2022年01月22日

コロナ後遺症の治療 その2 50代の女性がすぐに元気になりました。

50代の女性が首の後ろがだるいと来院されました。2か月前に新型コロナ感染症にかかりました。40度の高熱が4日間 続き、咳に苦しみました。
治ったものの鼻の奥が乾き、においがわからなくなりました。味覚はあります。抜け毛が増え 目が疲れます。のども腫れた感じがします。コロナは治りましたが、後遺症が残りました。
コロナ感染前は後頭部がだるいといったことはありませんでした。元気自慢だった女性が、コロナ感染後は雨がふると身体がしんどいといった状態になりました。

この女性は一度で劇的によくなりました。治療の翌日には外出する意欲が出て、7時間も出歩かれたそうです。約一か月間に5回 治療し諸症状がすべてなくなり治療を終わりました。においが戻り、抜け毛もなくなりました。
コロナ感染症の治療はできませんが、後遺症の治療はできます。オミクロン株はデルタ株に比べ重症化はしにくいですが、後遺症はあるようです。油断せず感染予防をお願いします。

結(ゆい)はベット1台ごとに1つの換気扇をそなえ常時換気しています。シーツも紙製の使い捨てです。強力な暖房で寒くありません。院長の私は2週間に一度 PCR検査をして感染していないことを確認しています。安心して治療を受けてください。

コロナ後遺症の治療 その1はこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/article/189247947.html

◆鍼灸師の皆様へ

鍼灸はコロナ後遺症の治療に有効です。解説しますので参考にしてください。どんどんコロナ後遺症の治療に挑戦してください。

50代女性 脈 細 舌 淡紅 
弁証 気血両虚兼気滞 コロナ感染前はとくに体調不良はなかったため、コロナ感染により一時的に気血両虚となったと思われます。抜け毛 目の疲れは血虚の症状、嗅覚障害は肺気不宣、肺の気がうまく鼻をめぐっていないためと考えます。嗅覚障害は味覚障害に比べ治りにくいことが多く、今回も一番 最後まで残った症状です。
清陽が頭に上っておらず、後頭部がだるく意欲もなくうつ病に似た状態でした。雨がふると身体がしんどいといった湿困脾、湿邪をうまく処理できない状態にもなっていました。
補中益気湯、十全大補湯といった補気健脾の漢方薬も飲んでいたが奏功していませんでした。補気健脾の漢方薬が奏功していない事実から、気滞をうまくとれていないと推測しました。西医ではコロナ後遺症が脳の炎症ではないかという仮説があります。炎症をとるのは中医的には通絡です。経気を通すことが有効です。

ここでは督脉を通し頭に清陽を上げ、任脉 陰維脉、衝脉、陽蹻脉陰蹻脉等の陰経を通すことを考えました。抜け毛がとまったのは補血というよりは通絡して虚熱をとったためでしょう。補血で止まるには効く時間が早すぎます。虚熱は早くとれます。補血は鍼灸では健脾して水穀の気を身体に取り込む時間が必要です。
余談ですが補血の経穴ですぐに効いたと本などに書かれているのは実際には補陰か虚熱をとっている補血に似た効果と考えています。補血は消化器系が水穀の気から血を生成して初めてできることです。

配穴
側臥位 四紳聡 攅竹 印堂 迎香 人中 亜門 頸部夾脊穴 3穴ほど 上から棒灸 身柱 至陽(GV9)灸頭鍼 腰陽関 命門(GV4) 棒灸
仰臥位 廉泉(CV23) 大椎(GV14)天突 生姜パック 神闕(CV8)箱灸 内関(PC6) 公孫(SP4) 鍼 労宮(PC8) 棒灸

人中は醒脳開竅のためです。経穴ごとの作用は自分で調べて、考えてください。いろいろ応用できるようにしてください。そのうち関西中医鍼灸研究会で講義します。Zoomでやっています。

図は2020年11月に和歌山県が行ったコロナ後遺症の調査からです。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/d00203179_d/fil/kouhyou5.pdf
和歌山 コロナ後遺症.jpg