☆耳管開放症の治り方
井上(仮名)さんは20代の男性です。転職したのはいいのですが新しい職場に慣れなくて胃がもたれるようになりました。市販の胃薬でごまかしているうちに体重が8キロも減ってしまいました。1ヶ月前からは夕方になると左耳が開放するようになりました。耳鼻科では耳管開放症と診断されています。複数の耳鼻科を試されたようですが、なかなかよくなりません。鍼灸は初めてだけど、なんとか治したいということで来院されました。
もともと慢性鼻炎とアトピー性皮膚炎をお持ちの方で、アトピー性皮膚炎は肘の内側付近にあります。肩もこります。
昨日から風邪をひいたという訴えで、鼻づまりもひどくなっています。
☆鼻が治れば耳もよくなる
症状は一見すると大変そうですが、耳が開き始めるのは夕方から、それに体力ももともとはありそうです。胃腸の調子を整えながら、耳と鼻(慢性鼻炎)の治療をしていけば順調に回復していくだろうと考えました。
「鼻がもともと悪いというのは、よかったですね。慢性鼻炎の方が治しやすいからです。鼻が治れば、耳もある程度よくなりますよ」といって治療を開始しました。リップサービスではありません。長い慢性鼻炎でも私は比較的短期間で治しています。そして鼻がよくなれば耳はある程度は勝手によくなるのです。
☆胃腸の病との共通点
胃腸の調子がわるくなり、身体能力が低下し耳管をしっかりと閉じる力がなくなってしまったのです。そうはいっても症状が出てくるのは、疲れが出てくる夕方からです。結構 力は残っていると考えました。じつは身体の力が低下した時におこる胃下垂も耳管開放も似たようなものと考えています。耳管開放症というと多用される加味帰脾湯はもともとはある種の胃腸の病に使われる漢方薬です。
10日間に4回治療したところほとんど耳は開かなくなりました。肩こりはなくなり胃のもたれ感も消え鼻炎も治っています。さらに2週間に4回治療したところ肘のアトピー性皮膚炎も消えました。週に一度の治療に切り替え2週間、次に2週間に一度の治療で一ヶ月様子をみて治療を終了しました。アンケートは治療開始から2ヶ月たったところでいただきました。
アンケートでは
◆非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。
◆治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
という回答をいただき以下のようなコメントもいただきました。
◆コメント
様々な耳鼻科にて耳管開放症と診断されたものの 治療法がないといわれ途方にくれておりました。
藁にもすがる思いで通院し始めましたが、想像以上に効果があり正直驚いております。
上記症状のみならず、体全体の疲れも少なくなり、大変快適です。
鍼治療は今回が初めてでしたが、今後もしほかの病状に悩まされた時はまた厄介になるかと思います。大変 助かりました。ありがとうございました。
◆自筆アンケートは以下から
※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。