こういう時期は陽気が上がりすぎて、上に滞留する、肝火上炎(かんかじょうえん)や肝陽上亢(かんようじょうこう) 陰虚陽亢(いんきょようこう)といった状態がおこりやすくなってきます。春先から起こりやすくなっているのですが、立夏を過ぎた現在も続いていると患者さんたちをみて感じています。立夏とは夏の始まりの日で、今年は5月5日でした。
※中医学の厳密な分析よりもわかりやすさを優先して表現しています。
☆頭鳴り、耳鳴りが治療後 25時間で消えた!
80代の男性から、あわてた様子で電話がかかってきました。何か不調があると結(ゆい)にいらっしゃる患者さんです。立夏の数日前のことでした。
「頭のてっぺんの方でピー!と鳴りはじめた。耳鳴だかなんだかしらんが。」とのこと、頭のてっぺんで鳴るのも耳鳴の一種ですが、当院では患者さんが 納得されるように「頭鳴り」とよんでいます。
今日の午前3時に目が覚めたらピー!と鳴りはじめていたとのこと。肝陽上亢という状態でした。頭に虚熱があり、足が冷えています(足の冷えない肝陽上亢もあります)
さっそく鍼灸治療しましたが、その場では止まりません。連休も控えていたので、翌日 来てもらうことにしました。
翌日 話を聞くと「10時に床について、午前2時にトイレで起きた。もう一度 寝て午前4時に起きたら頭鳴りは消えていた」といいます。期間の経過した頭鳴り、耳鳴りはなかなかやっかいですが、新鮮なものはすぐに治ることがよくあります。再発予防の治療をして頭鳴り、耳鳴りの治療を終わりました。
鍼灸は慢性症状だけでなく、新鮮な急性症状にもよく効きます。
患者さんからのアンケートには、コメントとして以下のように書かれていました。
午前3時にとつぜん頭鳴りが始まり驚きました。すぐにおさまるものと思っていましたが、なおらずここに来たしだいです。治療を受けて1日(24時間)でおさまりありがとうございます。
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