☆そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです

今回の新型コロナ感染症は発症する2〜3日前から感染力をもつといわれています。感染力は発症する1日前が一番 高く 発症して10日ほどすれば、ほとんどなくなることがわかってきました。
インフルエンザは、発症直前からもウイルスを出してはいますが、感染力のピークは発症から1日後です。普通の感染症と違い新型コロナは発症する前から感染する力があるのです。つまり「症状がない」状態でも他人にうつすかも知れないから、マスクをするのです。
これまで世界保健機関(WHO)は「症状がある人のみマスク着用を推奨」という立場をとっていましたが、新型コロナは「症状がない」状態でも他人にうつすことがわかってきたため、みんながマスクをするよう指針を改定しています。
世界保健機関(WHO)は6月5日、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのマスク利用の指針を改定し、流行地では公共交通機関利用時など人同士の距離を取ることが難しい場合、他人に感染させないためにマスク着用を推奨すると表明した(ヤフーニュースより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5791e23f0c4bd4a9197fbaea30129eb12a89fcf
◆今 話題の無症候性感染者
新型コロナの感染力の総量を100とすると、発症前の無症状者(後で症状の出る患者)からの感染が全体の45%、そして無症状のまま経過する、つまり本人も気づかないままに感染し治ってしまう無症候性感染者からの感染が5%ということもわかってきました。
残りの50%が発症した患者さんからの感染です。
無症候性感染者からの感染が5%程度ということは 感染が猛威を振るっている時は、無症候性感染者は力をそそぐ部分ではないが、完全に抑え込むためには対策が必要ということなのでしょう。
WHOは、2020年2月28日に、中国での新型コロナウイルスの感染に関するWHOと中国の合同調査団報告書を公表しています。この段階では「無症候性感染者は少なく主要経路ではない。」と結論づけていました。以下 厚労省の報告
https://www.mhlw.go.jp/content/000603535.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kokusai/who/index.html?fbclid=IwAR2mV4tsZuJH7JsX0QSQut5sE52kv07q1CSL_O0Uq5VmJwADrUWb3dwxGps#COVID19
5月になると中国 武漢(4月8日封鎖解除)では全住民990万人全員にPCR検査を行い、300人の無症候性感染者をあぶりだしています。この300人の感染者の濃厚接触者に感染者はいませんでした。無症候性感染者の感染力が弱いためか、300人のうちの一定部分が実際には感染していないのにPCR検査でひっかかってしまった=擬陽性だった可能性が考えられます。いずれにせよ武漢市民は安心したとのことです。以下は朝日新聞の記事。
https://digital.asahi.com/articles/ASN644224N62UHBI02Y.html?iref=com_footer
◆マスクの効用
普通のマスクは厳密には新型コロナウイルスを通してしまいます。飛沫感染の多くは防げますが、マスクをしていない感染者が咳をした後などに空気中にしばらく漂うウイルスはマスクの生地の穴やすき間をすり抜けることができます(エアロゾル感染) 換気は大切です(結はいつも換気しています、30分に1回とかではありません)
それでもマスクをする意味はあります。鼻やのどを湿らせるからです。部屋の空気が乾いていても、マスクをするとのどや鼻の湿度を保ってくれます。加湿はのどや鼻の感染防御の働きを活発にします。感染者と接触してもお互いにマスクをしていれば濃厚接触にはあたらないとされています。
人は何気なく鼻や口を触ってしまいます。手が汚染されていると、感染の危険が増しますが、マスクをしていると鼻や口を触れません。マスクの大きな効用です。