内隔離のやり方

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。結(ゆい)は5月7日から治療を再開しています。当初は19日火曜でいったん閉めるつもりでしたが、そのまま開けることにしました。大阪の感染者が比較的 少ないのと、何より おつらい患者さんの治療を中断できないと考えたからです。7日以降の新規の患者さんの治療も始めています。21日木曜は臨時休診させていただきます。

☆家庭内隔離のやり方

5月7日から私は家庭内隔離を再開しました。もちろん新型コロナ感染症に感染したわけではありません。外で患者さんに接する私は、感染している可能性があると考えて家族と暮らすようにしています。
「自分はテレワークをしているのだが、夫が普通に外回りの仕事をしている」「仕事で京都に通勤しているが、年老いた両親と同居している」といった声をよく聞きます。どのように暮らすか。あくまで私のやり方ですが、参考になさってください。2月頃から家庭内隔離はやっています。

◆すいている電車に乗る

時差出勤を私もスタッフもしています。そのためできるだけ10時からのご予約をお願いしています。ただつまっているときは9時半からもとっています。予約人数を絞っているため予約がつまりやすいのです。治療室に入る患者さんの数を減らしています。

◆服を洗濯しやすいものにする

通勤の服をひんぱんに洗濯しやすいものにしました。結(ゆい)の南側ベランダはすごく日当たりがいいので、通勤の服もバックも日に当てて日光消毒しています。ウイルスには有効です。
※南側に建っていたマンションの販売所が4月になくなり、以前のようにコインパーキングになりました。日当たりと風通しが一段とよくなりました。

◆服は部屋に持ち込まない

通勤着は玄関にかけています。クローゼットに入れるのは洗濯の後です。靴底もアルコールで消毒しています。自宅ドアノブに触れる前に携帯用アルコールスプレーで手を消毒します。

◆食事前には頭と手と顔を洗う

手と顔に加え、短髪の私は頭も洗います。結(ゆい)で着ているユニフォームは昼食前には着替えています。自宅でもペーパータオルを使っています。ペーパータオルは結(ゆい)と同じように足で開けるタイプの蓋つきのゴミ箱に捨てています。使用済みマスクはビニール袋に密閉して捨てます。マスクは汚染物と考えてください。マスクの表には触らないでください。
バリカンを買って、妻に散髪してもらうようになりました。緊急事態宣言以来 すでに3回 散髪しました。妻の腕も毎回 上がっています。自宅に戻った時はすぐに入浴し、全身を洗います。
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買ったバリカンです。強力モーターでさくさく刈れます。アメリカ製です。

◆寝室は別にする、食事も

以前 息子が使っていた部屋が今は仮に、私の部屋になっています。休日も大半はそこで過ごします。リビングに行くときはマスクをします。食事も家族とは別ですがスカイプ等を使い、顔をみて話しながら食べています。結構 新鮮です。
テレビのニュースもパソコンで見るようになりました。
非常事態宣言から しばらくして紙の新聞をやめました。朝日と日経をとっているのですが、両方とも電子版をパソコンでみています。リビングで漫然とテレビをみることがなくなったので本を読んだり、文章を書いたりすることが増えました。できなくなったことを悲しむのではなく、新たな変化を楽しんでいます。
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自宅のPCの前に置いた食事用のトレイです。

2020年05月13日

Zoomで直接交流 武漢で治療にあたった中医師と

結(ゆい)鍼灸院は7日から治療を再開しています。今号は専門家向けです。一般の方には漢方薬や鍼灸は慢性病のものと思われがちですが、じつは違います。伝染病の中で鍛えられてきているのです。

☆Zoomで直接交流 武漢で治療にあたった中医師と

関西中医鍼灸研究会 世話人の藤井正道です。私が評議員を務めている日本中医学会は武漢で新型コロナウイルス感染症の治療にあたった中医師(主に漢方薬)とZoomで直接 交流し、勉強しています。その交流会の記録が2つ、日本中医学会のHPに掲載されています。会員以外の方も見ることができるので、どうぞご覧ください。
https://jtcma.org/news/2914

◆王三虎先生 Live 交流会の記録より
※は私の注釈です。

中国には様々な名医が生まれたが、その中でも最も有名なのは張仲景。それは張仲景
が伝染病と闘った医家の代表だからである。東漢(後漢)の終わりに張仲景は伝染病
と闘った。伝染病の治療をメインにまとめた『傷寒論』はいまだに大きな影響をもた
らしている。大きな伝染病の予防の中で、中医学は欠かせない。

なぜ新型コロナウイルス患者の中にサイトカインストームを起こす人がいるのか?個
人的にはこれは風邪(ふうじゃ)によるものではないかと考えている。風邪に毒が合わさると、とても質の悪いウイルスとなる。中略風邪がもっとも重要な存在である。麻黄・紫蘇葉・葛根の祛風散寒の薬を用いることが大変重要である。

清肺排毒湯が素晴らしいのは、寒と熱のどちらにも対応しているからである。今回の
コロナウイルスの特徴は、風邪に寒邪・熱邪・湿邪が加わっている点である。
※清肺排毒湯は新型コロナ感染症のために中国て゛新たに処方された漢方薬です。

「どんな証・体質の人が新型コロナウイルスに罹りやすいか?」
基本的には正気不足である。
それから、痰飲・湿邪の人も罹りやすいと考える。中国の生活習慣で水分を摂りすぎる、
果物を食べすぎる、場合によっては水分を多く摂ると健康になるということも流行ってい
る、無理やり点滴するといったこともやる人もいる。そのようなことで体の中に痰湿をた
めてしまっている人は、今回のコロナウイルスに罹りやすいのではないかと思う。
※痰飲・湿邪の人とは、いくつかの意味がありますが、肥満もそのひとつです。いずれにせよ食べ過ぎ 飲みすぎは今回の新型コロナ感染症では特によくありません。

◆劉清泉先生 Live 交流会の記録より

軽症の場合は難しくない。7〜10 日程度で悪化して重症化するか、回復していくかが分
かれる。武漢では軽症者は仮設病院で治療した。しっかりと隔離して治療。
軽症・普通型を重症化させないのが中医学を使うポイント。
15%くらいが重症化する。この場合 3〜5 日間で発病する。軽症⇒重症化する場合、7
〜10 日くらいのタイミングで悪化する。なぜ 7 日くらいかかるのかというと、「湿」が
あるからである。※湿邪はしつこいとイメージされています。
中医学的な視点では、舌診を重視する。舌色は暗・紫・紅・絳となる。舌体は胖大、舌
苔は厚膩苔が多い。重症化した時のポイントとなる。

参加者の質問「米国やイタリアなどと比べ、中国で死亡者が少ないのはなぜか?」
実際に死亡者は少ない。何よりも早期治療と早期隔離が良かったのだと考える。そして重症者と軽症者を分けて隔離して、積極的に治療を行うことが良かったのだろうと考える。武漢では最初西洋医学を中心に治療をしていたが、そのうち中西医結合(※漢方薬などを併用すること)となった。さらには自分の患者については中医学メイン(※漢方薬メイン)で積極的に治療した。それによって軽症・普通型の患者が重症に移行する数が減った。それによって重症患者への治療に集中できるようにもなった。重症患者に対しても中西医結合で総合的な治療ができたので、死亡数を減らすことができた。
以上
日本の感染症専門家といわれる人々はZoom等で中国、台湾、韓国 新型コロナ感染症の収束に成功した国の人々と直接交流しているのでしょうか。たぶん やっていないのでしょうね。成功に謙虚に学ぶのが出発点です。
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2020年05月06日

韓国は新型コロナ感染症を都市封鎖なしに収束させていた

韓国は新型コロナ感染症を都市封鎖せずに収束させました。私は5/2の朝日の記事を読むまで、韓国は都市封鎖をしたものと思い込んでいました。カルト教団による集団感染が発生し一時は国内感染者の約9割が集中した大邱(テグ)市の権泳臻(クォンヨンジン)市長は「ほぼ全ての店が自ら営業をやめ、非常事態を宣言せずに済んだ。市民が自発的な『都市封鎖』を選び、防疫の主役となったのです」と語っています(5/2朝日新聞)強権的な都市封鎖はなかったのです。もちろん大邱(テグ)市以外はもっとゆるやかでした。

「市内の(カルト教団)信者は約1万人に達します。発生から3日目には全員を隔離して検査を受けてもらうと宣言しましたが、感染のスピードの方が速かった。2月23日に1日あたりの感染者が100人を超え、29日にはピークの741人に。結局、市全体で7千人近い感染者が出るとは思いも及びませんでした」
 ――信者全員の検査は実現したのですか。
 「1カ月以内に終えました。信者以外にも、重症化や死亡リスクが高い高齢者が入居する施設などでは症状が出ていない人にも先んじて検査を実施し、1日最大7千件近く、累計で10万件に及びました」
 「多くの検査をしなければ感染者数は急速に増えなかったはず。病床も十分にないなかでは検査を遅らせるべきだとの声もありました。ただ、世界のどこにも治療の教科書も薬もない感染症です。一刻も早く大勢の人を検査をして隔離するしか方法はなかった」以上 5/2朝日新聞の権泳臻市長インタビューから。
約250万人の都市で10万件の検査が行われています。

圧倒的なPCR検査のほかに、韓国がとった戦術はITの活用です。防犯カメラ、クレジットカードの利用歴、車やスマホのGPS等を活用し、感染者の足取りを徹底的に追跡しています。その結果を、ネットで迅速かつ詳細に公開、近くで新たな感染者が出るとスマートフォンに通知。感染者のうち軽症者は、軽症者用施設で隔離。自宅隔離の場合は、GPSで行動管理します。このビデオの中で韓国は都市封鎖をしないで新型コロナ感染症を収束させたことをヨーロッパ諸国の都市封鎖と対比しながら誇っていました。韓国方式は世界から賞賛され、PCR検査キットは輸出されています。嫌韓の安倍政権が輸入することはないでしょうが、輸入すれば日韓関係修復のいいきっかけになると私は思っています。何より日本が助かりますが、韓国の民衆が日本に優越感をもてば「何がなんでも妥協できない」といった心情は和らぐでしょう。対日感情が和らげば、4月の選挙で新型コロナ対策を評価され大勝した文在寅(ムン・ジェイン)政権の選択肢が広がります。
出口戦略を模索する日本が韓国から学ぶものは多いでしょう。
以下は韓国の新型コロナ感染症対策を紹介する動画です。PCでみると、韓国語字幕の自動形成->自動翻訳ができるので、概要はわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=xO8fC4QcGOc&feature=share&fbclid=IwAR1k_Kp0khhvziPaDRG4kZQvImK4YJrDybpnXhyTtQhSZiGvGA2O-vS71fM
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2020年05月05日

台湾、中国、韓国に学ぶ 新型コロナ感染症対策

本日の日経新聞に「アナログ行政、遠のく出口」という記事が載りました。
以下に一部を引用すると
いち早く感染を封じ込めた台湾と韓国。成功の要因には、ビッグデータやスマートフォンの積極活用がある。台湾は公的保険や出入境管理などの記録を結びつけ、感染リスクがある人を素早く発見し、スマホで健康状態を監視した。韓国は人工知能(AI)などを活用し、検査の大幅な拡大につなげた。濃厚接触者の発見や監視などもスマホを活用する。こうした取り組みは出口戦略でも大きな武器になっている。以上 引用終わり
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台湾と韓国だけでなく、ここに中国も加わります。東京大学の児玉龍彦名誉教授は台湾、中国、韓国のモデルを「大規模検査、隔離、GPS追跡」という東アジア型と名付け、日本も見習うべきと主張しています。「日本は非常に古い対策モデルから抜け出せていない」という批判も。私は児玉先生に賛同します。

新型コロナ対策「検査、隔離、GPS追跡」の東アジア型を 日経ビジネス 2020/04/17
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/041701182/
一部 引用すると
 外出自粛は一過性の患者減らしで、時間稼ぎにすぎません。また緩めると患者数が増えます。みんな自粛は2週間程度かなと勘違いしているようですが、最低でも3カ月はかかります。大規模検査をして院内感染を防ぐと同時に、どこが感染集積地なのか把握して手を打たなければなりません。
 中国は感染集積地域である武漢を封鎖しましたが、非感染集積地域ではPCR検査や個人のGPS追跡などで、感染を個別に封じ込めているんです。
 中国はこのウイルスの性質をよく分かっています。そんなに感染しやすいウイルスではないけれど、症状がない人も多いので検査しないと分からない。だから検査を徹底してやる。しかし、都市を全部封鎖すると経済の活力がなくなってしまうから、非感染集積地域では個別にGPS追跡をしながら経済活動を維持する。このようにメリハリをつけています。
以上 引用終わり

中国は感染収束し経済活動を再開していますが、スマホに「健康コード」を入れ個人の健康状態を管理しています。オフィスビルや商業施設に入る時に個人の「健康証明」が求められ感染防止に役立っています。3/12の朝日新聞によると以下のようになります。
利用者がスマホのアプリに身分証番号などの個人情報を登録すると、その人が感染しているリスクが緑、黄、赤の3段階で示される。判断の基準は明確に説明されていないが、家族関係や移動履歴などのデータから、感染者との濃厚接触の可能性や感染地域への出入などをはじき出す仕組みとみられる。
 利用は強制ではないが、登録しないと職場に復帰できなかったり、店舗に入れなかったりすることがある。以上 3/12の朝日新聞

日本のクラスター対策はアナログでしかも人員も少ない。大阪の保健所は自民党、維新の府政の中で人員も数も減っています。これに対し例えば上海市CDCの追跡調査は2,000人投入してクラスター対策、濃厚接触者捜しをしています。24時間体制で出動準備し、24時間体制でPCR検査です。しかもスマホアプリ、監視カメラ等IT技術をフル活用しています。
政府の専門家会議が4日 感染拡大防止のための「新しい生活様式」を出しました。「誰とどこで会ったかをメモする」という箇所には笑ってしまいました。知人からしか感染しないのでしょうか。やっと日本でも感染防止アプリが開発されます。台湾、韓国、中国に謙虚に学びましょう。私たちはIT途上国に住んでいます。

「アプリで接触計測」5月から データ解析で感染防止 5/1日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58679000Q0A430C2PP8000/

※医療用カルテも台湾と中国はそれぞれ統一された電子カルテです。薬の有効性の分析も統一電子カルテならできます。ビックデーターが日々 蓄積されています。AI診断も導入されています。

2020年04月24日

新型コロナ感染症対策。東洋医学的に気を付けること。

非常事態宣言、自宅籠城17日目 関西中医鍼灸研究会世話人、結(ゆい)鍼灸院 院長の藤井です。Zoom等で専門家向けの交流会や勉強会が開かれています。
中国 武漢で新型コロナ感染症を治療した医師だけでなく日本で新型コロナ感染症患者を治療した医師の話、相談を受けた薬剤師の話などを直接聞くことができました。

◆かかったかなと思ったときは電話相談をお受けします。

風邪か新型コロナ感染症かかったかなと思っても、医師にすぐ見てもらうことはできませんし、帰国者接触者外来に電話はなかなかつながりません。私は新型コロナ感染症を治療することはできませんが、アドバイスはできます。
現在 通院中または約1年以内に通院された患者さんからの電話相談を新型コロナに限らず平日10時 から15時の間にお受けしています。申し訳ありませんが1人15分以内とさせていただきます。水曜・土曜・日曜祝日はのぞきます。
最初は電話からですが、できればFace Timeやスカイプでお顔を見ながらお話できれば、より適切に助言できるでしょう。顔色や舌の様子も拝見したいのです。
質問事項を結のホームページの問い合わせフォームから事前に送ってもらうのも大歓迎です。

◆肥満、食べ過ぎに注意!

今回の新型コロナウイルスは中医学では湿毒疫(しつどくえき)といわれています。湿邪(しつじゃ)が関係しているため、肺と脾(消化器系全般のこと、西洋医学の脾臓とは違います)を元気にしておくことが大切です。予防のためにも 感染した時に重症化しないためにも、過労をさけ胃腸の調子を整えるのが大切です。自宅にいる人は食べ過ぎに注意してください。ストレスからつい甘いものに手が出てしまうかもしれませんが、節度を保ってください。

◆合谷 足三里にお灸、おへそを温める

肺と脾を元気にするためには合谷(ごうこく)と足三里(あしさんり)にお灸、おへそを温めてください。お灸は跡のつかないタイプでかまいません。結(ゆい)でも売っていますが、今は閉めているのでネット通販をご利用ください。合谷と足三里の位置はネット検索すればすぐに画像が出てきます。
おへそは湯たんぽで温めてください。使い捨てカイロでもいいです。眠りにくい人は足裏を湯たんぽで温めてください(足がほてる人は除きます)
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◆非常事態宣言のため結(ゆい)鍼灸院は閉めています。5月7日から開ける予定です。

非常事態宣言は続くかもしれませんが、患者さんの強い要望もあるため5月7日から開ける予定です。当分の間は開けますが、感染症の拡大状況によっては再度 閉める場合もありますので、おつらい時は早めにご来院ください。電話予約、ネット予約を受け付けています。
患者の皆様、スタッフと私の感染防止のためです。ご理解お願いします。

中国では新型コロナ感染症はほぼ収束しています(第2波の警戒は続いていますが) 中医学(漢方薬と鍼灸)は軽症者を重症に移行させない分野で主に活躍しました。高度な医療を必要とする患者さんを少しでも減らしていこうという戦略です。
全世界の中国人留学生142万人には政府から「コロナ予防健康セット」が支給されていました。これにはマスク等のほかに、感染初期に使う漢方薬も入っていました。日本でも漢方薬と鍼灸が新たな感染症に使われるシステムになって欲しいものです。
もちろん現状では無理です。将来も街の鍼灸院がそのまま新しい感染症を治療するのは無理です。中国のように新型コロナ感染症専門病院の中で防護服を着て治療する形が望ましいでしょう。
風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症の初期の症状は似ています。区別できません。そのため結(ゆい)鍼灸院での風邪の初期の治療は当分の間やめます。
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2020年04月19日

高すぎる湿度+密閉でウイルスの感染性は高くなります。自宅隔離で気を付けること。

非常事態宣言、自宅籠城12日目 関西中医鍼灸研究会世話人、結(ゆい)鍼灸院 院長の藤井です。
インフルエンザ予防には加湿は欠かせないと思われています。本当にそうなのでしょうか。結論からいうと適度な湿度、加湿はいいが、過度な湿度+密閉でウイルスの感染性は高くなります。新型コロナウイルスも同じです。アビガンの開発者 白木公康 千里金蘭大学副学長が主張されています。

◆新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察(白木公康)https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14278

学問用語を普通の言葉に直してみます。
くしゃみや咳をしても戸外では2m離れると感染しません。つばの飛沫は乾いてしまって感染させる力がなくなります。でも湿度の高い密閉された室内では数分から30分程度,感染させることができます。
加湿はのどや鼻の感染防御の働きを活発にしますが、同時に新型コロナウイルスも感染力を保ちます。これを解決するのがマスクです。部屋の空気が乾いていても、マスクをするとのどや鼻の湿度を保ってくれるからです。どの程度の室内の湿度が最適かは残念ながらこの論文には書かれていません。湿度を高くすればいいというものではない、マスクは効く、換気は大事ということです。

◆湿って密閉した室内ではエアロゾル感染しやすい

インフルエンザでは湿気の高い密室では2m離れていても,くしゃみや咳だけでなく,吐く息に含まれる1μm程度のエアロゾルさえ感染力をもって浮遊します。患者さんのいる部屋の空気を吸うことで気道に直接感染します。新型コロナでも同様のことがおこる可能性が高いのです。手から口や鼻にウイルスがつく接触感染より、気道に直接感染する方が100倍以上効率よく感染します。
3月1日に書いたブログ「個人的対処法その2」の中で、中国 江蘇省淮安の風呂屋で1月に発生した新型コロナの集団感染例を紹介しています。患者1人で44人に感染させています。中国CDCは大浴場は空気の流れが悪く、湿度も高いため、ウイルス感染の条件が整っていると言っていました。湿度が高いことがなぜウイルス感染につながるのか、白木論文を読んで納得できました。銭湯は休業要請の対象に入っていませんが、入口での検温は必須でしょう。
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20200301-1.html

◆自宅隔離の時に大事な、換気と湿度を上げすぎないという知識

新型コロナ感染症かもしれない症状になって自宅にこもる時、「とにかく加湿」と部屋の湿度を高くする人は多いのではないでしょうか。換気はおろそかになりがちです。患者さんには楽ですが、看護する方には危険です。看護する方が部屋に入る前に患者さんに窓を開けてもらってください。
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◆自宅隔離は大きなリスクだけど

3月20日のブログで「新型コロナウイルス病 2019(COVID-19)に関するWHO-中国合同ミッション報告書の紹介と感想」で自宅での感染例を紹介しています。
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20200320-1.html

WHOによると広東省および四川省での 1308 例(報告された合計 1836 例のうち)を含む 344 のクラスターにおいて、ほとんどのクラスター(78%〜85%)が家族で発生しています。家庭内感染は約90%防止されていますが、残り3〜10%でおこっていて、それがほとんどのクラスター(78%〜85%)となっていたのです。
武漢も当初 軽症者は自宅隔離をしていたが、家庭内感染が続発したので軽症者用の臨時病院をつくっています。中国も韓国も感染を早期に収束させたところは専用施設に軽症者、症状のない人を隔離しています。早期発見 早期隔離です。
自宅隔離は大きなリスクです。家族に感染させたら患者さんにとっても家族にとっても悲劇です。たとえ命が助かっても家族内に大きなしこりを残してしまいます。政治家や感染症の専門家のみなさんにも想像していただきたいものです。
残念ながら今の日本のシステムでは、かかったかなと思っても最初は自宅にこもるしか選択肢がありません。患者さんの部屋の換気には十分に気を付けてください。

◆非常事態宣言のため結(ゆい)鍼灸院は閉めています。5月7日から開ける予定です。
非常事態宣言の時も医療機関は開けることはできますが、外出のリスク、多くの人が自宅にこもる社会的状況等を考えると感染拡大を防止するためにも、いったんお休みした方がいいと判断しました。患者の皆様、スタッフと私の感染防止のためです。ご理解お願いします。

強い法律がなくても、しっかりした休業保証さえあれば自粛はもっと進むはずです。大阪府も、貯金(財政調整基金) 1100億円や万博やIR準備の予算をしっかり独自の休業補償に回してください。今や早期収束にお金を使うのが最大の経済対策です。
#自粛と給付はセット