2014年01月08日

葛根湯は長期に飲まないで

結(ゆい)針灸院、関西中医鍼灸研究会の藤井です。風邪が流行っています。今日のNHKのアサイチでは風邪の特集をやっていました。ちらっと観ただけなのですが、出演した医師が「子どもで38.5度、大人で38度までは解熱剤はいらない(風邪薬はいらないという意味で)」と発言していました。私の感覚ではもう少し高熱でも解熱剤はいらないと考えますが、とにかく微熱で風邪薬を飲むのは賛成できません。

◆くわしくはHPの「針灸の治療と風邪薬(総合感冒薬)の治療の違い」をご覧下さい。
 http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_cold/entry_1002/

アサイチでは風邪の時は身体を暖めたほうがいいのか、冷やせばいいのかと結論の出ない会話をタレントさんたちがやっていました。ひとつの結論が出ないのは当たり前、風邪の種類が違うし、おのおの体質も違うからです。伝統的中医学では風邪を風熱、風寒にわけ、病気の状態に応じて複雑に分析しています。針灸はその状態に応じて適切にすばやく治していきます。

◆葛根湯は長期に飲まないで

風邪の漢方薬としては葛根湯が有名ですが、ひきはじめに短期間使う薬です。せいぜい3日間です。身体を一時的に興奮させるエフェドリンという成分を含んでいます。興奮させていっきに治そうという薬。だから使うときは早ければ早いほどいい。
一方、長期に使うのはお勧めできません。場合によっては身体を衰弱させます。スポーツ選手が競技前に飲むとドーピング検査にひっかかります。風邪薬でもドーピング検査にひっかかります。