2020年05月24日

突然の耳鳴り、眠れない!

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。今回は緊急事態宣言の自宅待機が生み出した耳鳴りのお話です。結(ゆい)は非常事態宣言を受け休業し5月7日から治療を再開しています。7日以降の新規の患者さんの治療も始め、すでに治った人もいらっしゃいます。今回も7日以降に来院された患者さんのお話です。20代の元気な青年が突然の耳鳴りに苦しめられました。

☆突然の耳鳴り、眠れない!

5月初旬の夜、突然 左耳がピーッと鳴り始めました。なかなか眠れません。翌朝になるとさらに音が大きくなりました。翌々日に近くの耳鼻科に行き、聴力検査を受けましたが聴力は問題ありませんでした。ステロイド薬を飲みましたが全然よくなりません。眠れないし、考えが混乱し日常生活の動作にも支障をきたすようになりました。一人暮らしができなくなり、親もとに戻りました。近くの耳鼻科から大学病院を紹介され、いろいろ検査を受けましたが特に異常は発見できません。近くの耳鼻科の医師は「なんだろう、これは」と首をひねられていたそうです。キーンという耐え難い耳鳴りは一向に収まりません。安定剤も効きません。
発症1週間で結(ゆい)に来院されました。「ベットに横になっているのが落ち着かないんじゃないですか」と聞くと「はい、なんだかじっとしているのが嫌です」とのお答え、刺絡(しらく)という治療をしてから鍼をしました。気持ちは少し落ち着かれたようで、静かにベットに横になられていました。
1回目の治療で激しい高音の耳鳴りが収まりましたが、なんだか身体がだるくてしんどいとのこと。「異常な興奮が収まったからだるいんですよ、何日もろくに寝てなくて元気な方がおかしい、もっと眠れるようになれば治りますよ」とお答えしました。
2回めの治療の後は 眠れるようになり耳鳴りもほとんどなくなりました。普通に仕事にも行けました。アンケートは3回目の治療の時に書いていただきました。

◆コメント(アンケート回答)

「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった」「治療前の苦痛を10とすれば2である」との回答で以下のコメントをいただきました。

耳鳴りが気になりだした時と比べれば今はだいぶ落ち着き、寝れなかったのが眠れるようになってきました。まだ気になるところもあり、普段通りとまではいきませんが、先生の優しさと治療のおかげで治っているなという実感があります。ありがとうございます。以上
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◆考察

青年は肉体労働者です。病気らしい病気は今までしたことがありません。新型コロナ感染症の緊急事態宣言のために職場が閉鎖され、20日間ほど自宅から一歩も出ない生活を続けていました。身体の陰陽のバランスが崩れ、過剰な熱が頭に上がり、不眠 耳鳴り イライラ 考えがまとまらないといった状態になったのです。中医学的には陰虚陽亢(いんきょようこう)といいます。陽実(ようじつ)という要素も少しあります。身体はほてり、足は冷えていました。
オーバーヒートしたようなものです。身体を使って仕事を続けていたら、たぶん耳鳴りも不眠もなかったでしょう。過剰な熱(発熱とは違います)をとり、身体と精神を鎮静化させる補陰(ほいん)のツボをとって治しました。症状は激しいですが、身体のバランスを調整すれば治るので鍼灸にとっては簡単です。
3回目の治療の後は普通に仕事ができています。ただ夜になると軽い耳鳴りが出て、以前のようにぐっすりとは眠れません。もう少しの治療が必要なようです。

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