2018年09月13日

第8回日本中医学会報告 心身症のこと

働いている患者さんたちに疲れの色がみえます。9月4日火曜に関西を襲った台風21号の被害とその後の停電のために仕事が遅れたり、新たに仕事が増えたりしているからです。疲労回復の治療を続けています。
また耳疾患をお持ちの患者さんは 台風の低気圧とその後の秋雨前線の停滞、雨模様の中で調子を崩される方もいらっしゃいます。
今回は第8回日本中医学会の報告です。専門家でない方にも興味深い報告になっています。


◆日本 中国 台湾 アメリカの鍼灸師 医師 薬剤師が一同に

第8回日本中医学会が9月8~9日 東京で開催されました。今回は世界中医薬学心身医学分科会との共同開催、「中医学国際交流の更なる展開と推進〜中医心身医学を端緒として〜」を綜合テーマとして開かれました。日本中医学会は鍼灸師 医師 薬剤師が一同に会する学会で、今回は日本 中国 台湾 アメリカからの出席者が集いました。

会頭の戴昭宇先生(香港浸会大学中医薬学院)は日本の大学で長く教鞭をとった方で日本語も堪能な先生です。今回 感心したのは海外の演者がみんな日本語のスライドを準備されていたことです。力の入り方が伝わりました。戴昭宇氏の事前の働きかけもあったことが推察できます。

◆「うつ病・パニック障害等の治療と大阪北部地震後の治療経験から〜督脉と奇経を組み合わせた治療」を講演

私は9日のシンポジウムB「中医心身医学の活用」で演者として「うつ病・パニック障害等の治療と大阪北部地震後の治療経験から〜督脉と奇経を組み合わせた治療」を講演させていただきました。じつはこのシンポの演者4人の内 鍼灸は1人。ほかは漢方薬の先生方でした。漢方薬は王天芳(北京中医薬大学基礎医学院)、田雪飛(湖南中医薬大学中西医結合学院)、西田愼二(にしだクリニック)の各先生方。それぞれ「痰熱から不安障害を治療する臨床の心得」「脳疾患治療における柴胡加竜骨牡蛎湯に関する研究」「心療内科外来の実際―エキス漢方製剤を中心として」について発表されました
漢方薬も鍼灸も中医学で使う用語は一緒ですから、理解はできますし、鍼灸治療のヒントをえることもできます。
田雪飛先生の「脳疾患治療における柴胡加竜骨牡蛎湯に関する研究」では臨床報告だけでなくマウスを使った実験結果等の各種基礎研究の成果も報告されました。
社会的に認められるにはこういう基礎研究のデーターが大切です。

中国側の座長が鍼灸の趙吉平先生(北京中医薬大学 東直門病院)で趙吉平先生に私の報告を聞いていただいたのもいい機会になりました。趙吉平先生は形神理論から頭への鍼を多用される先生で鍼灸治療の考え方に通じるものがあるからです。頭への刺針の重要性で意見が一致しました。

◆甘麦大棗湯で恐怖やトラウマをとる症例

私は発表の中で恐怖やトラウマをとる「思考鍼」を紹介したのですが、シンポジウム@「中医心身医学の現況と展望」で北田志郎先生(大東文化大学スポーツ・健康科学部看護学科)が同様の発表をされていて興味深いものがありました。甘麦大棗湯で恐怖やトラウマをとる治療です。「思考鍼」も1〜2回で劇的に変化することがよくあるのですが、甘麦大棗湯も早期に結果を出されていました。
北田先生とはその後 会話したのですが「カウンセリング等で患者の恐怖の記憶を無理に引き出さない方がいい」という点でも一致しました。

写真は講演する私や懇親会であいさつする会頭の戴昭宇先生です。右側に懇親会の司会者 北川毅先生がいらっしゃいます。
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posted by ゆい at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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