2018年08月22日

心身症?じっとしていても痛い 右ひじの痛みがなんとか治った

今回は心身症ともいえる右ひじの痛みが治ったお話です。

☆じっとしていても痛い 右ひじの痛みがなんとか治った

世の中には災難というか運が悪いとしかいいようのないことがあります。
野口(仮名)さんは30代初めの働く女性です。調子がちょっと悪くなると結(ゆい)に来院され、治るとしばらく遠ざかるといった調子で通院されていました。

○○年5月に来院されました。自宅近くを夜 歩いていると突然 見知らぬ女性に右ひじを足蹴りされました。一言も発せず、突然 蹴られ、そのまま逃げて行ったというのです。通り魔のような犯罪です。一週間たっても強烈な痛みがおさまりません。じんじんと痛みます。診断書をとり警察に訴えても、とりあげてくれません。

一週間もたっているので右ひじに腫れも熱もありません。内出血の後もありません。でも じんじんと痛みます。普通の打撲の痛みはここまでひどくなりません。怒りと恐怖と実際の痛みが結びついてしまった痛みです。早く治さないと長引く慢性痛、いやな痛みの記憶になってしまうと考えました。
4週間 8回 治療したところで「当初の痛みを10とすれば今は2である」というところまで回復しアンケートをいただきました。

◆アンケート回答

非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない、総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は2であるという回答があり以下のようにコメントされました。

最初は物を持つだけでも痛く、生活にも支障があったが1週間に2回を3週間続けると生活に問題がなくなるまで良くなった。また利き手だっただけに1ヵ月中には痛くなくなって良かった。まだ重い物を持ったりはしていないのでもう少し様子をみながら治療を続けたいと思います。

◆自筆のコメントはこちらから
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◆考察

普通はここで3日もすれば治るのですが、野口さんはさらに一ヶ月 4回かかりました。心身症がらみの打撲といえるでしょう。いろいろ工夫して治療しました。右ひじだけでなく脳のまちがった痛みの情報を変化させるようなアプローチも多方面からさせていただきました。

◆治療家 医療関係者のみなさまに一言 
野口さんのような痛みに「おかしいな なんでそんなに痛むんだろう」「レントゲンではなんの異常もみられません」「どこにも異常はありません」などと決して発言しないでください。症状がよけいにひどくなる可能性があります。医原病をつくらないでください。
現在の診断技術では異常が発見できないだけなのですから。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

◎臨時休診のお知らせ
9月8日土曜は日本中医学会での講演のためお休みさせていただきます。

◎受付終了時間繰上げのお知らせ
10月1日より受付終了時間を午後8時から7時30分に繰り上げさせていただきます。
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2018年08月20日

第6回国際灸法大会昆明大会

9月9日〜11日 中国 昆明で第6回国際灸法大会昆明大会が開催されます。
昨年の第5回杭州大会には私と福島哲也先生、王暁明先生が招かれました。
今回は関隆志先生、形井秀一先生、王暁明先生が招かれています。モクサアフリカのメンバーも英国から招聘されています。
国際灸法大会は世界中医薬学会連合会温灸保健推進委員会主催でお灸の学会と灸用具の見本市がセットになったような大会です。末尾の昨年の大会の動画を観てもらえば様子がわかります。

杭州に招待されてよかったのは、灸法の隆盛振りが体感できたことですが、もうひとつは中国の経済発展とIT化が実感できたことです。杭州はアリババ集団の本社があるところで「中国のシリコンバレー」と呼ばれています。アリババは中国のアマゾンのような存在で、2014年にニューヨーク証券取引所に上場しています。会長のジャック・マー(馬雲)氏は中国の若者のあこがれです。
ソフトバンクの孫氏は早くからアリババ集団に注目し投資して、莫大な利益を上げています。ジャック・マー氏は一時 ソフトバンクの取締役も勤めています。

じつは杭州大会の時に、新しく蓬(よもぎ)の栽培を始めた若い農民と食事する機会があったのですが、彼のえらのはり具合をみて「ジャック・マーみたいだから君は成功するよ」と言ったら 大層 喜ばれました。蓬はモグサだけでなく、例えば蓬石鹸とか蓬美容液として利用されていて、蓬栽培農家が次々に生まれています。
写真は第5回杭州大会の時の私と若い農民です。
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昨年の大会の動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=9ThhSv7nr_g&feature=youtu.be&a=
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2018年08月08日

週刊あはきワ−ルドに記事

ネット雑誌 週刊あはきワ−ルドに「鍼灸マッサージボランティア報告 岡山県鍼灸師会と全国の仲間が被災地での活動」という記事を書きました。公開記事なのでどなたでも読めます。よかったらお読みください。
https://www.human-world.co.jp/newsitem.php?id=1755

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2018年08月07日

第8回日本中医学会学術総会 のシンポジウムに登壇します

今回は専門家 学生向けです。私が講演する学会のお誘いです。
第8回日本中医学会学術総会が日本中医学会と世界中医薬学会連合会心身医学分科会との連携によって、両学会合同の大会として9月8日〜9日に開催されます。東京 船堀ホールです。

[綜合テーマ]
中医学国際交流の更なる展開と推進
〜中医心身医学を端緒として〜

シンポジウム「中医心身医学の活用」
日本からは湯液で西田先生 鍼灸で藤井が講演します。
9月9日(日)9:00〜11:30
 王天芳先生(北京中医薬大学基礎医学院)
 田雪飛先生(湖南中医薬大学中西医結合学院)
 西田愼二先生(日本赤十字社和歌山医療センター心療内科部長)
 藤井正道(結鍼灸院)

出席される方は「第8回日本中医学会学術総会」で検索し、
申し込みフォームから申し込んでください。
https://jtcma.org/meeting.html
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2018年08月03日

全国の鍼灸師は岡山県鍼灸師会の被災地での活動を支援しよう

※岡山県鍼灸師会は岡山県の方針により、8月8日で鍼灸マッサージで被災者を支援する活動の終了を決めました。8月7日 記載

今回は専門家、学生向きの内容です。

◆8月末まで活動予定

岡山県倉敷市真備町、総社市で岡山県鍼灸師会のみなさんが被災者への鍼灸マッサージの支援を続けています。全国の鍼灸師、学生たちも支援に入っています。8月いっぱい続ける予定です。
真備町の被災者は倉敷市総社市の避難所に避難していて、岡山県鍼灸師会は各避難所に臨時治療所を開設し活動しています。2〜3人のチームを複数つくり、1つのチームがA避難所に午前中、臨時治療所を開設し 午後にはB避難所へ行くといった形です。
避難所の中を直接 回るのではなく別のスペースを準備してもらい臨時治療所をつくります。冷房はきいています。現在は昼間の活動が中心ですが、片付けや仕事から多くの被災者が避難所に帰っている夜の臨時治療所開設も追求されています。
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避難所の一画を使って臨時治療所を設置

以下のサイトから登録を受け付けています。日本鍼灸師会と全日本鍼灸マッサージ師会賀共同して設けたサイトですが両団体以外の鍼灸師 学生の参加も歓迎しています。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfXkAK69wzJkDsGQ7vtf31vFOXBEEqE8nSDQMLqM2K1sNhE1w/viewform?c=0&w=1


◆岡山県から派遣されている岡山県鍼灸師会の活動

岡山県鍼灸師会は岡山県と西日本豪雨の直前7月5日に大規模災害に備えた協定を結んでいます。

※以下は 協定締結を報じる山陽新聞の記事です。翌日6日に西日本豪雨が降り、7日に小田川が決壊、真備町が水没します。写真は協定書に署名する伊原木隆太知事と同会の内田輝和会長など
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以下 山陽新聞7月5日

岡山県は5日、県内外での大規模災害に備え、県鍼灸(しんきゅう)師会など福祉関係3団体と協力協定を結んだ。県が派遣する被災地支援チームに加わってもらい、それぞれの資格や技能を生かして被災者の健康管理をサポートする。

 県庁で、伊原木隆太知事と同会の内田輝和会長、おかやま在宅保健師等の会「ももの会」の皿海二子会長、日本健康運動指導士会県支部の石尾正紀支部長が協定書に署名した。知事は「大規模災害は毎年のように起きており、長引く避難生活での健康管理は大きな課題。協力はありがたい」と述べた。

被災地では、鍼灸師会は、はり・きゅうによる疲労軽減、ももの会は健康相談や栄養管理、健康運動指導士会はエコノミークラス症候群予防の運動指導などを想定している。

 県は中国四国9県で災害時の相互支援を申し合わせており、依頼があれば中四国以外にも支援に出向く。同様の協力協定はこれまでに県医師会など19団体と結んでおり、今回で22団体となった。以上 山陽新聞の記事より
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写真は倉敷市の備中保健所での災害保健医療活動調整本部の様子。全体ミーティングから1日の活動が始まります。

◆画期的な岡山方式を全国の力で支えよう

県と協定を結び県が派遣する被災地支援チームに加わるというのは、全国 初の試みではないでしょうか。私は勝手に岡山方式とよんでいます。今回の活動が成功し岡山方式が全国に広がることを期待しています。鍼灸師の社会的認知度も高まるでしょう。

25日にいっしょに活動した岡山鍼灸師会福会長の国安先生は「他県の被災地に派遣されると思っていたが、まさか地元に派遣されることになるとは」と言われていました。鍼灸師が他の医療関係者と同じチームの中で活動する岡山方式は画期的です。
そうはいっても毎日の複数の避難所を回る活動はなかなか大変、岡山の先生方は避難所を回った後 自分の治療院の患者をみたりしていらっしゃいます。8月1日にいっしょにまわった内田先生(内田会長の息子さん)は岡山市で床下浸水した自宅を片付けながら、活動されていました。
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総社市山手公民館の臨時治療所。写真は内田先生 写真をとることを告げると患者さんがピース、つられて内田先生もピース。
 
被災者を助け、地元の鍼灸師の仲間を支えるために上記 申し込みフォームからどんどん申し込みましょう。
岡山鍼灸師会はAMDAにも人員を派遣しています。AMDAの活動は以下から。
http://amda.or.jp/

◆興奮がおさまってくると不眠 不安が

私は7月25日水曜と8月1日水曜に入りました。
1日は午前中は鍼灸師3名で総社市中央公民館へ、午後は2名で総社市山手公民館に行きました。
最後にみた40代の男性の患者さんが被災者の今を象徴していました。

男性は自宅解体を中断して治療を受けにいらっしゃいました。
自宅は2階の手前 数10cmまで泥水につかりました。築10年ほどのまだ新しい家です。1階の内装と床をはがす作業を20日以上 ほとんど1人で続けていらっしゃいます。まだ終わりません。なんとか床をはがして床下を乾かしたいのですが、なかなか進まないそうです。職場はお休みされています。
外壁は健在で2階も大丈夫なため、内装と床をはがし、乾かした後 大工さんに内装工事をお願いする予定です。
じつは隣接して親の家もあり、蔵もありこちらの片付けも高齢の親に代わってやっているので大変です。

「水を含んだ断熱材は重いのよ」「床板は6cmあって、丈夫に作ったのがここにきてあだになった」「濡れたベニヤも重い」といろいろ話されながら鍼を受けられます。
少し前までは、避難所でも肉体労働の疲れでぐっすれ眠れていたのですが、最近は何回も目が覚めるようになったとか。
被災当初の興奮が収まってくる中、いろいろ先の不安が出てきたようです。疲労も蓄積されていきます。「ローンが10年延びただけだと自分に言い聞かせているんだけどなあ」ともおっしゃいます。
私は「大丈夫 今夜は眠れますよ」と言って治療を終わりました。

◆持ち物

岡山県鍼灸師会も鍼や消毒用具は準備されていますが、やはり自分が日頃 使っているものを準備されるのがいいでしょう。
筋肉疲労が多いのでちょっと太目の鍼があった方がいいかもしれません。
煙が出る温灸は使えないので、私は無煙灸を持って行きました。夏は冷飲令食のため消化器系に負担をかけ中脘(ちゅうかん)付近が冷えている患者さんが多いものです。ましてや避難所の食事はさめた弁当がほとんど、中脘(ちゅうかん)付近を治療中に暖めるために使い捨てカイロを使いました。
今のところ朝から夕方までの行動です、昼食をどうするか。総社市の避難所周辺は飲食店も開いていますが、水没した真備町の避難所周辺にはありません。私は非常食としてゼリー飲料を準備しましたが、結局 総社市の飲食店で2日とも食べました。
posted by ゆい at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記