く)症の治った話です。
鼻の奥と中耳(鼓膜の奥)は耳管でつながっています。この耳管が風邪や副鼻腔炎
などで炎症をおこして狭くなった状態が、耳管狭窄症です。耳がつまった感じが
続いたり、自分の声がひびいたりします。じつは耳のつまる不快感は耳管開放症
でも出現する症状。狭窄と開放はずいぶん違うように思えますが症状は似ていて、
鍼灸の治療のやり方も共通するところがあります。
◆耳管狭窄症が治った
山脇(仮名)さんは40代の男性です。右耳がつまり、右の鼻もつまります。耳鳴り
もあり肩もこります。足は冷えます。3年前から耳がつまりはじめ、耳管狭窄症
と2年前に診断されましたが、耳鼻科の治療を受けても治りませんでした。
日頃から眠りが浅く、大好きなお酒をたくさん飲んでしまうと全然眠れなくなる
のが悩みの種です。あごの違和感もあります。
治療を始めて2〜3回たつと治療後2〜3日は症状が出なくなりました。肩こりはす
っきり消えました。1ヵ月半もすると出張に行っても悪化することがなくなりま
した。山脇さんは福井方面への出張が多く北陸本線の長い長いトンネルが今まで
は耳のつまり感をひどくしていたのです。
2ヶ月15回の治療で耳管狭窄症の症状は消えました。数ヶ月たった今も再発する
ことなく過ごされています。不眠もなくなりました。鼻は時々つまるが、すぐに
治ります。現在の悩みはお酒を飲みすぎてしまうこと。たくさん飲んでも眠れる
ようになったため、つい飲みすぎてしまうそうです。
専門家の皆さんにお伝えしておきます。山脇さんの証は痰湿でした。
※山脇さんの自筆のアンケートの写真では
「1. 非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」を選択さ
れ、治療前の苦痛を10とすると今は0.5と回答されています。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範
囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。