2024年07月01日

国家試験に通りました うつ病の30代女性

小学校の時からパニック障害や対人恐怖に苦しんできた30代の女性です。うつ病と診断されています。小学校高学年の時に教室で嘔吐してしまい、それ以来 嘔吐してしまわないかと恐れるようになりました。吐き気を感じると自傷行為でまぎらわせていたそうです。両腕の肘から手のひらにかけて内側にびっしりとリストカットの痕があります。
「あなたのやったことはじつは治療行為です。リストカットはちょっと楽になるかもしれないけれど危険だし社会的に損します。これからは小指と薬指と中指を爪もみしてください。」とお願いしました。女性がリストカットしていたのは肘から先の腕の内側、厥陰心包経(けついんしんぽうけい)という経絡(けいらく、気の流れる道)のラインです。厥陰心包経は寧神(ねいしん)、気持ちを落ち着ける働きもあるし、降逆(こうぎゃく)吐き気やのどのつまり感を和らげる作用もあります。リストカットではなく指もみで同じ作用を狙いました。もちろん鍼灸治療でリストカットしたくなる精神状態を治します。

10年前にある専門学校を疲労困憊しながらも卒業されましたが、国家試験に集中することはできずそのままになっていました。今回は約13カ月 約70回の鍼灸治療をして国家試験に挑戦し見事 合格されました。試験合格後にアンケートに回答していただきました。

治療後のアンケートでは、「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。」「総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3である。」という回答と以下のコメントをいただきました。

治療を受ける前は1日のほとんどを布団の上で寝ていました。毎日 体が重く起き上がるのもしんどかったのですが結鍼灸院で鍼を受け始めて徐々に体を起こしていられる時間が増えていきました。今まで諦めていた国家試験の勉強も始めることが出来て浮き沈みの激しい体調変化にも付き合っていただき無事 合格することができました。結鍼灸院に出会えて良かったです。
4年ぶりに車で旅行にも行くことが出来るまで気力体力共に良くなりました。藤井先生 本当にありがとうございました。以上 コメント

彼女の症状を長引かせた原因のひとつは学校での「いじめ」です。そして彼女を合格させたのはお連れ合いの献身的な愛のサポートでした。
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posted by ゆい at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ、パニック障害