◆月経前症候群(PMS)が治った。抗うつ剤(SSRI)もやめた。
田丸(仮名)さんは20代後半の女性です。長く月経前症候群(PMS)に苦しまれていました。月経前10日〜7日前から気分が落ち込み、身体がだるくなります。ピルを飲んだこともありますがうまくいきませんでした。体調を崩して職場をやめた時に心療内科に通い始め、抗うつ剤(SSRI)パキシルを飲み始めて3年になります。アルバイトに半年前から行き始め本人いわく「なんとか続いている」状態です。
本人の希望もあり月経前10日の間に2回ほど治療することにしました。2ヶ月すると月経前の気持ちの落ち込みもなく生理痛もほとんどなくなりました。パキシルをやめたいという本人の希望で週に1回治療するように変更。1ヶ月かけて薬を減らし、ついに薬をやめることに成功。さらに1ヶ月治療してから、アンケートを書いてもらいました。治療を始めて2ヶ月で月経前症候群(PMS)が治り、3ヶ月めには抗うつ剤(SSRI)をやめることができました。
田丸さんは以下のように回答されました。
◎非常によい効果があった、ほとんど完全に治り苦痛がない。
◎治療前の苦痛を10とすれば今は1である。
ひどい時は2週間前から気持ちが不安定になり、だるくて何もしたくない気持ちになっていたのですが、治療していただき不安定になっても1〜2日で済むようになりました。すこしずつ体のだるさが軽減されていき気分に体調がひっぱられないようになっていきました。肩こりもかなり減りました。その中で以前はいろいろなことに落ち込みがちだったのを「過ぎたことは過ぎたこと、今は今」と頭をきりかえていけるのも早くなりました。薬であまり考えないようにしていたのですが、今は薬を飲まず、考えても落ち込まず、冷静に落ち着ける時間が増えた気がします。仕事も抱えすぎずしんどくならないようにこなせるようになりました。本当にありがとうございました。
以上
田丸さんはたんなる月経前症候群(PMS)だけでなく抑うつ状態にあったようです。心療内科では簡単に薬がでますが、私はちょっと疑問に思っています。日本うつ病学会が今年7月にうつ病の治療指針を出し安易な抗うつ剤の使用をいましめています。詳しくは7月31日付けのブログをご覧ください。
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20120731-1.html
自筆のアンケートの回答はこちらから
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。