2020年03月08日

AIで新型コロナウイルスによる肺炎を判定

日本経済新聞と日経ビジネスに興味深い記事が載りました。
日経ビジネス 2月12日に「中国企業、AIで新型コロナウイルスによる肺炎を判定」という記事、3月5日日本経済新聞 朝刊に「ノーリツ鋼機系、感染判定にAI活用 新型コロナ、中国企業と研究」という2つの記事です。武漢では最初から肺のCT画像を使っていました。謎の感染症の段階でPCR検査などありません。ウイルス性肺炎特有の画像が出ることを発見し、肺のCTを活用していました。しかし時間がかかるし医師の能力によってもばらつきがでます。
日本政府は新型コロナに後手後手の対応ですが、企業はなかなかやるもんです。

◆日経ビジネス「中国企業、AIで新型コロナウイルスによる肺炎を判定」を要約すると

中国の医療系AI(人工知能)スタートアップ企業、インファービジョン(北京市)が新型コロナウイルスの感染による肺炎かどうかを迅速に判定するAIを開発した。所要時間は1分。同社はこれまでもAIによる肺の画像診断支援システムを提供してきた実績があるという。中略

 今回の新型肺炎は、肺の下部で起きるため、鼻や喉にウイルスがなかなか到達しないとされる。これがPCRテストキットでの判定を難しくしている。インファービジョンが開発したAIシステムは、肺のCT(コンピューター断層撮影装置)画像から新型肺炎の有無を特定できるので、初期症状の患者であっても確実に診断できるようになる。画像から重症レベルも同時に割り出せるという。CT画像を撮影するには数分かかるが、肺のCT画像があれば1分で判定するので医者が診断する時間の短縮も見込める。中略

武漢市の病院が1月29日にこのAIシステムを導入、同31日から稼働させている。医療用のプログラムとして正式な承認はまだ受けていないが、中国政府もこのCT画像を活用したAI検査が役に立つと発表。2月7日時点で中国全土で10の病院が政府の特別な許可を得てAIシステムを導入している。うち武漢では3つの病院で使っているという。以上 記事から
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このAIシステムを日本のノーリツ鋼機グループのドクターネットが活用しようと動き始めています。

◆日本経済新聞 朝刊に「ノーリツ鋼機系、感染判定にAI活用 新型コロナ、中国企業と研究」を要約すると

ノーリツ鋼機グループのドクターネット(東京・港)は、新型コロナウイルスに感染しているかどうか画像情報をもとに人工知能(AI)が判定する技術の実証研究を始める。中国のAI開発企業インファービジョン(北京市)と提携し、武漢市などで使われている肺炎検出システムを日本に導入。共同で精度などを検証する。医療現場での検査支援や早期発見につながるとみている。以上
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人口比でいうと日本は中国より多くのCTを持ってます。AIとともに活用されることを期待しています。アメリカやイギリスと比べても抜群に多い数です。
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