2014年10月09日

理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)、強迫性障害や不安障害を治す鍼

理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)をなくす鍼灸のやり方があることをご存知ですか。今回はちょっとした症状をみんな「ガンかもしれない」と恐れてしまう女性のお話です。

ガンなどの病気を異常に恐れる症状は疾病障害と呼ばれ、不安障害の一種です。不安障害としてはパニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)がよく知られています。

☆理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)、強迫性障害や不安障害を治す鍼

鍼灸は理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を治すことができます。うまくいけば1回で今回の女性のように治ります。
あるツボに鍼をして私が一定の刺激をしている時に、恐怖の対象や過去の衝撃をうけた出来事を思い出してもらいます。電車に乗るのが苦手な人は「電車に乗っている自分」をイメージしてもらいます。それまでは思い出すだけで「いやな気持ち」や不安になっていたのがなんとも思わなくなれば成功です。

今回の女性は便秘がちのおなかを重く感じるたびに、ガンを恐れ、不安になっていました。鍼に刺激をしながら、おなかにガンができている状態をイメージしてもらいました。このやり方はイメージしてもらうことが大切なところです。
そうしたら「あれ?こわくない」と一言。数日後に頂いたのが以下のメールです。

☆ガン恐怖の消えた患者さんからのメール

先日、「恐怖心を抑える鍼」の治療をしていただいたところ、いつの間にか身体の症状を気にしなくなっていました。
そのおかげか、夜もきちんと眠れるようになって眩暈(めまい)もしなくなりました。
お通じは決して良好ではないのですが、「=がん」と結び付けなくなっています。
思考回路が上手く修正されたようです。

私は元々がん家系で祖父を肝臓がんで亡くしていて、父も胃を早期発見で3分の1摘出しています。
父は再発も転移もなく今も健在ですが、祖父が亡くなる時の苦しみ様は壮絶なものでした。
当時10代の私は、初めて目の当たりにした人の死が病への恐怖心として刷り込まれ、トラウマになっているのだと考えています。
高齢だったとはいえ、人はこんなにも苦しみながら死ななければならないのか……と。
特に近年はTVをつければ健康番組が危険な病を警告して、CMは保険会社が「万が一」に備えるように頻繁に呼びかけてきます。
それらを目にするたびに薄暗い気持ちになっていました。最近はもう極力目に入れないように心掛けていますが……。
心療内科で処方される安定剤を飲んでも対症法にしかならず、根本的な考え方は変わらなかったです。

しかし、先日の鍼治療を受けてからは頭の中で霧がすっと晴れたような清々しい気分でいられます。
がんという病気自体は気になるけれど、恐怖心まではいかない……。
まさに先生が仰っていたとおりです。治療の効果を報告すると共に病への恐怖心を抱くようになった経緯をお伝えしてみました。

以上 患者さんからのメール

じつは彼女は別の症状で来院されていて、ガン恐怖をうちあけられたのはしばらくたってからでした。自分の気持ちのデリケートな部分を告白するのは勇気のいることです。
理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を抱えている方は、何かの身体症状を抱えている方が多いようです。まずは身体症状で治療を受けてください。そして私が信用できると判断されたときは、メールでもいいですからうちあけてください。彼女もメールでガン恐怖を告白してくれました。

※疾病障害は正確には強迫性障害の一種に分類されています。強迫性障害は不安障害の一種とされています。治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。今回は患者さんのメールの一部も変えました。ご了承ください。
当院のベットと患者着です。使い捨ての紙シーツを使っています。
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posted by ゆい at 17:42| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ、パニック障害
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