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今回は花粉症もあったけど、主には耳の痛みやかゆみがつらかったお話です。
☆耳の痛みやかゆみがとれた、脂漏性皮膚炎も改善
患者さんは男性の30代の研究者です。数年前の2月に来院されました。
右耳が痛くて、耳の痛みで夜も眠れないという訴えでした。耳鼻科の診断は 外耳道つまり鼓膜の外側の湿疹、外耳炎でした。花粉症もお持ちで、もう少ししたら目がかゆくなったりするかもしれないとのこと。わきの下や太ももの内側にも脂漏性皮膚炎があります。肩こり等はありません。
3回ほど治療すると 痛み かゆみはおさまり、夜もよく眠れるようになりました。目のかゆみが出てきたので、それを治しながら週1回程度 1か月 治療していくと3月末に、諸症状もよくなりました。脂漏性皮膚炎もきれいになっていました。
翌年の7月 今度は左耳が痛いということで来院されました。右耳のかゆみもあります。4回の治療でよくなったところでアンケートをいただきました。
アンケートには「ほとんど完全に治り苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。」との回答でした。
◆患者さんのコメント
今の苦痛は0と書いてもよいくらいだが、たまにわずかなかゆみを感じることがあり、再発もないとはいいきれないので1としました。左耳の痛みは夜も眠れないほどでしたが これは2回の治療でうそのように消失 。残り2回で両耳のかゆみもおさまり大変助かりました。耳鼻科における外耳炎の治療はステロイドの点耳薬ですぐにぶり返すので鍼灸のほうが効果的と感じます。このたびはありがとうございます(結局 再発はありませんでした、藤井)

◆考察
伝統的中医学では「陰と陽」のバランスがとれているのが健康と考えます。研究者や大学教授やアーティストには 陽が少し多いタイプの方がよくいらっしゃいます。身体の火が一般人より多く燃えているのですから、元気です。集中力があります。集中力があるので勉強の効率も上がり、偏差値も高くなります。朝 パソコンの前で論文を書き始めて、はっと気が付いたら午後3時だったといったたぐいの話をよく聞きます。火が燃えて気がめぐるので肩こりになりにくい人も多いようです。
ただ身体の「陰と陽」の陰が相対的に不足しているので、身体や脳を落ち着かせることがうまくいきません。不眠や頭痛に悩まされます。かゆい皮膚炎もよくおこります。いずれも過剰な火、熱がわるさをしています。
※いわゆる体温が上がる発熱と中医学で言う熱はちょっと違います。
今回の研究者の方も不眠でした。本人は「痛みで眠れない」と訴えられますが、私は過剰な熱が原因で耳の痛みもかゆみも不眠も、脂漏性皮膚炎もおこっていると考え、過剰な熱をさます治療をして身体全体を治していきました。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
下の写真は本文とは関係ありません。千里山の路上からとった建物の写真です。手前の白亜のビルと奥の建物は別の建物です。「あんことおはぎの店 くりこ」におはぎを買いに行った時に撮りました。「くりこ」は木金土曜のみ開けている店です。
