結(ゆい)鍼灸院 院長の藤井正道です。直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は大阪が一番になってしまいました。私自身は2月2日から一切の外食をやめ、必要最小限の外出にとどめ、自宅と結(ゆい)鍼灸院を往復する毎日を続けています。接触確認アプリcocoaのスマホをいつも身につけ、散髪も自宅で行っています。
結(ゆい)はベット1台ごとに専用の換気扇を備え、いつも換気しながら治療を続けています。強力な暖房で室温は25〜28度を保っています。多用している温灸の煙は抗ウイルス作用があります。武漢の感染者用施設はお灸の煙で燻蒸されていました。

◆吹田保健所は本当にがんばっていらっしゃる、でも残念ながらPCR検査の範囲は狭すぎる
吹田保健所から電話がかかってきました。私は11月14日からコロナのPCR検査を施術者として自主的に始めています。そのため何の症状がなくても検査で陽性となる可能性があります。陽性となった時の対応を保健所にメールで質問していたのです。
12日後の11月26日の電話でした。「私が陽性の時は、同居している妻だけ行政検査する」という内容でした。結(ゆい)の受付スタッフはいつもマスクをつけた状態で接しているため検査対象にはなりません。私は65歳ですでにコロナにかかると危険な年齢ですが、軽症者用施設への入所もむずかしそうでした。保健所の奮闘にお礼と感謝の言葉を伝えると、先方の声が涙声に変わりました。
陽性者が出た時の検査範囲は狭すぎますが、これは保健所ではなく保健所をサポートしなかった吹田市長と大阪府知事の責任です。スタッフには検査キットを渡してあります。保健所が検査してくれなくても、唾液を北大阪ほうせんか病院臨床検査科に送る手はずになっています。感染拡大はなんとしても止めなければなりません。
◆和歌山県知事の怒りはもっともだ

感染を少なく抑え込んでいる和歌山県知事は12月10日のメッセージ 新型コロナウィルス感染症対策(その44) ‐大阪が危ない。日本も危ない。の中で 以下のように述べられています。
私がこれまで見てきた限り、感染が爆発している地域の対応と和歌山県の対応とでは次のような点が明らかに違うと感じます。
陽性判明者の行動履歴を徹底的に調べているか。
そこから判明した濃厚接触者全員のPCR検査をしっかり実施しているか。
陽性判明者の入院、ホテル入所など十分な隔離の面倒をきちんと見ているか。
感染拡大に備えて、病院拡大、人員の手配、ホテルのリクルートなどを専門的見地から慎重かつ着実に進めているか。
陽性者と言えど、たいていの場合その行動範囲は、保健所の管轄を越えているから、別の保健所管内にいるこの人の濃厚接触者の検査を命令できる保健所の統合システムを持っているか。保健所がバラバラに動いていないか。
その他もっとあるかもしれません。この手の問題は精神論ではいけません。もっと頑張れと司令官が言うだけでは失格です。大事なのは技術です。その技術は、今の事態とコロナの感染状況から出てくる論理的な考察によってしか生まれません。
中略
今や、大阪の感染の爆発により、和歌山にも火の粉がどんどん飛んできまして、和歌山の保健医療当局も大忙しであります。大阪の南部は元々3次救急が脆弱なので、最後の砦は和歌山市の大病院という形で駆け込んで来られることが常態化していたのですが、大阪の方は分かってもらえているでしょうか。最近は命に関わりかねない肺炎患者が大阪から救急車で運ばれてきたと思ったら、病院に入る際の抗原やPCR検査で陽性が判明し、直ちに和歌山のICUに準じる病床が一つ埋まってしまうことになりました。
中略
同じ法律、同じ制度で、何故こんなに違うのか、今こそ比較して調べてみるべきではないでしょうか。それがコロナで危ない日本を救う唯一の道だと信じます。しかし、時々思います。こういうことを考えるのは、本来国なのではないか。もっと端的に言うと、国の首脳にアドバイスする立場にある保健医療の専門家なのではないか。そのようなひとがどうして、GoToはどうだとか、国民の行動の変容、自粛ばかり言われるのでしょうか。不思議です。そしてこのままだと日本が危ないと思います。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html以上 和歌山県知事のメッセージから。お時間ある方は是非 全文をお読みください。
医療関係者や介護士などのエッセンシャルワーカーに無症状でも検査する社会的検査を進めている世田谷区の保坂区長も、保健所を助ける感染者追跡チームを保健所とは別につくって負担の軽減を図っています。12月2日の大阪府議会では野々上愛大阪府議が介護施設などへの社会的検査について質問しましたが、大阪府の藤井健康医療部長は「症状が出た人に検査する」と答弁するにとどまっています。
どんな首長を選ぶかが、住民の生死を分ける状況になっています。
◆冬休みのお知らせ
12月27日日曜から1月6日水曜まで休ませていただきます。