2020年06月08日

そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。気温が上がっています。マスクをつけたまま歩くと暑いですね。周りに人がいない時は、マスクを外して涼しく過ごしてください。

☆そもそもなぜマスクは必要なのか、感染しているかもしれない人が、他人にうつすのを防ぐためです
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今回の新型コロナ感染症は発症する2〜3日前から感染力をもつといわれています。感染力は発症する1日前が一番 高く 発症して10日ほどすれば、ほとんどなくなることがわかってきました。
インフルエンザは、発症直前からもウイルスを出してはいますが、感染力のピークは発症から1日後です。普通の感染症と違い新型コロナは発症する前から感染する力があるのです。つまり「症状がない」状態でも他人にうつすかも知れないから、マスクをするのです。
これまで世界保健機関(WHO)は「症状がある人のみマスク着用を推奨」という立場をとっていましたが、新型コロナは「症状がない」状態でも他人にうつすことがわかってきたため、みんながマスクをするよう指針を改定しています。

世界保健機関(WHO)は6月5日、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのマスク利用の指針を改定し、流行地では公共交通機関利用時など人同士の距離を取ることが難しい場合、他人に感染させないためにマスク着用を推奨すると表明した(ヤフーニュースより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5791e23f0c4bd4a9197fbaea30129eb12a89fcf

◆今 話題の無症候性感染者

新型コロナの感染力の総量を100とすると、発症前の無症状者(後で症状の出る患者)からの感染が全体の45%、そして無症状のまま経過する、つまり本人も気づかないままに感染し治ってしまう無症候性感染者からの感染が5%ということもわかってきました。
残りの50%が発症した患者さんからの感染です。
無症候性感染者からの感染が5%程度ということは 感染が猛威を振るっている時は、無症候性感染者は力をそそぐ部分ではないが、完全に抑え込むためには対策が必要ということなのでしょう。
WHOは、2020年2月28日に、中国での新型コロナウイルスの感染に関するWHOと中国の合同調査団報告書を公表しています。この段階では「無症候性感染者は少なく主要経路ではない。」と結論づけていました。以下 厚労省の報告
https://www.mhlw.go.jp/content/000603535.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kokusai/who/index.html?fbclid=IwAR2mV4tsZuJH7JsX0QSQut5sE52kv07q1CSL_O0Uq5VmJwADrUWb3dwxGps#COVID19

5月になると中国 武漢(4月8日封鎖解除)では全住民990万人全員にPCR検査を行い、300人の無症候性感染者をあぶりだしています。この300人の感染者の濃厚接触者に感染者はいませんでした。無症候性感染者の感染力が弱いためか、300人のうちの一定部分が実際には感染していないのにPCR検査でひっかかってしまった=擬陽性だった可能性が考えられます。いずれにせよ武漢市民は安心したとのことです。以下は朝日新聞の記事。
https://digital.asahi.com/articles/ASN644224N62UHBI02Y.html?iref=com_footer

◆マスクの効用

普通のマスクは厳密には新型コロナウイルスを通してしまいます。飛沫感染の多くは防げますが、マスクをしていない感染者が咳をした後などに空気中にしばらく漂うウイルスはマスクの生地の穴やすき間をすり抜けることができます(エアロゾル感染) 換気は大切です(結はいつも換気しています、30分に1回とかではありません)
それでもマスクをする意味はあります。鼻やのどを湿らせるからです。部屋の空気が乾いていても、マスクをするとのどや鼻の湿度を保ってくれます。加湿はのどや鼻の感染防御の働きを活発にします。感染者と接触してもお互いにマスクをしていれば濃厚接触にはあたらないとされています。
人は何気なく鼻や口を触ってしまいます。手が汚染されていると、感染の危険が増しますが、マスクをしていると鼻や口を触れません。マスクの大きな効用です。

2020年06月07日

マスクの表(おもて)は汚染されています

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。暑くなってきました。マスクをつけたまま歩くと暑いですね。周りに人がいない時は、マスクを外して涼しく過ごしてください。

☆マスクの表は汚染されています

マスクをつけたり外したりする時は絶対に表に触らないでください。表は汚染されていると思ってください。紐の付近を持ってください。マスクをそのままポケットに入れたり、カバンに入れたりしないでください。
結鍼灸院の玄関にはマスクを入れたり、捨てたりするためのポリ袋を置いてあります。ポリ袋は一度使ったら捨てること。マスクの表に触れたポリ袋の内側は汚染されていると考えた方が安全です。

◆マスクの表では7日後まで、感染力を持つウイルスが検出されました

新型コロナウイルスが表面で感染力を維持している時間は普通の紙、コピー用紙で30分、紙幣の表面では2日後、ステンレス表面とプラスチック表面では4日後、感染性のあるウイルスが検出されました。
一方 サージカルマスクの内側では4日後まで、表側(表面)では7日後まで、感染力を持つウイルスが検出されました(医学雑誌ランセットの記事による データ出典:Chin AWH, et al. Lancet Microbe. published online April 2, 2020.)
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◆外したマスクはどうしよう、私の場合

人の少ない道を歩くとき、マスクを外した方が涼しくて熱中症予防になります。外したマスクは紐をもって手に持ちます。表は汚染されていますから、ポケットに入れるわけにはいきません。人が歩いていくる時はすぐにマスクをつけるようにしています。礼儀と感染予防です。
昨日からは腕時計のバンドにストッパー付きS字クリップをつけマスクをつるすようにしてみました。100円ショップで買いました。4個で100円です。
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こうすると両手が自由に使え、両手を振って元気よく歩くことができます。余談ですが、私は両手を振り 背筋を伸ばして歩くのが長年の習慣です。意識してそうしているのではなく、自然とそうなります。ダラダラと歩くのは性に合いません。
ストッパー付きS字クリップだとマスクの表に手が触れることはありません。
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2020年05月28日

感染していない人同士の接触をさける政策ではなく感染した人と感染していない人の接触をさける政策を

児玉龍彦先生(東大先端研がん代謝PT)のお話は 納得がいきます。下記のユーチューブ動画は 児玉先生がしゃべっていて経済学者の金子先生(立教大特任教授)が少し質問するという構図です。

児玉先生は台湾、中国、韓国のモデルを「大規模検査、隔離、GPS追跡」という東アジア型と名付け、日本も見習うべきと主張しています。「日本は非常に古い対策モデルから抜け出せていない」という批判もされています。

新型コロナ対策「検査、隔離、GPS追跡」の東アジア型を 日経ビジネス 2020/04/17
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/041701182/

今回の動画で驚いたのは図にあるように今回の新型コロナはIgM抗体の反応が遅く弱いという事実です。新型コロナウイルスはたぶんワクチンがつくりにくいだろう、できるとしても重症化を抑えるワクチンになるだろう、でもワクチン開発に時間がかかっても、抗ウイルス剤でなんとかなる、エイズも抑え込めているということも言われています。
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何より共感したのは「感染していない人同士の接触をさける政策ではなく感染した人と感染していない人の接触をさける政策を」「接触が不可避なところ(病院、介護施設、ライフライン)の感染防止策を」というところです。大規模自粛はそうそう続けられません。大規模検査で感染者をあぶりだし、隔離 治療していくことが経済と感染防止を両立させる道でしょう。
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各大学が政府とは関係なく大規模に高水準の検査をできる精密機械を入れつつあります。写真も一日に500人の精密な抗体検査ができる東大の機械です。「民間のお金で精密検査機器が大学に入りつつある。若い人(研究者)ががんばっているのが希望だ」と児玉先生。専門家のみなさんは もう一度 抗原抗体の関係や免疫について頭の整理をするにも最適な動画です。
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コロナと闘う戦略図〜抗体検査で見えたこと 日本人には類似の「免疫」?【新型コロナと闘う 児玉龍彦×金子勝】20200516

https://www.youtube.com/watch?v=8crwEQN_DbA

2020年05月24日

突然の耳鳴り、眠れない!

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。今回は緊急事態宣言の自宅待機が生み出した耳鳴りのお話です。結(ゆい)は非常事態宣言を受け休業し5月7日から治療を再開しています。7日以降の新規の患者さんの治療も始め、すでに治った人もいらっしゃいます。今回も7日以降に来院された患者さんのお話です。20代の元気な青年が突然の耳鳴りに苦しめられました。

☆突然の耳鳴り、眠れない!

5月初旬の夜、突然 左耳がピーッと鳴り始めました。なかなか眠れません。翌朝になるとさらに音が大きくなりました。翌々日に近くの耳鼻科に行き、聴力検査を受けましたが聴力は問題ありませんでした。ステロイド薬を飲みましたが全然よくなりません。眠れないし、考えが混乱し日常生活の動作にも支障をきたすようになりました。一人暮らしができなくなり、親もとに戻りました。近くの耳鼻科から大学病院を紹介され、いろいろ検査を受けましたが特に異常は発見できません。近くの耳鼻科の医師は「なんだろう、これは」と首をひねられていたそうです。キーンという耐え難い耳鳴りは一向に収まりません。安定剤も効きません。
発症1週間で結(ゆい)に来院されました。「ベットに横になっているのが落ち着かないんじゃないですか」と聞くと「はい、なんだかじっとしているのが嫌です」とのお答え、刺絡(しらく)という治療をしてから鍼をしました。気持ちは少し落ち着かれたようで、静かにベットに横になられていました。
1回目の治療で激しい高音の耳鳴りが収まりましたが、なんだか身体がだるくてしんどいとのこと。「異常な興奮が収まったからだるいんですよ、何日もろくに寝てなくて元気な方がおかしい、もっと眠れるようになれば治りますよ」とお答えしました。
2回めの治療の後は 眠れるようになり耳鳴りもほとんどなくなりました。普通に仕事にも行けました。アンケートは3回目の治療の時に書いていただきました。

◆コメント(アンケート回答)

「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった」「治療前の苦痛を10とすれば2である」との回答で以下のコメントをいただきました。

耳鳴りが気になりだした時と比べれば今はだいぶ落ち着き、寝れなかったのが眠れるようになってきました。まだ気になるところもあり、普段通りとまではいきませんが、先生の優しさと治療のおかげで治っているなという実感があります。ありがとうございます。以上
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◆考察

青年は肉体労働者です。病気らしい病気は今までしたことがありません。新型コロナ感染症の緊急事態宣言のために職場が閉鎖され、20日間ほど自宅から一歩も出ない生活を続けていました。身体の陰陽のバランスが崩れ、過剰な熱が頭に上がり、不眠 耳鳴り イライラ 考えがまとまらないといった状態になったのです。中医学的には陰虚陽亢(いんきょようこう)といいます。陽実(ようじつ)という要素も少しあります。身体はほてり、足は冷えていました。
オーバーヒートしたようなものです。身体を使って仕事を続けていたら、たぶん耳鳴りも不眠もなかったでしょう。過剰な熱(発熱とは違います)をとり、身体と精神を鎮静化させる補陰(ほいん)のツボをとって治しました。症状は激しいですが、身体のバランスを調整すれば治るので鍼灸にとっては簡単です。
3回目の治療の後は普通に仕事ができています。ただ夜になると軽い耳鳴りが出て、以前のようにぐっすりとは眠れません。もう少しの治療が必要なようです。

※個人情報保護のため話の設定を少しだけ変えている場合があります。

2020年05月20日

4回で治った急性低音障害型感音難聴(ALHL)

今回は緊急事態宣言の後 5月7日に開院してから治療した患者さんのお話です。新型コロナ感染症が流行する時代、鍼灸院のかかり方も変わってくるかもしれません。鍼灸で人と人が接することは感染の危険を伴います(当院はそこまでやらなくてもといわれる水準の対策をとってはいますが) 私はHPのトップに次の言葉を掲げています。「あなたは治療に何を期待しますか?癒しですか?気持ちのいいことですか?きちんと治ることですか?結は何よりもきちんと治すことを心がけています。少ない通院日数で、早く治したいなら当院をお選びください。」以上
「通っているとなんだか調子がいい」という治療も価値がありますが、明確な症状を的確に治していく治療、ちゃんと卒業できる治療こそがポストコロナの時代に いよいよ求められます。少ない回数で治る、接触回数を減らして的確に治る治療です。結(ゆい)がコロナ以前から、目指していた方向です。
※治らない難病で緩和やQOL(生活の質)の向上を目的とする治療もあります。

☆4回で治った急性低音障害型感音難聴(ALHL)

急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されていた40代の女性が来院されました。明確な症状を的確に治していく治療の一例です。
4月初め 夜に気持ち悪くなりました。翌朝から右の耳鳴りが始まり、耳鼻科に行くと急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されました。聴力検査で低音の聴力が落ちていました。実際 聞き取りにくいそうです。いつもよりも首もこるようになっています。薬を飲んでも一向に変化がないので結(ゆい)にいらっしゃいました。
2回治療したところ 聞き取りにくさはなくなりました。 耳鳴りは 夜 眠る時に少し気になるくらいと改善しました。首のコリは治りました。3回目の治療の後にアンケートをいただき4回目で卒業していただきました。

◆コメント(アンケート回答)

「非常によい結果があった。ほとんど完全に治り苦痛はない」というアンケート回答をいただきました。コメントは以下の通りです。

4月はじめに耳鳴りが発生して1カ月ほどいろんな所へ行って治療に時間をかけていましたが もうひとつ効果がなくあきらめていました。
でも当院で初めて治療していただいた夜からはっきり効果を実感できてとても助かりました。ありがとうございます。
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◆考察
急性低音障害型感音難聴(ALHL)は、突発的に耳がつまり、耳鳴り、難聴になります。めまいはありません。ぐるぐるは回らないけれど、ふわふわするといった方はいらっしゃいます。
内耳にリンパ液がたまりすぎるメニエール病(内リンパ水腫)の初期症状の可能性も高いといわれています。いずれにせよ鍼灸でよく治ります。治ればメニエール病にはなりません。
中医学では右耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れがうまく流れなくなったためにおこった難聴と考え治療します。首コリも同じ気の流れの不調からです。春は耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れの不調がおこりやすくなります。じつは今回の患者さんは人と密接に接するお仕事です。新型コロナ感染症のストレスもおおいに影響したのでしょう。

2020年05月14日

家庭内隔離のやり方

結(ゆい)鍼灸院院長の藤井です。結(ゆい)は5月7日から治療を再開しています。当初は19日火曜でいったん閉めるつもりでしたが、そのまま開けることにしました。大阪の感染者が比較的 少ないのと、何より おつらい患者さんの治療を中断できないと考えたからです。7日以降の新規の患者さんの治療も始めています。21日木曜は臨時休診させていただきます。

☆家庭内隔離のやり方

5月7日から私は家庭内隔離を再開しました。もちろん新型コロナ感染症に感染したわけではありません。外で患者さんに接する私は、感染している可能性があると考えて家族と暮らすようにしています。
「自分はテレワークをしているのだが、夫が普通に外回りの仕事をしている」「仕事で京都に通勤しているが、年老いた両親と同居している」といった声をよく聞きます。どのように暮らすか。あくまで私のやり方ですが、参考になさってください。2月頃から家庭内隔離はやっています。

◆すいている電車に乗る

時差出勤を私もスタッフもしています。そのためできるだけ10時からのご予約をお願いしています。ただつまっているときは9時半からもとっています。予約人数を絞っているため予約がつまりやすいのです。治療室に入る患者さんの数を減らしています。

◆服を洗濯しやすいものにする

通勤の服をひんぱんに洗濯しやすいものにしました。結(ゆい)の南側ベランダはすごく日当たりがいいので、通勤の服もバックも日に当てて日光消毒しています。ウイルスには有効です。
※南側に建っていたマンションの販売所が4月になくなり、以前のようにコインパーキングになりました。日当たりと風通しが一段とよくなりました。

◆服は部屋に持ち込まない

通勤着は玄関にかけています。クローゼットに入れるのは洗濯の後です。靴底もアルコールで消毒しています。自宅ドアノブに触れる前に携帯用アルコールスプレーで手を消毒します。

◆食事前には頭と手と顔を洗う

手と顔に加え、短髪の私は頭も洗います。結(ゆい)で着ているユニフォームは昼食前には着替えています。自宅でもペーパータオルを使っています。ペーパータオルは結(ゆい)と同じように足で開けるタイプの蓋つきのゴミ箱に捨てています。使用済みマスクはビニール袋に密閉して捨てます。マスクは汚染物と考えてください。マスクの表には触らないでください。
バリカンを買って、妻に散髪してもらうようになりました。緊急事態宣言以来 すでに3回 散髪しました。妻の腕も毎回 上がっています。自宅に戻った時はすぐに入浴し、全身を洗います。
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買ったバリカンです。強力モーターでさくさく刈れます。アメリカ製です。

◆寝室は別にする、食事も

以前 息子が使っていた部屋が今は仮に、私の部屋になっています。休日も大半はそこで過ごします。リビングに行くときはマスクをします。食事も家族とは別ですがスカイプ等を使い、顔をみて話しながら食べています。結構 新鮮です。
テレビのニュースもパソコンで見るようになりました。
非常事態宣言から しばらくして紙の新聞をやめました。朝日と日経をとっているのですが、両方とも電子版をパソコンでみています。リビングで漫然とテレビをみることがなくなったので本を読んだり、文章を書いたりすることが増えました。できなくなったことを悲しむのではなく、新たな変化を楽しんでいます。
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自宅のPCの前に置いた食事用のトレイです。