7月19日に梅雨明けして22日たちました。そろそろ人の身体も暑さに慣れてきた頃です。みなさんはどうですか。
夏になって暑さに慣れることを暑熱順化といいます。暑くなって10日〜14日程度たつと暑さで急に体温が上昇しすぎたりすることが減ってきます。春より汗をたくさんかけるようになり、暑さに耐えられるようになってくるからです。
人の身体はよくできていて、たくさんかけるようになった汗の塩分濃度は低下します。身体から大切な塩分がなくなっていくのを防いでいるのです。血液の塩分濃度が低下すると足や腕や腹の筋肉が痛んだり、けいれんしたりします。また塩分が薄くなった汗の方が蒸発しやすく、気化熱で暑さを逃がしやすくなります。
☆暑さに耐える身体をつくる
結(ゆい)ではこの時期、うまく汗がかけないという患者さんを治療しています。頭のほうは熱がこもり、しんどいけれど汗がでない。足は冷房の中に入るとすぐに冷えを感じるという患者さんたちです。肩から上、頭だけは汗をかくけれど、足の方は冷えるという患者さんもいらっしゃいます。中医学では上と下の経絡(けいらく)、気の流れる道がうまく通じていないと考え治していきます。暑熱順化を鍼灸で促進させるという面もあるのかもしれません。
暑い中でしっかり運動して汗をかいても、暑熱順化は促進されます。身体に自信のある方は運動もおすすめです。発汗生理学や環境生理学が専門の愛知医科大学の菅屋潤壹教授は「夏季にはエアコンディショニングが常識化したため、夏季に自然に生じる暑熱順化は起こりにくくなっていると言われる。事実だとすれば、熱射病の予防にとっては大きな脅威となる。」と警告を発しています。私も日々の臨床の中で汗がうまくかけない若い人が増えているような気がしています。
結(ゆい)のHPをリニューアルしました。是非、一度ご覧ください。お盆前は12日木曜まで診療しています。
2010年08月10日
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