「身体から治した方が早い」という言葉です。
☆身体から治した方が早い 武術家 甲野善紀さんに共感
人が刀できりつけられようとする場面の映像、人は思わず手でよけようとします。刀できりつけられる時、人の気持ちは恐怖に震え上がり、息が止まります。甲野さんは「横隔膜が上に上がって動かなくなる」と表現していました。
今度は両手の薬指を絡ませながら、両手をおへその下で組む形にして肩を落とさせます。そうすると、きりつけられた人が「さっきほど恐怖を感じない」という反応に変わります。瞬時に恐怖心が軽くなったのです。甲野さんは横隔膜を上にあげないようにしているという趣旨の解説をされていました。
じつは薬指は恐怖や安心に関係する経絡(けいらく)の気の流れが流れている場所です。横隔膜が動かなくなるという表現は、中医学的には「身体の中心線 おへそとその周囲の経絡の気がうまく下に降りていない」と翻訳できます。
両手の薬指を絡ませて、肩を落とし恐怖を克服するやり方は鍼灸でパニック障害やトラウマの治療をつぼを使って治療するやり方に似ています。私は刀できりつけて恐怖心をおこさせるようなことはしませんが、トラウマの治療では鍼をした状態で恐怖を感じたり嫌だと思ったことを思い出してもらいますし、パニック障害も苦手な場所にいる自分をイメージしてもらいます。イメージした時に息苦しいなどの身体の反応が出たときはただちに鍼をして、症状をとります。イメージしても異常の出ない身体にします。息が詰まる感覚の取れない人も鍼をすると深い腹式呼吸ができるようになります。甲野善紀さん流に表現すれば横隔膜を下に下げているのです。
カウンセリングを否定はしませんが、甲野さんと同様「身体から治した方が早い」と考えています。おそらく脳の記憶の回路の情報を瞬時に書き換えているのでしょう。
結の花壇が夏仕様に変わりました。園芸担当スタッフに感謝です。