2008年04月24日

パニック障害の治り方 2008年春版 その3

◆胃カメラで異常は発見されないが

安田さんは30代前半の女性、夜になると苦しくなる、吐き気がしてげっぷが出てくる、不安感におそわれるという訴えです。ひどい時は冷や汗がでて、頭痛がはじまる。そうならないように、吐き気がしてくると医者から処方された薬を飲んでいるということでした。胃カメラを飲んでもなんの異常も発見できないそうです。
結婚されていて2人の子どもさんがいらっしゃいます。最初のお子さんを出産された頃から、夜に苦しくなりはじめました。フルタイムで仕事をされていて、いつも背中が痛いそうです。
電車に乗る必要がない地域でお暮らしです。いつも車を使っているので、電車がしんどいかどうかはわからない。ただし高速道路で渋滞にあうと、不安感におそわれることはあるとのこと。

「胃腸を治療すれば治ります」と最初に申し上げました。胃腸機能の衰弱が不安感を呼ぶという見方が中医学にはあります。胃腸機能を整えれば安田さんの不安感は治ると考えました。中医学では心脾両虚(しんぴりょうきょ)といいます。胃腸の弱い方は食べるとその後一時的にしんどくなります。しんどくなるのがいやなために極端に少食になり、いよいよ体力を消耗していくという悪循環に陥ることがよくあるのです。安田さんも食べると苦しくなるので、食べたり食べなかったりと不規則な食生活。きちんと食べるのは昼食だけです。あとはお菓子。
出産で体力を消耗され、その後仕事と育児でお疲れになり、体調を崩されたのでしょう。

2008年2月中旬から治療を始めました。週一回、鍼灸をして後は毎日、自宅で温灸をしてもらいました。一週間後には食欲がもどり、不安感が出なくなりました。吐き気もなくなりました。きちんと食べることができるようになると背中の痛みもなくなりました。お薬も必要なくなり3月いっぱい治療して、終了しました。
じつは安田さんはすごく早食いです。胃腸をいたわるためにも、ゆっくり食べてくださいとお願いしました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。ご了承ください。

posted by ゆい at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ、パニック障害
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/14369567
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック