2020年05月13日

Zoomで直接交流 武漢で治療にあたった中医師と

結(ゆい)鍼灸院は7日から治療を再開しています。今号は専門家向けです。一般の方には漢方薬や鍼灸は慢性病のものと思われがちですが、じつは違います。伝染病の中で鍛えられてきているのです。

☆Zoomで直接交流 武漢で治療にあたった中医師と

関西中医鍼灸研究会 世話人の藤井正道です。私が評議員を務めている日本中医学会は武漢で新型コロナウイルス感染症の治療にあたった中医師(主に漢方薬)とZoomで直接 交流し、勉強しています。その交流会の記録が2つ、日本中医学会のHPに掲載されています。会員以外の方も見ることができるので、どうぞご覧ください。
https://jtcma.org/news/2914

◆王三虎先生 Live 交流会の記録より
※は私の注釈です。

中国には様々な名医が生まれたが、その中でも最も有名なのは張仲景。それは張仲景
が伝染病と闘った医家の代表だからである。東漢(後漢)の終わりに張仲景は伝染病
と闘った。伝染病の治療をメインにまとめた『傷寒論』はいまだに大きな影響をもた
らしている。大きな伝染病の予防の中で、中医学は欠かせない。

なぜ新型コロナウイルス患者の中にサイトカインストームを起こす人がいるのか?個
人的にはこれは風邪(ふうじゃ)によるものではないかと考えている。風邪に毒が合わさると、とても質の悪いウイルスとなる。中略風邪がもっとも重要な存在である。麻黄・紫蘇葉・葛根の祛風散寒の薬を用いることが大変重要である。

清肺排毒湯が素晴らしいのは、寒と熱のどちらにも対応しているからである。今回の
コロナウイルスの特徴は、風邪に寒邪・熱邪・湿邪が加わっている点である。
※清肺排毒湯は新型コロナ感染症のために中国て゛新たに処方された漢方薬です。

「どんな証・体質の人が新型コロナウイルスに罹りやすいか?」
基本的には正気不足である。
それから、痰飲・湿邪の人も罹りやすいと考える。中国の生活習慣で水分を摂りすぎる、
果物を食べすぎる、場合によっては水分を多く摂ると健康になるということも流行ってい
る、無理やり点滴するといったこともやる人もいる。そのようなことで体の中に痰湿をた
めてしまっている人は、今回のコロナウイルスに罹りやすいのではないかと思う。
※痰飲・湿邪の人とは、いくつかの意味がありますが、肥満もそのひとつです。いずれにせよ食べ過ぎ 飲みすぎは今回の新型コロナ感染症では特によくありません。

◆劉清泉先生 Live 交流会の記録より

軽症の場合は難しくない。7〜10 日程度で悪化して重症化するか、回復していくかが分
かれる。武漢では軽症者は仮設病院で治療した。しっかりと隔離して治療。
軽症・普通型を重症化させないのが中医学を使うポイント。
15%くらいが重症化する。この場合 3〜5 日間で発病する。軽症⇒重症化する場合、7
〜10 日くらいのタイミングで悪化する。なぜ 7 日くらいかかるのかというと、「湿」が
あるからである。※湿邪はしつこいとイメージされています。
中医学的な視点では、舌診を重視する。舌色は暗・紫・紅・絳となる。舌体は胖大、舌
苔は厚膩苔が多い。重症化した時のポイントとなる。

参加者の質問「米国やイタリアなどと比べ、中国で死亡者が少ないのはなぜか?」
実際に死亡者は少ない。何よりも早期治療と早期隔離が良かったのだと考える。そして重症者と軽症者を分けて隔離して、積極的に治療を行うことが良かったのだろうと考える。武漢では最初西洋医学を中心に治療をしていたが、そのうち中西医結合(※漢方薬などを併用すること)となった。さらには自分の患者については中医学メイン(※漢方薬メイン)で積極的に治療した。それによって軽症・普通型の患者が重症に移行する数が減った。それによって重症患者への治療に集中できるようにもなった。重症患者に対しても中西医結合で総合的な治療ができたので、死亡数を減らすことができた。
以上
日本の感染症専門家といわれる人々はZoom等で中国、台湾、韓国 新型コロナ感染症の収束に成功した国の人々と直接交流しているのでしょうか。たぶん やっていないのでしょうね。成功に謙虚に学ぶのが出発点です。
日本中医学会コロナ.png